山口周の「世界で最もイノベーティブな組織の作り方」を読みました。イノベーションというと、個人レベルでそういう素質があるのかどうかという点に意識がいきがちですが、そうではなく、大切なのは「組織」だ、ということですね。イノベーションを起こしている組織とそうでない組織とではどこが違うのか・・・。前半の、権力格差指標と航空機事故の関係とか、ケネディ大統領の議論の進め方とか、興味深い話がいろいろと紹介されています。イノベーションというよりは、リスク管理とか組織運営の話だなぁと思って読んでいました。そういう意味で、「おわりに」も楽しく読めました。さて、ではどうすればいいのか・・・いくつか基本が示されていると同時に、日本独特の「空気」を可視化するとか、集合的知性を活用するとか面白いアイデアもあって、最初から最後まで興味深い一冊でした。
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