すべてがFになる
著者:森博司
点数:80
名前は知っていたが、小難しそうな内容から敬遠していた森博司。
今回初めて読んでみたが、思ったよりは読みやすく、しっかりとした推理小説になっていた。
確かに理系な内容が多いが、少しプログラムをかじったことのある人間なら、
「はいはい、なるほど」となるレベル。
孤島、密室、両腕両足が切断された死体と、なんとも推理小説らしい展開に安心して読めた。
被害者の言動におかしさを感じたが、「いかにして密室から犯人は抜け出したのか」という、
この小説最大の謎に関しては納得のいく解が用意されていたし、概ね満足。
これ以外の小説も面白いと嬉しいのだが。