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Die Vernunft hat nur über das Lebendige Herrschaft; ...

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604. Die Vernunft hat nur über das Lebendige Herrschaft; die entstandene Welt, mit der sich die Geognosie abgibt, ist tot. Daher kann es keine Geologie geben; denn die Vernunft hat hier nichts zu tun. (Johann Wolfgang von Goethe) 思考力は、活動中のものに関してのみ支配力を持つ。地質学が扱う生成済みの世界というものは、活動を静止している。それゆえに、地質学というものは存在し得ない。なぜなら、思考力はここでは何の力も発揮できないからである。(ヨーハン・ヴォルフガングメフォン・ゲーテ)


「カブキブ!2」

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・カブキブ!2/榎田ユウリ 角川文庫

カブキブ!  2 (角川文庫)

カブキブ! 2 (角川文庫)

  • 作者: 榎田 ユウリ
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/10/25
  • メディア: 文庫
昨日に続き、カブキブ。 今回は、文化祭までの話。 今回も、個性的な登場人物ぱかりで、テンポよく話は進む。 1巻目の終わりに和尚を演じてくれた阿久津。 中二病の彼が、がんばってくれたり駄々をこねたりと。 阿久津~、いつまでもヘタレないで、年相応にしてくれ。 それにしても、阿久津の母親は何者? やっぱり、阿久津は隠し子? それに比べて、演劇部部長のキリコさん、オトナだねぇ。 誤解していたよ、彼女のこと。 演劇部ばっかな頭でかちな子じゃなかったんだね。 歌舞伎の御曹司の仁くん。 彼にもこのカブキブのよさがわかってくれるといいな。 ね、入りなよ、カブキ同好会に。 焦らないで、肩の力を抜いて。 3巻目は、入部してるかも? 1巻目と同様、演じている途中で終わる。 いいところなのに、こんなところで続くだなんて。 みんなの格好いいところを、見たい。 早く続きを読ませて~っ! 次は、夏か……。 ★★★★ シリーズはこちら↓
カブキブ!  1 (角川文庫)

カブキブ! 1 (角川文庫)

  • 作者: 榎田 ユウリ
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/08/24
  • メディア: 文庫

少年ジャンプ勝利学(☆☆☆)

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少年ジャンプ勝利学 (勝利学シリーズ)

少年ジャンプ勝利学 (勝利学シリーズ)

  • 作者: 門脇 正法
  • 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
  • 発売日: 2012/06/26
  • メディア: 単行本
 
 
 
 
 
 
漫画から何を得ること、最近多いようにおもえるけど、割とこれは老舗かなぁ。
 
「あー、それそれ」って共感したり、そういうふうに感じるのかーって感心したり・・
 
もう少しツッコミがあるとより深みができるんかもしれないけど、
 
そのあたりの感じ方は人それぞれかなぁーーーーーーー
 
(Vol.1190 10-Dec-2012) 

ゼロ

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堀江貴文氏(ホリエモン)のゼロを読了。面白く読みやすいのであっという間に読み終えましてしまった。 すごく丁寧に真摯にそしてある意味赤裸々に自身の事を語っていて、自伝書としての金字塔とも言える本だと思った。 これまで語られなかった生い立ち、親との関係、結婚と子ども、そしてその別れの離婚。その間にめまぐるしく推し進めたネットビジネス。その結果もたらされた悲劇的な逮捕、起訴、裁判、収監。 しかし常に貫かれるゼロにイチを足すことで成長する生き方は読んでいて圧巻だ。 こんな生き方は真似できない。 けど、本書を読むと少しだけならその姿勢を真似できるように思えてくる。読むものを勇気づけるそれだけの圧倒的な正のパワーに満ち溢れたのが、この「ゼロ」だと思う。 [与えられた仕事をやらされているとき、あなたは「他人の時間」を生きている。自ら生み出す仕事に臨んでいるとき、あなたは「自分の時間」を生きている。] 全くその通りだと思う。 本書にはこの用に全くその通りだと思う事が堀江貴文氏自身の言葉で語られている。 しかし氏の結婚から離婚の過程を垣間見ると、人の子はやっぱり親の影響、家庭環境の及ぼす影響って極大なのだと思う。 我が子も我が家で育つ以上、僕の影響を多分に受けて成長するのだなぁと物思いに耽ってしまった。 この本を素直に受け止められない人って…… P.S.ヤフーニュースでホリエモンが脳科学者の茂木さんらと音楽ユニットを結成しレコーディングを行ったとか…相変わらずスゴイバイタリティだこと。

ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく

ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく

  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2013/10/31
  • メディア: Kindle版
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野性の知能:裸の脳から、身体・環境とのつながりへ

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『野性の知能:裸の脳から、身体・環境とのつながりへ』
ルイーズ・バレット(心理学、動物の認知と行動)
インターシフト(2013)
原題:Beyond the Brain 2011 投げるための石を積み上げて蓄えていた チンパンジーのサンティノ 本書の目的は、 人間の性とも言うべき擬人化バイアスを 幾分なりともそぎ落とすことにある。 参考文献 www.intershift.jp/bb.html クロマグロは解剖学的構造や筋組織からはあれほど速く泳げない。 水流と自らが起こす渦を利用している。 認知負荷の一端を環境に肩代わりさせる。 分散認知理論派。 私個人としては、少なくともチンパンジーは確かに将来のニーズに備えて計画を立てている、「自己参照的な意識」を備えていると確信しています。マティアス・ウスヴァト 1 I'm personally convinced that at least chimps do plan for future needs, that they do have this autonoetic consciousness. 心理学的尺度において低次の心的能力がもたらした結果と解釈できる行動を、それより高次の心的能力の所産と解釈してはならない。モーガンの公準 In no case may we interpret an action as the outcome of a higher psychical faculty, if it can be interpreted as the outcome of one which stands lower on the psychical scale. 認知機能のモデルにふさわしいのは、現在のデジタル・コンピュータではなく、ワットの調速機のようなものらしい。 A better model for how cognition works may be not a modern digital computer, but something like a Watt governor 動物を世界に埋め込まれた「完全な主体」とする観点から再概念化すべきなのではないか。 We would have to reconceptualize this in terms of the animal as a "complete agent" embedded in its world. ☆☆☆☆☆ ロボットや人工知能の話も多い。 ・今日の二言(本文より) The concept of affordance means that what goes on in an animal's head (whatever that might turn out to be) cannot be separated from how it moves its body about in the world. アフォーダンスの概念は、動物の頭の中で起こることが、どういう結果につながろうと、世界におけるその身体の動きと切り離せないことを意味する。 어포던스의 개념은 동물의 머릿속에 일어나는 일이 어떤 결과가 나와도 세계에 있어서의 그 신체 움직임과 떼려야 뗄 수 없는 것을 의미한다. 可共性的概念表示,动物脑子里浮现的事情,无论产生什么结果,都不能和世界上的身体运动分开。 A Turing machine is, as a result, a very ecological contraption, in Gibson's sense of the world. チューリング・マシンは、ギブソンが言うところの生態学的な仕組みそのものである。 튜링 기계는 깁슨이 말하는 생태적인 짜임새 그 자체이다. 图灵机就是吉布森所说的生态学结构。

月刊コンプティーク ゲーマーズ特典ブロマイド 瑞鶴

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ゲーマーズのコンプティーク1月号特典ブロマイド 艦隊これくしょんより

冴えない彼女の育てかた 5巻購入特典

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冴えない彼女の育てかた 5巻購入特典 とらのあなにて 冴えない彼女の育てかた 5 (富士見ファンタジア文庫)

『みんな誰かを殺したい』を読んだ

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・射逆裕二著。 ・第24回横溝正史ミステリ大賞 優秀賞・テレビ東京賞受賞作。 ・偶然目撃してしまった殺人事件。しかし事件はほんの始まりに過ぎなかった。次々に起きる殺人事件。これは誰が何の目的で殺したのか。それぞれの事件には、それぞれの理由があった。。。 ・みんな誰かを殺したい。登場人物は、加害者と、被害者、捜査関係者だけだ。 ・あらすじをちょっとでも書くとせっかくのトリックがそらぞらしいものになってしまうので、ちょびっとしか書かないようにします。 ・面白かった。最後の1/3くらいはなんとなくオチがわかったけど、蛇足感漂ってくるけど、でも最後まで面白かった。 ・殺人の連鎖の円環が、最後に閉じる。まぁ、これをやりたかったんだろうなぁ。『エンディングを書きたいために一作書き上げました』パターンだ。 ・解説代わりに巻末に横溝正史賞選考委員の講評が載ってるんだけど全体に辛口。本作も本当はダメなんだって。わかりづらいんだって。でもまぁ、yogiさんは結構すんなり読めましたよ。 ・選考委員もレビュアーも新人作家にそんな期待すんなよ、と思う。娯楽小説、気楽に読もうよ。

みんな誰かを殺したい

みんな誰かを殺したい

  • 作者: 射逆 裕二
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 単行本
みんな誰かを殺したい (角川書店単行本)

みんな誰かを殺したい (角川書店単行本)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2004/05/24
  • メディア: Kindle版

東京裁判 〈下〉

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ど~も。ヴィトゲンシュタインです。 児島 襄 著の「東京裁判 〈下〉」を読破しました。 251ページの下巻は昭和22(1947)年の新春から始まります。 元旦こそ、法廷はお休みですが、欧米らしく1月2日からは開廷です。 監房の小窓が大破していたものの、一向に修理されず、寒風にさらされていた 66歳の元軍令部総長、永野修身元帥はこの日、寒気を覚えて入院しますが、 5日に急死してしまいます。 東京裁判下.jpg 米人弁護人は上巻でも登場したような「熱心組」がいる一方で、 怠け者のアル中にしか見えない「スパイ組」と呼ばれる弁護人も多く、 被告たちも「米人弁護人に本当のことを話して差し支えないか」と心配です。 そこで三文字弁護人は、米人弁護人の心構えを直し、日本側に引き付けるため、 天皇の弟である高松宮臨席のもと、お座敷洋食店で飲めや歌えやの宴会を開催。 米本国では皇室廃止の声も高いなかでのギャンブルですが、 玄関に慣れぬ正座をして高松宮を迎える米人弁護人軍団。 数日後には千葉御料地の鴨猟にも招待する、「洗脳作戦」が続きます。 Emperor Shōwa,Hirohito,Chichibu,Takamatsu and Empress Teimei.jpg 巣鴨プリズンでの被告の生活は、ゲーリングの自殺の一件が大きく影響し、 夜も電灯をつけたままで就寝。 監視兵は靴音を立てて終夜、廊下を歩き、数回は目が覚めます。  法廷から帰ってきて獄舎用衣服に着替える際には、 検査官に肛門まで調べられる屈辱に毎日、耐えねばなりません。 そして粗暴な米兵たちは転任が決まると、戦犯No.1である東條にサインをねだるのでした。 The International Military Tribunal for the Far East.jpg 2月、8ヶ月に渡った検事側の苛烈な論告に対する、弁護団の冒頭陳述が始まります。 「満州事変、支那事変、太平洋戦争は原因も別なら、当事者も別であり、 一貫した世界征服計画によるものではないことは容易に証明される」。 盧溝橋事件は事前の中国側の激しい挑発行為によるもので責任は中国側にある。 ノモンハン事件は「協定済」の事件であり、ソ連侵攻の意図はなかった。 逆にソ連は「日ソ中立条約」を無視して対日参戦する、明らかな中立条約違反ではないか。 太平洋戦争の開戦は米国の経済圧迫、英、蘭、中国と連結した日本包囲体制から 免れんとする自衛のあがきにほかならなかった・・。と熱く語る清瀬弁護人。 stalin matsuoka.jpg 「南京虐殺事件」の反証も始まり、中国側は第6師団による市民殺害23万人、 第16師団によるものが14万人、その他が6万人の、計43万人と主張していますが、 著者は「正確な数字は確かめようもないが、43万人は拡張であろう」としています。 しかし、南京警備司令官を命ぜられた中島中将が第16師団に 峻烈な残敵掃討を命じたこと、一部の兵による、掠奪、放火、強姦が行われたのは 間違いなく、12月17日に方面軍司令官の松井大将が南京城に入って、 初めて虐殺行為を知り、不心得者の処罰、被害者に対する補償などを下命したということで、 日本軍以外の、中国側敗残兵、一部市民の蛮行も推測されるそうです。 IJA_tanks_attacked_Nanking_Chonghua_gate.jpg この事件は20年位前から興味があるんですよね。 個人的な感覚では本書の見解は正しく思います。 すなわち、日本兵による蛮行は少なからずあった。 あまり言いたくありませんけれど、11月のフィリピン・レイテ島の台風被害で 市民が略奪に走っている姿を見ると、火事場泥棒じゃありませんが、 混乱に乗じて盗みや強姦を犯す現地人がいないと考える方がおかしいと思いますね。 「松井石根と南京事件の真実」という本があるので読んでみようかな。。 松井石根と南京事件の真実.jpg そして中国側は、すでに第6師団長の谷寿夫中将を南京法廷で裁き、 第6師団が攻略した南京城外で両腕を押さえて跪かせ、 後頭部に銃弾を叩き込んで処刑済み・・。 Hisao Tani_ Nanjing Massacre.jpg 一見残酷に感じる谷中将の公開処刑ですが、判決はともかくとして、 当時の中国の基準からすれば、人道的な処刑方法だと思います。 ズラッと並んだ銃殺隊による銃殺では即死せずに、トドメの一発が必要な場合もあり、 後頭部から脳髄を狙う一発は、確実に即死します。 また、ヨーロッパでは一般的な犯罪者に適用され、死亡するまでに数10分もかかる 絞首刑ではなく、貴族や軍人に対しては名誉ある銃殺刑が適用されており、 ニュルンベルクではカイテル元帥が銃殺を希望したものの拒否されて、 全員絞首刑・・という経緯もありました。 まぁ、「図説 死刑全書」や、最近、「図説 公開処刑の歴史」をコッソリ読んだ限りですが・・。 東條大将と同等の「大物」被告とされているのが、天皇の側近第一人者である木戸内大臣です。 天皇の意志を誰よりも良く知っており、上巻でも宮中、軍部、政府の各最高首脳の動きを 緻密に描いた克明な「日記」を提出しています。コレ、本として出てるんですね。 Kōichi Kido.jpg そしてこの日記と口供書は、陸軍関係の被告にとってはそれまでの立証を吹き飛ばす まことに厄介なものであり、武藤、佐藤両中将は、往復のバスの中で木戸内大臣を指さします。 「笹川くん、こんな嘘つき野郎はいないよ。 『戦時中、国民の戦意を破砕することに努力してきました』とは、 なんということを言うヤツだ。この大馬鹿野郎が・・」。 Class-A War Criminals in bus.jpg 証人訊問のために、この大物被告のケンカに巻き込まれてしまった笹川くんとは、 「世界は一家、人類は皆兄弟」でお馴染みの、笹川良一です。。 A級未起訴組だったということしか書かれていない、エキストラ・レベルの脇役ですが、 気になったので、ちょっと調べてみると、国粋大衆党の総裁として イタリア、ファシスト党に似せた黒シャツを私兵に着せ、 崇拝するムッソリーニとも会見してるんですねぇ。 Sasakawa with Mussolini.jpg 11月までかかって、被告たちの個人反証が続き、ついに東條の出番です。 日本文の口供書は220ページに達する大作で、弁護人の朗読には3日を要します。 イヤホーンを付け、証言台に座る東條大将。 Tojo.jpg その姿を見つめる米主席検事のキーナンは、すでに「東條工作」の手を打っているのです。 それは米政府、およびマッカーサーは天皇の起訴は望んでいない・・というもの。 占領政策の成功と日本の赤化防止、日本の団結の為に、天皇は必要であり、 弁護人を通じて、「この戦争は陛下の命令に背いて始めたものだ」と証言するよう頼むのです。 しかし、「それは無理な注文ですよ。陛下の御裁可があったからこそ開戦した」と答える東條。。 それでも「陛下は嫌々ながら開戦をご承認になった」と証言することを了承します。 joseph-b-keenan.jpg また年も明けて2月になり、検察側の論告文が読み上げられます。 その次に待っているのは「判決」ですが、その判決文が英文で1200ページ超えであり、 8月から26人体制で行われている翻訳作業に時間がかかっているのです。 11月になって、やっとウェッブ裁判長のよる判決文の朗読が・・。 オーストラリア人裁判長が読み終わるのは、1週間後と推測され、 その間には、誰が助かって、誰が死刑かの憶測が飛び交うのです。 そんな被告たちに家族らの最後の面会。 死刑を悟っている東條は夫人に語ります。 「日本で処刑されることは日本の土になるのだからうれしい。 特に敵である米人の手で処刑されるのがうれしい。 自分も戦死者の列に加わることができるであろう」。 武藤中将も極刑を悟り、夫人と令嬢に語りかけます。 「千代子は早晩結婚しなければならぬが・・、検事だとか、判事だとかは避けるが良い。 今度の経験で彼らは人間の屑だということが判った・・」。 Akira Mutō.jpg こうしていよいよ判決の時。 被告席のドアから一人づつ姿を現し、ウェッブ裁判長が宣告文を読み上げます。 「被告荒木貞夫・・、被告を終身の懲役刑に処する」。 続く土肥原賢二大将は、「デス・バイ・ハンギング(絞首刑)」。 広田弘毅元総理、東條大将ら、7人に死刑判決が下るのでした。 この結果は、ニュルンベルク裁判以上の過酷さ・・と評価されます。 「平和に対する罪」、「殺人に対する罪」など、起訴内容の大部分が立証不十分とみなされ、 死刑はせいぜい2~3人に留まり、無罪者も出ると見込まれていたものの、全員が有罪。 弁護人らは怒りをぶちまけます。 「法廷は愛国心を頭から退け、有罪とみなした。 愛国者を処罰する国際法があってはたまらないではないか」。 mainichi.jpg 不満をあらわにするのはキーナン検事も同様です。 「なんという馬鹿げた判決か。重光は平和主義者だ。無罪が当然だ。 松井、広田が死刑などとは、まったく考えられない」。 またオランダ、インドなど、少数派ながら死刑反対の判事も存在します。 「落日燃ゆ」って聞いたことがありましたが、広田弘毅の生涯を描いたものだったんですね。 War Criminal_The Life and Death of Hirota Koki.jpg 12月23日早朝に巣鴨プリズンにおいて死刑執行が行われることが決定。 まず土居原、松井、東條、武藤の4人が手錠をかけられて登場します。 武藤中将は万歳を三唱しようということで、松井大将が音頭を・・。 「大日本帝国バンザイ、天皇陛下バンザイ、バンザイ、バンザイ・・」。 そして黒のフードが被せられ、ロープが首に、 フェルプス大佐の号令と共に瞬時に落下する4人。 死亡が確認されると、第2組の板垣、広田、木村の番です。 Hideki_Tojo_hanging.jpg 著者は、生死も不明なウェッブ裁判長にオーストラリアで会うことができ、 米国でも関係者から取材したことを「あとがき」で語ります。 新たな調査・研究によって出版される第2次大戦関連本も悪くはありませんが、 戦後、これだけの時間が経ってしまうと、 どうしても過去の文献からの抽出作業になってしまいます。 ヴィトゲンシュタインが古い本を好きなのは、本書のような著者の実体験や 当事者への直接インタビューなど、より生々しい記述に惹かれるからなんですね。 天皇陛下が裁かれることだけは、なんとしても避けなければ・・という被告たち。 一方、ドイツではほとんどの被告が、責任をヒトラーに押し付けています。 この違いはなんなのか?? 国民性の違い?? 君主制度と歴史の違いなのか?? もしヒトラーではなく、皇帝ヴィルヘルム2世であってもそうしたのか?? 或いはヒトラーと天皇、自殺したのが逆でも、彼らは同じことを言ったのでしょうか?? Emperor Hirohito_TIME May 21, 1945.jpg 本書を読む前に自分の知識でもって「ニュルンベルク裁判」と比較したい・・と 思っていましたが、予想以上に本書でも比較がなされ、 また、裁判当時も法廷や被告、関係者が意識していたのは驚きでした。 映画「東京裁判」も観てみたくなりました。 そしてA級戦犯に関連した、いわゆる「靖国問題」とは何なのか・・?? ということでも、 本書で裁かれた被告たちをもっと知らなければ語れないことだと改めて思いました。

406 吸血鬼と死の花嫁

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吸血鬼はお年ごろシリーズ 第18弾

2000年06月 コバルト文庫 吸血鬼と死の花嫁 (吸血鬼はお年ごろシリーズ) (コバルト文庫)

407 とりあえずの殺人

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早川一家シリーズ 第3弾

2000年07月 カッパノベルス とりあえずの殺人 (カッパ・ノベルス)
2003年12月 光文社文庫 とりあえずの殺人 (光文社文庫)

408 日の丸あげて 当節怪談事情

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当節怪談事情 第2弾

2000年07月 小学館 恋するビデオテープ―当節怪談事情
2003年08月 小学館文庫
改題
日の丸あげて―当節怪談事情 (小学館文庫)

409 晩夏

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2000年08月 新潮社 晩夏
2002年07 新潮文庫 晩夏 (新潮文庫)

410 三姉妹、初めてのおつかい 三姉妹探偵団〈17〉

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三姉妹探偵団シリーズ 第17弾

2000年09月 講談社ノベルス 三姉妹、初めてのおつかい―三姉妹探偵団〈17〉 (講談社ノベルス)
2003年09月 講談社文庫三姉妹、初めてのおつかい (講談社文庫)

古書店主 [book]

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sample1.jpgマーク・プライヤー/早川書房/お薦め度 ★★★★

デビュー作

古書店主と言えば、ジョン・ダニングのクリフ・シリーズ、最近では三上延のビブリア古書堂・シリーズなど古今東西を問わずミステリーのテーマであることは間違いない。

本書の主人公は駐仏アメリカ大使館外交保安部長、ヒューゴー。馴染みのブキニスト、古書露天商、のマックから二冊の古書を買うのだが、店主のマックは何者かに船で連れ去られてしまう。パリ警察は事件性が薄いとして取り合わない。

業を煮やしたヒューゴーは店主の行方を長期休暇を利用して探すことに・・・

友人の元CIA局員のトムの協力を得、店主が過ってナチ・ハンターだったことがわかったり。ジャーナリスト、クラウディア、と懇ろになり、彼女の父親がキーパーソンのひとりだったりと結構都合のいい展開。

マックに続きブキニストが次々に死体で見つかる。古書がらみかと思いきや、麻薬が絡んで二転三転。終盤は結構愉しめる!?

デビュー作に続き既にシリーズ化されているようなので、次作からは本書のようなご都合主義が消えていることを期待したい。


「天文方と陰陽道 (日本史リブレット)」

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★ あらすじ

暦には大きく三種類ある。
  • 太陽暦 : 太陽の運行(地球の公転)を基準に一年の長さを定める。閏年で調整
  • 太陰暦 : 月の満ち欠け(月の公転)を基準に一ヶ月の長さを定め、12ヶ月で一年とする。日付と季節は一致しない(!)
  • 太陰太陽暦 : 太陰暦と同様に一年を決める。太陽暦(季節)とのずれは閏月を入れて調整する
の三つである。 古代から中国は太陰太陽暦を採用した。そのため、「ずれ」の調節には観測・計算が必要で、多くの専門官僚を生み出すことになる。 また、中国の王朝は天命によって権威化されるとの考えに基づいている。皇帝はその具現化の一つとして、自分の治世における暦を定める。王朝が、そして皇帝が変わるたびに改暦が行われた。特に、天の啓示と見做されていた日食や月食がいつ起きるかを予言する(的確に予想する)ことのできる暦が必要とされたため、暦の改善は重要な仕事だった。 日本も中国から伝わった暦、即ち太陰太陽暦を採用した。六世紀に中国から伝わり、七世紀に天皇(持統天皇)が暦を定めている。その後、たびたび改暦が行われる。しかし、862年に改暦が行われて宣明歴が定められての地、823年間の長きに渡って改暦は行われなかった。次に改暦が為されたのは1685年、渋川春海による貞享改暦だ。 渋川春海はその功績によって、幕府から初代天文方に任命される。以降、さらなる暦の精度アップと次の改暦のための観測・研究が続けられた。 何事も世襲制を重んじた当時のやり方に習い、天文方も渋川家の"お家芸"となる。だが、天文の深い知識や(今で言う)科学・数学・天文学に対するセンスはそうそう遺伝によって決まるものではなく、凡庸な子孫が天文方となってしまい、ちゃんとした暦が作れなくなってしまった。幕府は有能な人物を"補佐"として渋川家に付けることによってなんとかしようとした。だが、それも立ちゆかなくなり、渋川家は影を潜めていくことになった。

★ 目次

  • 暦と陰陽道
  • 暦の頒布と地方暦
  • 綱吉と貞享暦
  • 天文方と渋川家
  • 吉宗と宝暦改暦
  • 近世の改暦

★ 感想

「天地明察」という作品が昨年、映画化され、また原作も早いうちに電子書籍化されたせいかずいぶんと売れたようです。私も読みました。それから興味を持ち、今回は史実を書いた歴史書を読んでみた次第。と言っても歴史と教科書の山川出版社の日本史リブレットの一冊ですから、100ページ弱の軽めの読み物になっています。読み易い。 小説「天地明察」では主人公の渋川春海が大活躍してついには改暦の偉業を為し、ハッピーエンドとなる。それ自体は史実のようだが、その後の渋川家の没落ぶりは悲しいものがあった。科学的センス、能力はそうそう遺伝するものではないようだ。せっかく、一生をかけて成し遂げた仕事だったのに、次の代にはすぐに落ちていく。なんか、うまくいかなかった創業家社長の企業のようだ。 「あらすじ」には書いていないが、地方暦の話も興味深かった。幕府が行政のために作る暦に対し、市井の人びともその生活・商売のために暦を必要としていた。そこで各地で暦が作られ始める。そのいくつかは"ブランド化"し、勢力を強めていったそうだ。最近は見かけなくなったが、暮れになると街頭でや書店で来年の暦が売られていた。そのルーツがそんな地方暦にあったようだ。 読んだのは去年のこと。暦の話だけに、年の初めに読むのもいいんじゃないかと思います。おすすめの一冊です。小説とこっちと、どちらを先に読むか悩むかな。
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● 天地明察

電子書籍版
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文庫版
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映画(Blu-ray)
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『集合知とは何か』

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集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ (中公新書)

集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ (中公新書)

  • 作者: 西垣 通
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2013/02/22
  • メディア: 新書
内容(「BOOK」データベースより)
インターネットの普及以来、アカデミズムの中核を成してきた専門知が凋落する中で、集合知が注目を集めている。このネット上に出現した多数のアマチュアによる知の集積は、いかなる可能性をもち、社会をどのように変えようとしているのか。基礎情報学を中軸に据え、哲学からサイバネティクス、脳科学まで脱領域的に横断しつつ、21世紀の知のあり方を問い、情報社会の近未来をダイナミックに展望する。
随分前に『「みんなの意見」は案外正しい』という本を読もうとして、挫折したことがある。「集合知」という言葉を聞くと、この本を思い出す。そして、実際に本書の中でも、この本のことはわりと詳しく引用されている。 今の世の中、政府お抱えの有識者の先生方が専門的見地からおっしゃっていることが本当に正しいのかどうか、懐疑的な見方がされることも多い。特に。3.11東日本震災と福島原発の事故の際、専門家が大丈夫だと言っていた防波堤を乗り越えて津波は襲ってきたし、放射線量と健康被害との関係も、結局安全なのか安全でないのかが曖昧な言い方をして、かえって混乱を招いたのも専門家のご意見のお陰であった。本当のところ何が正しいのかは僕たちひとりひとりが調べて判断を下さねばならない。そして、そのための情報収集を、インターネットは容易にしている。 ネット上で展開されるアマチュアの知識や情報は、結局足し合わせてみると真実にかなり近い―――『「みんなの意見」は案外正しい』では、そのような意見が展開されていたらしい。 さて、本日ご紹介する本の著者も、「いわゆる専門家が権威をもってつくりあげる専門知を、一般の人々が有り難がって無批判に信じられた時代は、もはや終わりつつある」(p.191)と述べている。
 福島第一原発事故が1つのきっかけとなり、関連専門家の事故発生直後の言動が、専門知への不信感を倍増させたことはくり返すまでもない。この罪はたいへん重いのである。だが、それ以前に、学問研究への無制限な市場原理の導入と過度の専門分化によって、研究者の視野が恐ろしくせまくなり、短期的成果にとらわれるという傾向が一般的につよまっていた。これはいわば、伝統的な研究教育の場における制度疲労に他ならない。
 その一方で、新たな知のかたちも芽ばえつつある。高等教育が普及し、ウェブ2.0が導入されて以来、ネットを通じて誰でも自分の主張を公表し、自由に意見を交換できるようになってきた。今後、縦割りの専門知とはちがったかたちで、非専門家を含む一般の人々による、横断的な知の形成の場が徐々にひらけていくことは間違いない。ソーシャルメディアの急速な発展とともに、エリートによる知の独占はますます困難になっていくだろう。(p.191-192)
ただ、著者はそこからネット集合知の万能性に対して疑問も呈している。正解がなく、人々の意見や価値観が対立している問題については、拙速に集合に集合知を採用するのは禁物だとして、ネット投票を利用して直接民主主義的な決定を下してもそれが人々を真に満足させる保証はないとしている。ネット集合知は万能の知ではない。その前提条件を吟味して、上手な活用法を模索していかなくてはならないと結論する。 ただ、そこから先の著者の議論は、難解すぎて僕には理解できなかった。 結局のところ、第1章と第6章を読んでおけば、著者が何を言いたかったのかはある程度はわかると思う。本書を読むにあたって期待していたものと中身はかなり違っていたが、第5章にあった日立の「ビジネス顕微鏡」研究は、他書でも紹介されていたので、社会組織のコミュニケーションの実態把握の取組みとしては結構注目されているものなのだなというのがわかった。
たとえば企業組織におけるコミュニケーションの実態は、その構成メンバーにさえ、なかなかわかりにくいものだ。社会集団のダイナミックスは、表層の論理的・形式的な情報交信だけに着目していてもとらえられない。人間の生命的な認知活動の特色に根ざし、その半ば閉じた観察記述能力を拡大し、強化するようなITの活用法が望まれるのである。(p.210)
兎にも角にも読み終わってホッとした。機会があれば、下の本も読んでみようかな。まあ、新年仕事始めから残業続きで、休日でも読んでいるのが仕事関係の文献資料ばかりという状況では、いつ読めるのかはわからないが(苦笑)
「みんなの意見」は案外正しい (角川文庫)

「みんなの意見」は案外正しい (角川文庫)

  • 作者: ジェームズ・スロウィッキー
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/11/25
  • メディア: 文庫

いけちゃんと僕 西原理恵子

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いけちゃんとぼく (角川文庫)

いけちゃんとぼく (角川文庫)

  • 作者: 西原 理恵子
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/11/25
  • メディア: 文庫
本屋で最初の5~6頁と最後の5~6頁を読んでうるうるしそうになったので、購入して家でゆっくりうるうるしました。 映画もそのうち見てみたいね。

丸善洋書バーゲンの収穫(その2)

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Between Summer's Longing and Winter's End: A Story of a Crime (Vintage Crime/Black Lizard)

Between Summer's Longing and Winter's End: A Story of a Crime (Vintage Crime/Black Lizard)

  • 作者: Leif GW Persson
  • 出版社/メーカー: Vintage
  • 発売日: 2012/02/21
  • メディア: ペーパーバック
Crime and Guilt

Crime and Guilt

  • 作者: Ferdinand Von Schirach
  • 出版社/メーカー: Vintage Books
  • 発売日: 2012/03/01
  • メディア: ペーパーバック
The Age of Miracles

The Age of Miracles

  • 作者: Karen Thompson Walker
  • 出版社/メーカー: Simon & Schuster Ltd
  • 発売日: 2012/05/31
  • メディア: ペーパーバック
Savages. Don Winslow

Savages. Don Winslow

  • 作者: Don Winslow
  • 出版社/メーカー: Arrow
  • 発売日: 2012/09/01
  • メディア: ペーパーバック
Dark Matter

Dark Matter

  • 作者: Juli Zeh
  • 出版社/メーカー: Harvill Secker
  • 発売日: 2010/03/04
  • メディア: ペーパーバック

『グローバル仕事術』

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『グローバル仕事術』 山本昇 2008/11 グローバル仕事術―ニッポン式ビジネスを変える  著者は(株)オリエンス・コンサルティング代取。 グローバル企業での働き方の不文律についての本。  日本のオフィスでの働き方は、現在においても真の意味でのグローバルスタンダードが定着していない。  グローバル企業では何をするにも計画を立てるのが基本。約束(契約)は、一旦取り決めたらよほどのことがない限り変えない。口約束もその範疇である。  就業時間は厳守。就業時間の無駄は時間外で取り戻すことはできない。  それぞれのスタッフにとってボスは1人。ボスを越えて指示・責任が出ることはない。組織の中では誰もがボスと部下の役割を同時に演じる。  ジョブ・ディスクリプション(職務内容記述書)は、ボスと部下の「契約」と言える。ボスが部下に対する「期待」を書いたもの。これに対し部下は、ワーク・プランを提案する。実際の仕事のための段取り・細目である。  企業がある仕事を必要としなくなったとき、「枠=ジョブ・ディスクリプション」自体を削減するリダンダンシー(人員余剰整理)が行われる。本人に問題がある解雇とは明確に区別される。  時間外は仕事をしない。仲間が休んでいるときに出し抜くのはもってのほかとされる。  会議はルールを決める(作る)場。合意内容を確認する場ではない。  グローバル企業では「一人一人が(担当について)ボス」という考え方が職場全体に行き渡っている。  「まずやってみて」そこで修正して・・という考え方はしない。そういう方法は時間の無駄が多いとされる。リサーチを十分にして最初から見通しを立てることが時間節約になる。  英・米のビジネスエリートは幼い時から英語の勉強に力を入れている。生半可な日本人の英語では足元をすくわれる。
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