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今年はなぜか「郵便配達は二度ベルを鳴らす」の新訳が2作品出版されました。
元々は1934年に出版された小説で、本書をいれるともう8人の訳者による訳書が出ています。
新訳が出ると、やっぱり最初のほうが味わいがあっていいかな、と思ったりするものですが、インターネットの普及により、誤訳は少なくなっていると思います。
「郵便配達・・・」は、英文をそのまま訳すと不思議な言い回しになってしまうところが多いらしく、古い訳書を読んだとき、???なところが多かったでした。
それが古い本の味わいと言う人もいるかもしれません。
本書はそれがなくなって、まるで現代小説を読むかのごとく、すんなり読めました。
◇ ◇ ◇
あらすじは、流れ者のフランクが、ある日ギリシャ人パパダキスの経営するレストランにやってくる。
無銭飲食するつもりだったが、パパダキスに店で働かないかと誘われる。
パパダキスの若い妻コーラを一目見たフランクは、レストランで働くことに同意した。
たちまちフランクとコーラは関係を持つようになった。
年上の夫に不満を持っていたコーラは、フランクと共謀して夫を殺害する計画を立てるのだが・・・。
◇ ◇ ◇
最後に「へー、そーだったの」と思わせる仕掛けになっていて、そういう面ではよくできた作品なのかもしれません。
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- 作者: ジェームズ・M. ケイン
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/08/28
- メディア: 文庫