お正月ということで、ほっこりとする童話でもUPします。 JOMO童話応募用として、平成20年5月に書いたようです。 ―――― 『犬のおまわりさん』 齊藤想 犬のおまわりさんがパトロールをしていると、公園でこねこがないているのをみつけました。 「こんなところでどうしたのかな? まいごになったのかな?」 「ミャーミャー」 こねこはなきながらやねのむこうがわをゆびさしました。けど、これだけではおうちがどこにあるのかわかりません。 「どこからきたのかな?」 「ミャーミャー」 犬のおまわりさんはねこ語がわかりません。ねこ語とはねこのあいだでつかわれている言葉です。こまったなあと思っていると、キツネのお母さんが通りかかりました。キツネさんとねこさんは遠いしんせきです。犬のおまわりさんはキツネさんならねこ語がわかるかもしれないと思いました。 「コーン、コン」 「ミャーミャー」 ざんねんなことにキツネのお母さんもねこ語はわかりませんでした。「おうちで子どもたちがおなかをすかせてまっているからすぐにかえらなくてはいけないの。ごめんなさいね」といって家にかえってしまいました。 犬のおまわりさんはこまってしまいました。そこにカラスのお兄さんがやってきました。カラスさんは大きなはねをひろげて、いろいろなところへ旅をしています。ものしろのカラスさんなら、ねこ語がわかるかもしれません。 犬のおまわりさんはカラスのお兄さんを手まねきしました。カラスのお兄さんはさっと、こねこのよこにまいおりました。 「カーア、カア」 「ミャーミャー」 ざんねんなことに、カラスのお兄さんも、ねこ語はわかりませんでした。カラスのお兄さんは空になかまのカラスがいるのを見つけると、黒いつばさを広げてとんでいってしまいました。 犬のおまわりさんがさいごにたよりにしたのはアリさんたちでした。アリさんはいつもまちじゅうを歩きまわっています。アリさんならしっているかもしれません。 「ワンワン」 「テクテク」 しかし、アリさんたちはにもつをはこぶのがいそがしくて、ないているこねこをかまってやるひまはありませんでした。アリさんたちは、いつもしごとをしているのです。 犬のおまわりさんはためいきをつきました。 「どうすればこのこねこをたすけることができるだろうか」 そのときです。 「コーン、コン」 「コココンコン」 キツネのお母さんが子どもをつれてやってきました。子どもたちだってねこ語はわかりません。けどいっしょうけんめいに話をきこうとしています。 空がさわがしくなったとおもったら、たくさんのカラスがこねこをかこみました。あのカラスがともだちをつれてきてくれたのです。 どこで見つけたのかアリさんたちがあめ玉をはこんできてくれました。こねこはあめ玉を口にふくむと、ぽっと顔がほころびました。 言葉はわからなくても気持はつたわります。道という道をキツネさんたちが走りまわり、町中をカラスさんたちがとびつづけ、そしてアリさんたちはみんなでこねこの家をさがしています。 こねこはなきやみました。言葉はわからなくても、みんなにはげまされていることを感じたのです。 しばらくして公園のむこうがわからお母さんがやってきました。みんなが力をあわせて、見つけてくれたのです。お母さんはこねこをぎゅっとだきしめると、顔中をなめまわしました。 「ニャーニャー」 「ミャーミャー」 犬のおまわりさんはこれでひとあんしんです。思わずよろこびのこえをあげると、みんなもこえをだしました。 「ワンワン」 「ニャーニャー」 「ミャーミャー」 「コーン、コン」 「カーカー」 「テクテク」 はなす言葉はバラバラですが、気持ちはしっかりとそろいました。 ――― 数人の方に読んでもらい、けっこう好評だったのですが、JOMO童話の壁はあまりに厚かったです。 自分の作風として、ブラック系とほっこり系があるのですが、最近はほっこり系をあまり書いていないので、またほっこりするショートショートを書きたいと思っています。 ほっこり系に向くショートショート公募があればですが(笑)
齊藤想『犬のおまわりさん』
ジブラルタルのばら (ダナ・ジェイムズ) R-0730
ハーレクイン・ロマンス R730 著者 ダナ・ジェイムズ 訳 青山 遼子 発売日 1990年2月20日 ページ 156ページ ISBN 4833507307 内容 ローラの会社は現在、ジブラルタルの港湾開発計画に従事している。 彼女も現地責任者デニスのパーソナル・アシスタントとして、 二ヵ月前にジブラルタルに赴任してきた。そんなある日ホテルで、 彼女は著名な海運ジャーナリスト、ブレント・ルイスを見かけた。 彼がここに来た目的は、港の開発計画の取材に違いない。 翌日、早速それをデニスに話すと、思いがけないことを知らされた。 デニスはこの計画の財政危機を救うため、すぐにロンドンへ発ち、 ここでの報道関係者の応対はローラがすることになるという。 つまり彼女はあの鋭いブレント・ルイスの相手を ひとりでしなければならないのだ---財政危機の件は伏せたままで。 Amazonの紹介ページです。
『ファング・オブ・アンダードッグ』アサウラ
『神鎧猟機ブリガンド』榊一郎
のんびりな午睡
12月の老眼乱読
2014年12月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:6056ページ
ナイス数:7ナイス
むかし卓袱台があったころ (ちくま文庫)
読了日:12月4日 著者:久世光彦
ちょんまげぷりん (小学館文庫)
読了日:12月5日 著者:荒木源
うまひゃひゃさぬきうどんの感想
これを読了後、ひき続き、新潮文庫版 麺通団 『恐るべきさぬきうどん 麺地巡礼の巻』へ突入。
読了日:12月7日 著者:さとなお
恐るべきさぬきうどん―麺地巡礼の巻 (新潮文庫)
読了日:12月8日 著者:麺通団
僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 (集英社文庫)
読了日:12月12日 著者:中島らも
冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行 (日経ビジネス人文庫)
読了日:12月13日 著者:ジム・ロジャーズ
なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか
読了日:12月13日 著者:藤巻健史
9割の病気は自分で治せる (中経の文庫)
読了日:12月14日 著者:岡本裕
ロックアップ (集英社文庫)
読了日:12月14日 著者:リチャード・スミス
ジャガーになった男 (集英社文庫)
読了日:12月16日 著者:佐藤賢一
馬琴の嫁 (講談社文庫)
読了日:12月16日 著者:群ようこ
無趣味のすすめ
読了日:12月17日 著者:村上龍
モーターサイクル・ダイアリーズ (角川文庫)
読了日:12月19日 著者:エルネスト・チェゲバラ
マリカのソファー/バリ夢日記 (幻冬舎文庫―世界の旅)
読了日:12月20日 著者:吉本ばなな
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:12月22日 著者:伊藤計劃
哀愁の町に霧が降るのだ〈下巻〉 (新潮文庫)
読了日:12月23日 著者:椎名誠
アップルの人 (新潮文庫)
読了日:12月23日 著者:宮沢章夫
煙か土か食い物 (講談社文庫)
読了日:12月24日 著者:舞城王太郎
平面いぬ。 (集英社文庫)
読了日:12月26日 著者:乙一
ミサイルマン (光文社文庫)
読了日:12月28日 著者:平山夢明
読書メーター
2014年12月の読書記録 なんとか10冊T_T
うっかり2度読みしてしまったものも含めて、、、のようやく二桁。
でも、生まれて初めての衝撃!とも言える一冊と出会う。
これが、愛読書になっていくのだろうか。。。
2014年12月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2413ページ
ナイス数:1ナイス
日本人と「死の準備」―これからをより良く生きるために (角川SSC新書)
読了日:12月31日 著者:山折哲雄
食育!?いちばんヤバイのはこども、なんだぞ (Chio Special (テーマ/微量毒物))
読了日:12月29日 著者:里見宏,千葉修平
ではまた明日
読了日:12月23日 著者:西田英史
超バカウケ!!必殺ダジャレ王 (大人にはないしょだよ)
読了日:12月23日 著者:小西ぷん
病院で死ぬということ (文春文庫)
読了日:12月20日 著者:山崎章郎
ヤスパース選集〈第1-6〉 (1950年)
読了日:12月17日 著者:カール・ヤスパース
イスラームとは何か〜その宗教・社会・文化 (講談社現代新書)
読了日:12月15日 著者:小杉泰
自爆テロ
読了日:12月12日 著者:タラル・アサド
経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか (平凡社ライブラリー)
読了日:12月8日 著者:C.ダグラスラミス
現代宗教2013: 特集 3・11後を拓く
読了日:12月6日 著者:
読書メーター
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『放課後アポカリプス』杉井光
『親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。』野村美月
宇宙に旅立つ時
夜空に見える星はたいていは太陽と同じく恒星である。無数にあるそうした星々の周りを、たくさんの惑星が回っている。中には地球と似たような環境の惑星もあるだろう。もし人類が宇宙を飛び出して、そのような惑星に行けたとしたら、その星に移住することもできるかもしれない……。 ロバート・A・ハインラインが書いた「宇宙に旅立つ時」は、まさにそんな宇宙にかける人類の夢を描いた作品である。 人口問題に悩まされる未来の世界。人類は居住可能な惑星を見つけるために、太陽系外宇宙の探査計画をたてる。亜光速宇宙船を飛ばして、星々の環境を調査しようというのだ。主人公の双子の少年トムとパットはこの計画に志願することになる。彼らはテレパスで、お互いにテレパシーでやりとりすることができる。遠距離にある宇宙船と地球の通信係として、彼らの能力がどうしても必要なのだ。 だが、双子のうち宇宙に行くことができるのはひとりだけ。もうひとりは地球のとどまる必要がある。トムはパットと離ればなれになりながらも、宇宙を目指す。地球から11光年離れた星、くじら座タウに向かって――。 宇宙にはどんな世界が広がっているのだろう? 宇宙旅行にはどんな困難が伴うのだろう? そんな空想の世界を、ハインラインならではの鮮やかなビジョンで見せてくれる作品。船員の組織から惑星探検の方法、宇宙船内の反乱まで具体的に筋道立てて書かれていて、遠い未来には本当にこんな世界が来るんじゃないかと思わせられてしまう。 主人公のトムは双子ながらもいつもパットに負けてばかり。コンプレックスを持ってきたが、宇宙を飛び出して困難に立ち向かううちに成長を遂げていく。トムとパットとの間の心理的な葛藤、トムの人間的成長というところも読みどころだろう。 とくにウラシマ効果がうまく使われているのはSFならでは。相対性理論では、高速で移動するほどに時間の流れが遅くなる。宇宙船は光速に近い速さで移動しているので、宇宙船にいるトムと地球に残っているパットとの間に時間のずれが生じてくる。トムが宇宙船でほんのわずかな時間を過ごすうちに、地球では何十年も経っていたなどということになる。 トムがまだ20代前なのに、パットは結婚し、子供もでき、孫ができと、どんどんトムとパットの人生がずれていくところが興味深い。同じ生活を送っていたはずの双子の人生が、二股に分かれてゆく。パットに依存していたところもあったトムが、時間がたつにつれ、パットと異なる人生を歩むにつれ、やがて自立してひとりの大人になっていくのだ。 宇宙での夢と冒険を描いたわくわくさせられる作品であると同時に、少年が困難に立ち向かう青春ものでもある。いかにもハインラインらしい語り口で、読み終えたあとさわやかな気分になる一冊だった。
年のはじめに読んだ2冊
前回の記事更新の後、仕事が慌ただしくなり、また、2014年は長期の出張が続き、なかなかブログの更新をすることができず、2015年、新たな年となった。今年もよろしくお願いします。 2015年の元旦の朝、仕事帰りに撮った初日の出がこれ。 年明け2日目の今日はしばらくの間ツンドクだった2冊を読んだ。 ◯「ウイスキーと私」(竹鶴政孝) ドラマ「マッサン」のモデルとなった竹鶴政孝氏の自伝である。日経の私の履歴書に書いた文をベースに、ニッカウィスキーから刊行されたものの復刻版がNHK出版から刊行された。本の帯にもある「顧みるとウィスキーで苦しみ、ウィスキーで喜んだ人生であった」という巻末の一言につきる。その内容は、著者の技術者としてのひたむきな姿勢、前向きな考え方、継続することの強さを感じるところである。本文の後に続く、「ウィスキーの正しい飲み方」、「舌と鼻」という筆者によるコラムも興味深く、大変よい読後感だった。 ◯「非営利組織の経営」(P.F.ドラッカー) 通常の企業が売り上げ等、分かりやすい基準で評価できることに対し、非営利組織はより長期の目標が大切で、個人の能力を最大限に生かして成果を生み出すことが肝要であるという内容は示唆に富み、参考になるところが多いと感じた。 いずれも一年の計を考えるのによい本である。今年もすばらしい年になるように、仕事に、音楽に進んでいきたいなと思う年のはじめである。
日本人でも知らない食の現場:英国一家、ますます日本を食べる
英国一家、ますます日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)
- 作者: マイケル・ブース
- 出版社/メーカー: 亜紀書房
- 発売日: 2014/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
【目次】目次を見てもらえれば分かるように、本書は食材・流通・道具と完成した料理になる前の段階に焦点が当てられている。以下で目次を引用するように、前作は日本の料理にフォーカスされていたので、2つ合わせて読むことで、外国人ジャーナリストから見た日本の食の全体像が見えてくるのだ。 【参考:英国一家、日本を食べるの目次】
1 魚屋の魚屋――東京・築地
2 MSG――東京・味の素社訪問
3 余すところなく食べる魚――焼津・カツオ
4 本物のワサビ――天城山・本ワサビ
5 道具街――東京・かっぱ橋
6 初めてにぎる鮨――東京・料理教室
7 料理サークル――京都・オムライス
8 禅の対話――京都・枯山水
9 失われた魂の森――高野山・精進料理
10 牛肉に抱く妄想――松阪・和牛
11 海女――志摩・真珠とサザエ
12 世界一の醤油――香川・27年物
13 フグに挑戦――下関・ふく
14 南国のビーチ――沖縄・牧志公設市場
15 世界一長寿の村――大宜味村・豆腐よう
16 身体にいい塩――沖縄・ぬちまーす
特別番外編 裸のつきあい――兵庫・城崎温泉
エピローグ――読者のみなさんへ
トシがくれた一冊の本―パリそして、食材についての取材を記した本書では、日本人の私も知らない話がてんこ盛りだ。 前作は高級料亭にこそ行ったことはなくとも、日本人ならなんとなく想像がつく料理の話がメインだった。 そのため、「外国人から見た日本」という図式が強い本に仕上がっていた。 本書は「日本人でも知らない内容を外国人が取材した」本になっている。 味の素や築地市場の取材など、「外国人から見た日本」的な内容も楽しめるのだが、純粋に食材生産の現場についての取材本だと思って楽しむのが本書を味わい尽くすキモだろう。 焼津や下関の水産業の現場について、予備知識の無い筆者だから書けたのであろうエッセイは日本人でも新鮮な気持ちで楽しむことが出来る内容に仕上がっている。 クールジャパンなどと政府が旗を振っているが、過大評価も過小評価もしていない日本食の実力を知るためにも本書と前作「英国一家、日本を食べる」。是非合わせて読んで欲しい。 ☆☆☆☆☆(☆5つ。満点) 他のBlogの反応はこちら。 http://mdspplus.ldblog.jp/archives/8531347.html http://kiyatchi.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-2041.html http://blogs.yahoo.co.jp/mhkamenao1959/11380873.html http://bf.doorblog.jp/archives/39079841.html 私が本書を読んで気になったのは、日本食の関係者(伊豆のわさび生産者とか、キッコーマンの人とか)が、日本人のつくる日本食を特別なものと信じきっているところ。 中国産に対する受け答えなどから、日本のものは当然高品質という思いが伝わってくるのだが、その驕りがいつか足を救われるように思えてならない。外国で「日本食」を提供しているのは日本人だけではないのですし……。
新宿・思い出横丁―東京1
相撲サイズになる料理―東京2
世界的な有名番組―東京3
特上級の天ぷら―東京4
ふたつの調理師学校の話
歌舞伎町のクジラ―東京5
カニとラーメン―北海道1
海藻のキング―北海道2
町家に泊まる―京都1〔ほか〕
最近読んだ本
データベースより ピアニストからも絶賛!ドビュッシーの調べにのせて贈る、音楽ミステリー。ピアニストを目指す遙、16歳。祖父と従姉妹とともに火事に遭い、ひとりだけ生き残ったものの、全身大火傷の大怪我を負う。それでもピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生する―。第8回『このミス』大賞受賞作品。 前に向かって進んでいくために、と言う本ですね。 少しずつ掛け違えたボタンがあとの問題を大きくしたという感じでしょうね。 ほんのちょっとの勘違い、思い込み、 人を思う気持ちが産んだズレが不幸を招いた感じなんでしょうね。 ラストはまぁこれから何とかなっていくというので評価はプラスですが。 言えない思いが一番つらいんですよね。 岬さんって、ええ格好しいのような感じもするなぁ(笑)
2014年マイベスト&9周年でした
あけましておめでとうございます。
昨年は常日頃から浮き沈みがあった更新が下半期からはいっそう頻度が下がってしまい、9周年を過ぎても更新できぬまま新年を迎えてしまいました。
今、新鮮な感覚で記事を書いているなんて不思議ですな。。
昨年を振り返ると、春ころまでは色々と読んでたのかなと。春先頃から新堂本兄弟にはまり当番組の終了(…)時期に仕事が立て込み始め、そのまま師走まで駆け抜けた印象。12月はTwitterもろくに出てきてないんじゃ。。記憶がない。そしてあまり振り返りたくない。
結果として昨年は60冊しか本読めてなかったのでした。一昨年から半、減…?
今年こそは楽しく読書したいな!とはいえ、春が来るまでは色々と落ち着かなさそうだけど。。
ひとまず個人的な恒例なので、マイベスト本をば。
城平京『名探偵に薔薇を』
歪な殺人者と対峙する少女探偵の闘いの痕。余韻と呼ぶには重い衝撃で、読了後しばらく打ちのめされていた。ただ彼女たちのことを思うと感傷的になってしまうのは余韻というのかな。
糸森環『she&sea 海賊王の退屈』
突如異世界に降り立った少女が、道理も倫理も伝わらない海賊の世界で奮闘する。ネット小説で著者が公開されていたなかで一番好きなシリーズの書籍化。書籍化に伴いオリジナル要素も練りこまれ、ネットと書籍で二度楽しめる仕様。十代のわたしの一時期の救いにもなったので本作については愛が深すぎる。現実世界を一時忘れさせる世界観と魅力的なキャラクタたち。そして現実と向き合う勇気を当時のわたしに持たせてくれました。別シリーズ『F』の書籍化もバンザイ!
太田紫織『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』シリーズ(1~5巻)
骨を愛してやまない奇妙な美女・櫻子さんと彼女に振り回される正太郎が出会う謎の数々。ライトミステリ?(というジャンルがあるか定かではないけれど…)いくつか読んだなかで本シリーズが特にお気に入り。人の死に寄り添い、亡くなったひとたちの造詣を丁寧に描かれているからか、情が入りやすくなっているのかな。単発ものかと思っていたら、ここ最近別の方向に向かっている様子なので、この物語の終末がどこに向かうのか気になるところ。ライト系だと高里椎奈さんの『うちの執事の言うことには』もお気に入り。
原田マハ『ジヴェルニーの食卓』
名を馳せる画家の人生と関わりを持った女性たちの追憶を描く。文字から情景が鮮やかに広がっていく感覚に茫然。余りにも好みで鳥肌が立った。舞台の美しい描写、画家と語り部との関わりがもたらす包み込むような温かいやり取りがたまらない。あらすじ知らないまま手に取ったものだから、余計に衝撃がありました。いつまでも本書で紡がれる空間に浸っていたい。
北条氏滅亡と秀吉の策謀
新年明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 さて、久しぶりに紹介しますのは、「北条氏滅亡と秀吉の策謀 小田原合戦・敗北の真相とは?」(森田善明著・洋泉社)です。 戦国時代の関東において勢力を誇った後北条氏の四代、北条氏政をご存じの方は少なくないと思います。 但し、小説や大河ドラマ、逸話におけるその扱いは決して芳しいものではありません。 初代・早雲(伊勢盛時)、二代・北条氏綱、三代・北条氏康は名将・名君と讃えられていますし、その実績はその賞賛が決して過大ではないことを証明しています。 それが四代・氏政、五代・氏直となると、どうにも扱いが手厳しいものとなります。(氏直については多少のフォローもありますが、氏政にはそれすら無いという……。) その原因は、やはり戦国大名・北条家を破滅に導いたのが氏政であったという認識によるものからでしょう。 北条家が関東に長く君臨した自負から秀吉の実力を侮り、時代を見誤った凡愚の将というイメージは多くの人が抱く「北条氏政」のイメージとなっています。 今回紹介しますこの本は、「果たして北条氏政・氏直父子は本当に愚かであったのか?」という疑問を投げかけ、当時の資料や情勢からそのイメージの払拭を試みています。 そして氏政・氏直父子は秀吉の謀略により合戦を余儀なくされ、後北条氏は滅ぼされたのだとの結論へと導いていきます。 私には真相は分かりません。 しかし、私自身が北条氏政についてはあまりにも悪いイメージが持たれていることについて同情的であり、またそのことに疑問を持っていましたので、この本は大変興味深く読ませて頂きました。
宅配買取専門店 verry good 小黒日奈子
宅配買取専門店 verry good 小黒日奈子はオススメですよ。いずれにしても、体の外からはコスメ、カラダの内からは栄養補助食品、という組み合わせが魅力的と言えそうです。売れやすいようなサプリメントや化粧品はどこのスーパーでも入手可能ですので、便利ですね。日ごろから紫外線を受けて蓄積されると、ゆっくりとお肌の老化現象が開始します。配意したいです。若いお肌や若い見てくれは女性にとって有利となりますよね。
潤いを保つ養分が入っているメーク用品を活用して、毎日スキンのケアをきっちり心がけるようにしましょう。いつまでも若くいるために、できてしまったシミでも、しっかりケアをすれば、ゆっくりと薄く目立たなくすることはできます。極力狙った効能の具合がよいものを選定したいですね。アミノ酸などの要素の配合されているコスメを使用すると、より効き目があるでしょう。
どっちにしろいつもスキンケアに大事なベーシックの活動を完備させるのには、化粧水または美容液は有益です。未だに小じわの段階であれば、ヒアルロン酸などの養分が入ったコスメで肌を手入れするとよいでしょう。また、華麗なモデルのひとと対比すると必要以上に意気消沈してしまうものですから、あなたのペースでやるべきです。
スパッとスナイパーFX
"夕食後にチャリン、風呂あがりにチャリン、チャリンチャリンチャリン・・・,投資・不動産,インターネット・・・・・≫続きはこちら
トレンドハックFX
"テクニカルの勢い、角度、傾き不要。,投資・不動産,ビジネス・情報・・・・・≫続きはこちら
ウクレレの「神」津村泰彦氏がウクレレを一からマスターできるウクレレDVD講座。ウクレレを全くやったことがない初心者でも自宅でスラスラと世界の名曲を弾けるようにな・・・
"夕食後にチャリン、風呂あがりにチャリン、チャリンチャリンチャリン・・・,投資・不動産,インターネット
"テクニカルの勢い、角度、傾き不要。,投資・不動産,ビジネス・情報
"借金しないでプチリッチになれる400万円戸建投資法マニュアル,インターネット,ビジネス・情報
"FXマルチロジックシステム(EA),インターネット,ビジネス・情報
その女アレックス
文春がいつになく力を入れている翻訳ミステリーが「その女アレックス」。 ”その”とあるように、ある一人の女性が主人公なのだが、注目すべきは、物語の展開の意外性。音楽に例えるなら、懐かしの70代プログレのように<転調>が激しいのだ。 全体は3部に分かれた構成となっており、 第一部は、ある男に監禁され、拷問のような状態で、殺されようとしているアレックスを描く。 捕えた男の正体は? アレックスは無事逃げ出されるのか? 糞便垂れ流しの描写があったりして、これまでのミステリーならそんな描写は描かないのだが、女性が主人公であれ、描いてしまう、ちょっと変わった作者の感覚が面白い。 第二部は死の間際で逃げ出したアレックスの意外な行動になる。アレックスってそういう女なの? と、意外性に違和感を覚えつつ、引き込まれて読み進めてしまう。 そして第三部は・・・・・ ネタバレになってしまうので、これ以上は書けないのだが、第三部になって物語の全貌が明らかになる。 三部はこれまでとも大きく異なった展開となり、読み進めてゆくうちに、グロテスクな(残酷描写ではなく精神的に)、おぞましさがじんわりと浮かび上がってきて、ここでも意表を突かれる。リアリティという部分ではどうかとも思いつつ、、、、。 もろ手を挙げての大絶賛とはいささかおおげさな気もするが、物語の意外性に引き込まれ、最後まで一気に読んでしまう作品であるのは間違いない。グロいが。
BL小説「COLD SLEEP【新装版」】(木原 音瀬)
【あらすじ】
事故で記憶をなくした高久透は、友達だと名乗る年上の男・藤島に引き取られる。藤島は極端に無口なうえ、透の「過去」を何ひとつ教えてくれず、透はどこにも居場所がないような寂しさを募らせる。しかし藤島とともに暮らすうち、彼の中に不器用な優しさを見いだして―。過去と現在が複雑に絡み合うあの超話題作の新装版がいよいよ登場!ショート番外編書き下ろし。(ビーボーイノベルズ・リブレ出版より) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 作品お気に入り度 ★★★☆☆ 挿絵お気に入り度 ★★★☆☆ 感想。。。 (2009.1月刊行) 買ってたものの積んでました。 読んでみたいなーって思って買うくせに、木原さんの作品って読む前にとても気合がいるんです(苦笑) “痛さ”に耐えれるくらいテンションが高い時とかでないと読めない(笑) でもさすがにあまり積みっぱなしもどうかと、シリーズ一冊目を読み始めました。 いつ痛い、辛い場面に突入するのかドキドキでしたがこの巻は思いのほかソフトでホッ! 高久の事故は藤島との衝突かと思っていただけに記憶喪失前の高久の事故の真相は衝撃的でショックでした。 高久の今後「記憶」がどうなるのか、2人がこのままスムーズに恋人になっていけるとは思ってないので(苦笑)、次巻を読むのにまた覚悟が入りそう(笑) もう一つのカップル(黒川&谷口)がどういう風に本編に絡んでくるのかも気になります。 (読了日:2014.12.8)
日本の意匠:蒔絵を愉しむ(岩波新書)
『日本の意匠:蒔絵を愉しむ』
灰野昭郎(京都国立博物館工芸室長)
岩波新書(1995)
漆の受益の強力な接着力を利用して意匠を描き、
金銀粉を蒔きつけるという、
わが国で独特の発展をとげた総称技法、
江戸時代中期の尾形光琳、小川破笠
マリー・アントワネットの蒔絵コレクション
江戸幕府お抱えの蒔絵師の幸阿弥家
北政所ねねが夫の冥福を祈り、
みずからの菩提所として建立した寺が高台寺、
高台寺蒔絵
北政所ねね1548-1624が没したのは寛永元年
西王母、姓は楊、名は回
三十三間堂の通矢、六十五間、
120mを射通す矢数を競い、一昼夜続ける。
1686年、紀州藩の佐和大八郎が8133本の記録を作る
蘭奢待を切り取った人。
源頼政、足利義政、織田信長、徳川家康、明治天皇
京都国立博物館は5000件所蔵、メトロポリタン美術館は三百万件所蔵
鎌倉東慶寺の中興開山は豊臣秀頼の娘、天秀尼
ポルトガルでは日本への航路は1541年に開発と記録。
種子島漂着の二年前
713年、近江国から磁石が献上。続日本紀
出島の商館長カピタン=長官
西洋の家紋は動物、鳥、特に猛獣、猛禽、
日本は植物や小動物
☆☆☆☆☆
難易度3/5 推薦度3/5
産経新聞の連載、ザ・文様より。
・今日の一言(本文より)
節分の夜、宝船の画の帆に獏の字を書いたものを枕の下に置いて寝ると、獏は夢を食う故、悪夢を見ぬといい伝う。
입춘 전날 밤에 돛에 맥(獏)이란 글자가 쓰여진 보물선 그림을 베개 밑에 넣고 자면, 맥이 꿈을 먹기 때문에 악몽을 보지 않는다고 전해지고 있다.
据说立春的前一天,把帆上写着"貘"字的宝船的画放在枕头下睡觉的话,貘会吃梦,所以不做噩梦。
It is traditionally said that if you sleep with the character for a baku on the sail of the picture of a treasure ship under your pillow on the night of setsubun, last day of winter on the lunar calendar you won't have nightmares because baku eat dreams.
A tradition says that if you sleep with a picture of a treasure ship with the character for baku on its sail under your pillow on the night of setsubun you won't have nightmares because baku eat dreams.