ぐっちーさん/著
出版社名 : 東邦出版
出版年月 : 2012年10月
ISBNコード : 978-4-8094-1074-1
税込価格 : 1,500円
頁数・縦 : 263p・19cm
日本は今でも世界最強である、ということを、豊富な国際経験とデータを元に説く。
いわく、「日本の国債の95%は日本国内で保有されており、破綻する心配はない」、「輸出依存度は15%程度、貿易依存度も26.8%(2020年)なので、円安である必要はなく、円高メリットを活かすべき」、「世界市場において、完成品ではサムソンやヒュンダイに押されているが、工作機械や高性能部品では日本製が占める割合が多い」、「世界各地での日本に対する信用度は高い」などなど。
日本人は悲観論に陥りがちであるが、もっと自信を持つべきである。
【目次】
第1章 2013年、日はまた昇る
第2章 世界最強通貨・円(YEN)
第3章 世界一安全な日本国債の威力
第4章 日本の投信、年金、株の真実と、マスコミの嘘
第5章 中国バブル崩壊、韓国の生殺与奪権
第6章 日本神話、いまだ健在
【著者】
ぐっちーさん (グッチーサン)
本名、山口正洋。1960年東京港区生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。丸紅を経て1986年モルガン・スタンレー、ABNアムロ、ベアー・スターンズなど欧米の金融機関を経て、ブティックの投資銀行を開設。M&Aから民事再生、地方再生まで幅広くディールをこなす一方で、「ぐっちーさん」のペンネームでブログを中心に活躍。2007年にはアルファブロガーを受賞。
【抜書】
●日本製部品、工作機械(p15)
高品質の商品になるほど、日本製の工作機械が使われている。労働賃金が急騰している中国で製品を作るアメリカの多国籍企業は、日本の製造ロボットの導入を大幅に推進している。
日本製部品……iPodの40%、ボーイング787の45%。
●2000年代の最大の勝利者(p16)
失われた10年というが、2000年代の最大の勝利者は日本であるという視点を世界は持っている。
〔 少なくともアメリカや中国の評価は180度違っていて、こんなにうまく動いている国は世界中にない。しかもこれだけ政治家があほなことをやっていて国が回る秘訣はなんなんだ!?という壮大なテーマまで研究され始めているのです。
日本銀行に関する評価も当地では180度違います。
欧州を見てください。これだけきちんと経済をコントロールできた中央銀行は現実に世界中にないわけです。日銀が景気対策を打たないとかいわれてますけど、片方で消費税を上げようとしている不埒な連中こそ「成敗」の対象なのです。皆さん誤解していますが、景気対策は政治家の仕事でして、中央銀行に押し付ける仕事ではなりません。〕
●ジャパン・リターンズ(p27)
アフリカ大陸……「チャイナ・バッシング」。
1980年代から20年以上も付き合っている日本は、たった100億円のプラント輸出計画も5年以上かかってやっと決まるかどうか。
あっという間に何から何まで提供してくれ、お金も払ってくれる中国は神様?
〔中国は確かに巨額な投資をした。しかし、アフリカに一切の雇用も富ももたらさず、イナゴのように中国人がやってきて、逆にいままであったほんの小さな仕事まで奪い尽くして帰っていく。むかし植民地にしたイギリス、フランスよりはるかに始末が悪い相手だった……というのが定説になりつつあります。〕
ジャパン・リターンズ……〔確かに決定は遅い。その後もあれこれうるさいことをいってくる。でも少なくとも日本人が約束を破ったことはなかったな……ということに気づいたんですね。〕
(2013/5/26)KG
〈この本の詳細〉
honto: http://honto.jp/netstore/pd-book_25324695.html
e-hon: http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032812464