約1年前の冬、職場の同僚の方から薦められて、「和菓子のアン」を読みました。 その後、この短編集が書店で平積みになっているのは見かけていたんですが、なぜかその頃にはスルーしており、しばらくして坂木さんの「ワーキング・ホリデー」「ウィンター・ホリデー」が平積みになっている時期に、そちらの2冊も気になりつつ、天邪鬼でこっちを今更セレクト。 もう平積みではなくなってたんで、わざわざ探してきました。 坂木さんと担当編集者の方との雑談からまさかの実現、“和菓子”をテーマに短編を、坂木さんが読みたい方々に依頼という形で、それぞれに実に味わいのあるテイストの異なる作品集になっています。 登場順に 空の春告鳥 / 坂木司 トマどら / 日明恩 チチとクズの国 / 牧野修 迷宮の松露 / 近藤史恵 融雪 / 柴田よしき 糖質な彼女 / 木地雅映子 時じくの実の宮古へ / 小川一炊 古入道きたりて / 恒川光太郎 しりとり / 北村薫 甘き織姫 / 畠中恵 という顔ぶれで、自分はこの方々の作品をほとんど読んでいませんでした。 あとがきとして、文庫では坂木さんが解説のような紹介をされていますので、それぞれの内容についてここで改めて触れるつもりはないんですが、読後感が心地よかったです。 特にこれは好き、っていうのもあるんですが、たぶんその時の気分や体調で変わりそうです。 順番に読むもよし、タイトルが気になる順、あるいは知ってる作家から、どう辿っても、その辺は自由という体裁なのが読みやすさにもつながると思うんですが、これは誰かにもおススメしやすいかもしれないです。 改めて「和菓子のアン」を読み返してみたくなっています。
和菓子のアンソロジー / 坂木司リクエスト
トリポッド
未来の地球を舞台にしたSF小説。少年の主人公が困難な旅に出る冒険もの。 舞台はトリポッドという巨大な三脚を持った奇妙な存在が、世界を支配してから100年後の世界。人々はトリポッドの支配下にあって、おとなしく平和裏に暮らしていた……。 ウィル・パーカーはイギリスのウィンチェスターに住む少年。もうすぐ14歳になると、戴帽式が控えている。トリポッドから帽子をつけられる、子どもたちが楽しみにしている通過儀礼だ。 ウィルはそれまで何の疑問も抱かなかった。自分たちの世界が平和であることに。これからもトリポッドに対して畏怖の念を感じながら、支配され続けることに……。だが、町にやってきた放浪者から聞いた話がウィルの世界観を変えてしまう。 戴帽式で与えられる帽子というのは、実はトリポッドが人々を支配するための機械で、帽子をつけると脳に直接トリポッドからの指令が下って、人々は従順になり、トリポッドに逆らえなくなるという。トリポッドは100年前に宇宙からやってきた侵略者で、大勢の人々を殺戮し、奴隷化し、人々を家畜のようにしてしまったのだ。 海の向こうの白い山脈のどこかに、帽子をかぶせられず、トリポッドの支配を受けない自由な意思を持った人々が逃げのびているという。ウィルは放浪者から与えられた地図とコンパスを手掛かりに、町を出て旅立つことになる。白い山脈を目指して、自由な世界を求めて—―。 主人公が危険をかいくぐりながら旅を続けていくという、わくわくするような物語。途中途中で仲間ができて、一緒に旅していくなど、冒険もののツボをおさえた展開。 行く先々で危険な目にあいながらも、困難をかいくぐっていくところがスリリング。かつての文明都市が廃墟のようになって、その中を探検していくくだりなど、文明のはかなさを感じさせる場面もあって印象的だった。 主人公のウィルは旅を通して成長を遂げていく。これまで周りの大人と変わらず、支配されることに疑問を抱かなかったウィル。トリポッドの支配下にあっても、人々はそれなりに幸福に暮らしているので、迷いも生じるけれども、やがてウィルは信念を貫いて、自由な生き方を選択することになる。家畜としてではなく、人間としての誇りを失わない生き方を。 SF冒険ものとしてもよくできているし、主人公の成長物としてもよくできた質の高い内容で、面白かった。読んでいて、主人公と壮大な冒険をしているような感覚になってくる。 映画化の企画などもあったようなのだが、どうなったのだろう? 壮大な冒険もので、映像化してもかなり見栄えがするような気がする。大きなスクリーンでトリポッドが暴れるところを見てみたいなあと思った。
いつか海に行ったね / 久美沙織
文庫で書下ろし作品、しかも発売は2001年なので、いつもの書店で平積みになっていなければ、まず手に取ることもなかった作品です。 読了後の印象は、映画「12モンキーズ」みたいな世界観だなぁと思ったんで、実は帯に書かれたモノとかなり印象が異なったんですが、結果、その帯のおかげで出会うことが出来た作品なので、手にとって読む行為につなげたという販売促進の意味では成功しているとはいえ、読み終えるまで、ずっと半信半疑な気分で進んでいました。 少なくとも、帯にあったように“このタイトルの本当の意味にあなたは必ず涙する”というのは、なんか感動を強制されてるようで、逆に足かせだなぁと思ってしまい、素直に読むのを邪魔された気がしてしまいます。もし伝わりにくいのであれば、それこそがこの作品の個性でもあるし、先回りで著者が意図しているか分からないところで補ったかのような言葉があることは正直、違和感にしかなりません。 とはいえ、この作品は読んでおけてよかったのは自分にとっては間違いなかったです。
本年20冊目は「林原家」
帰省中に読み終えました。 面白いと言っては著者に失礼かもしれませんが、面白かったです。 失敗はビジネススクールで学ぶところですが、著者は実務で 失敗して、名門企業を倒産させてしまった事実が語られてます。 後半は著者の経営論が語られており、倒産した経営者の言葉ですが 経営論としても非常に興味のある内容でした。 読む価値ありです! で、家族のもとに帰ってきました。 アメ横で蟹でも買って帰ろうかと思って、御徒町から上野まで 散策しましたが、人、人、人... ゆっくり買い物をする事もできなかったため、新宿へ行って 小田急地下で蟹、マグロなどを仕入れました。 明日は、自宅の大掃除をして、蟹しゃぶ、マグロの刺身で 年越しですヽ(^o^)丿 今年は倉木麻衣のコンサートに行ったり、ゴルフを始めたり、 英語の勉強をしたりと、やりたい事をやり放題な一年でしたが 来年はもっと、もっと、もっと...本能に任せてやりたい事 をやりたいと思います。 では、良いお年を~
今年やり残していたこと!
【スポンサードリンク】
同じ学年に子供がいる友達に、 課題図書になっている本を買ってみたら 衝撃の内容だったと聞いて、 その後すぐ親子でその課題図書を買いに出かけました。 子供が読んで、だいたいあらすじを聞いて満足して 「また今度読むわ~」と言って読んでいなかったので、 「今年中に!」と思い読んでみました ただいま!マラング村 確かに、なかなかの衝撃の内容になっていました・・・ 【スポンサードリンク】 こんな内容でした・・・ 主人公は、マラング村というところに住んでいる ツソという4歳の男の子です。 おにいちゃんと二人兄弟のなのですが、 父親が病気で亡くなり、母が失踪し、 親戚の家に預けられたのですが、 イジメられて、二人で夜中に家を逃げ出します。 ところが、ツソは街の中でお兄ちゃんと はぐれてしまいます。 そして、路上生活を始め、途中でシスターに拾われ 16歳になった頃に、再びふるさとを訪ね兄と再会する というお話です。 内容も衝撃的だったのですが、実話である といこともまた衝撃的でした。 4年生の子供たちにとっても衝撃だったようです。 最後にツソ本人へのインタビューが掲載されています。 ツソは、自分以外の誰かになれるなら誰になりたい?の問いに 「デビット・ベッカム。ベッカムみたいに たくさんお金をもうけられたら、道端で暮らしている子や 貧しい人を助けることができるから。」 と答えています。 この本を読んだ子供たちが、つらい経験をしても、 こうして他人を思いやれる気持ちを持っていられる ツソのような子に育ってくれることを願いたいです 【スポンサードリンク】
The Giver (Giver Quartet #1)
■英文多読に挑戦(553冊目)
The Giver (Giver Quartet, Book 1) Lois Lowry HMH Books for Young Readers 1993-04-26 by G-Tools |
にほんブログ村
東尋坊マジック
評価:★★★
旅行会社に勤める水乃サトルは、同僚の由加理とともに
旅行企画立案のため東尋坊を訪れる。
ところが、断崖絶壁の上で突如起こった銃撃事件。
被害者は死亡し、犯人は逃走する。
たまたま居あわせたサトルと由加理は、容疑者として警察に連行される。
彼らを救ったのは、旧知の馬田警部。
その代わりにサトルは、警部が追っている事件へ協力する羽目に。
4年ごとに女性を襲うという謎の行動を取る猟奇殺人犯<冥妖星>。
<冥妖星>事件の手がかりを求めて日本海側の各地を巡るうちに、
銃撃事件と<冥妖星>との間に意外なつながりがあることがわかり、
さらには大阪で、弁護士が銃で殺害されていた・・・
どちらかというとマニア向けの蘭子シリーズに対し、
水乃サトルのシリーズは、より間口を広くして、
一般的な読者を対象にしているんだろうけど
それでもちょっと不満というか不完全燃焼というか・・・
「本格ミステリを読んだ!」っていう充実感が
あんまり無いように感じられたんだなあ・・・
4年に一度、女性を猟奇的に殺害するシリアル・キラー<冥妖星>。
被害者と犯人を個人的につなぐ糸は無く、
プロファイリングから絞っていくしかない。
そういうミステリもあり、とは思うんだけどね。
東尋坊と前後して起こった大阪での弁護士殺害。
こちらにも東尋坊事件の容疑者が関わっていると思われるが、
鉄壁のアリバイがサトルたちの前に立ちはだかる。
銃撃事件の方は、犯人は分かっていて、アリバイ崩しがメイン。
それが嫌いなわけではないんだけど、
肝心のアリバイ工作の方もなんとなく見当はつくし、
最後の銃を巡るトリックもねぇ・・・ちょいと簡単かなあ。
★2つ半にしようかと思ったんだけど、
サトルくんの言動は相変わらずで楽しいし、
エピローグでは、なんと○○までしてしまうし、
由加理さんの可愛さに免じて、★半個増量してあげよう!
凍えた心 (サラ・ウッド) R-0722
ハーレクイン・ロマンス R722 著者 サラ・ウッド 訳 松村 和紀子 発売日 1989年12月20日 ページ 156ページ ISBN 4833507226 内容 テムズ川沿いの豪華なアパートメントの一室。 レイチェルは数人の男にまじって面接の順番を待っていた。 夫と別れ、一人ぼっちの彼女にとって、 この面接試験に合格することが唯一の自活の手段なのだ。 高名な政治風刺漫画家イーヴァン・ルーテロ・ポサダの、 お抱え運転手としてなんとしても採用されなくては。 だがイーヴァンの前に立ったとたん、彼女の冷静さは打ち砕かれる。 何者をも従わせずにはおかないような荒々しい魅力を持つ彼。 だがその黒い瞳は、私生子として生まれ誰からも愛されず育った、 レイチェルと同じ孤独を宿しているようだった・・・・・・。 Amazonの紹介ページです。
「酒のほそ道」より~おせちとお屠蘇の由来、三大珍味について
【酒のほそ道 宗達流日本酒入門/ラズウェル細木/14年9月初版】 ラズウェル細木好きなんですよね。「酒のほそ道」は5年ほど前まで全巻読んでました。 さて本年最後の記事です。今年も大変お世話になりました。 新年も何卒ご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。<_ _> で、今回は時節柄「おせち」や「お屠蘇」についてのメモを本書から。 まず「おせち」とは何か? 宮中の「節会(せちえ)」という行事に供される料理が発祥だそうです。おそらく「せちえ」に「お」をつけて短縮した女房言葉。それが武家に取り入れられて、縁起物としてのいわれが付いて、現在のような形になってきたという。 次に「お屠蘇(とそ)」とは何か。 屠蘇っていうのは新年に飲む酒の事ではありません。酒に数種類の薬草を粉末にした屠蘇散というものを入れて、年のはじめに健康を祝って家族全員で飲むものです。お屠蘇は三国志の時代、医者が曹操に飲ませるために調合した風邪薬が起源。それが平安時代に日本に伝わり、元旦の宮中行事で飲まれるようになり、江戸時代になって一般にも定着したという。屠蘇散には胃腸や風邪に効くと言われる漢方の生薬が使われていて、元旦に飲むと、邪気を払い1年間健康に過ごせるそうです。 (広告) さらに伝統的なおせちのいわれについて。 「知ってるよ、おばあちゃんが教えてくれた。」という人は少なくなってきたかも。 田作り:かたくちいわしの稚魚を干したもの。田畑の肥料にすることから豊作を祝う縁起物 エビ:腰が曲がるまで長生きするように。 昆布まき:よろこぶ。 紅白かまぼこ:形から初日の出を意味し、縁起のいい色とされる。 ブリ照り焼き:ブリは成長するごとに名前が変わる出世魚。 栗きんとん:栗は勝利を祈念する縁起物。きんときの黄金色は財宝を表す。 黒豆:まめ(健康)に暮らすことを願う縁起物。 数の子:ニシンの卵。ひと腹にたくさんの卵を持つことから、子孫繁栄を願う縁起物。 れんこん:穴が開いていることから、見通しが明るいという縁起物。 ところでおせち料理には断然日本酒が合います。なぜか?おせちは保存食だから味付けが濃い。その濃い目の味を日本酒はしっかり受け止めてくれるから。 たしかに和食のすっぱい酢の物なんかは、白ワインでは合わない場合があるけど、日本酒(セブンの紙パック純米酒で十分)なら、すっぱさが立ちどころに消えます。このまえ魚の酢漬け食べてた時に感じました。 燗酒の温度と特徴は以下。 (クリックで拡大↓) ついでに三大珍味について。 まず世界の三大珍味はキャビア、トリュフ、フォアグラ。 中国の三大珍味は、ふかひれ、ツバメの巣、干しアワビ。 日本の三大珍味は何か。 徳川将軍家の三大珍味と言われたもの。福井藩から献上された「ウニ」、尾張徳川から献上された「このわた」、長崎奉行を通して贈られた「からすみ」とのこと。 ちなみにこのわた(海鼠腸)とは、漢字のとおりナマコの腸です。日本近海には200種類のナマコがいて、食用になるのは、マナマコやキンコの数種類。「このわた」はマナマコの腸を塩漬けにしたもの。腸の内部をしごいて掃除する必要がありますが、砂と一緒に内側の粘膜まで出してしまうと風味が損なわれてしまう。とてもつくるのが難しいそうです。 からすみは台湾や長崎土産で有名ですが、ボラの卵巣の加工品です。取り出した卵巣を洗浄、血抜き、塩漬けし、その塩を抜いたのち乾燥させれば完成です。 美味なるものと、旨い燗酒でゆったりとした正月を迎えたいです。皆様にも素晴らしい一年となるよう祈念致します。 この時期の定番ソングですが、クール&ザギャングでセレブレーション♪ 良いお年を。
(広告)綿矢りさの初夜のサインで結婚?
19歳で芥川賞を受賞して話題になっている、綿矢りささんが結婚する事になったそうですね! 綿矢りささんの最新作の「初夜」がリアルタイムにダブって見える話題でもありますね! 題名と今回の発表のなにかしらサインを感じる今回のニュース。ちょっと見てみましょう! スポンサードリンク まずは、知らない人の為にまずは綿矢りささんのプロフィールを見てみましょう。
今年を振り返って・・・☆
まだ大掃除の途中ですが、今年を振り返った思いを 綴らせて下さいね☆ 毎年、年明けには「どんな一年になるのかな~?」と 思いながら始まった一年なのですが、 ここ2年程予想もしていなかった事が次々と起き、 自分の感情と向き合う事の難しさを感じています。 その思いを先月の個展で「こころ絵本」として、 発表させて頂いたのですが、まだまだ葛藤している 自分がいます・・・。 特に今年は激動の一年でしたが、 ほんの少しだけですが、 自分が強くなったのを感じる瞬間があります。 それは過去ではなく、今・未来に重点を置く事が 出来るようになってきたかな~と思います。 辛くしんどい事があると過去を変えたくなって いましたが、今を見つめ・受け止めようと、 もがきながら向き合う事が 多くなったように思います。 まだ未熟ですが、来年は葛藤や不安な気持ちよりも 安心・信じる気持ちを増やしていきたいと思います☆ 来年の今頃には、笑顔で皆様とお会い出来るように 一日一日を楽しんでいきたいと思います♪ 来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 よい年をお迎え下さいませ☆
ぼくの「このミス」2014
本年最後は今年読んだミステリのお気に入りを。 順不同です。 西澤保彦「赤い糸の呻き」 ノン・シリーズ短編集で、ここまで良作揃いなのも珍しい。 おススメの「対の住処」だけでなく、表題作やぬいぐるみ警部登場 も嬉しい作品集となっています。
綾辻行人「霧越邸殺人事件」 完全改訂版として出された角川文庫版。 綾辻さんが描く「館」はやはり絶品。 ミステリとホラーが見事に融合した作品です。 若竹七海「さよならの手口」 シリーズものとしては、今年最大の発見。 葉村晶シリーズ、来年ぜひ読みたいです。 そして新シリーズもどうかお願いします! 赤川次郎「仮面舞踏会」(新装版) 大御所赤川先生からは本作を。 大貫警部も捨てがたい!しかしあえてノン・シリーズを。 「もう一人の私」が織りなす5つの物語。 短編集でも単なる短編集でなく、何かの共通項を持たせて 違う意味での連作短編集に仕上げるというこの手腕はさすがとしか 言いようがありません。 平石貴樹「松谷警部と三鷹の石」 どんでん返し、最後の1行、奇想天外・・・ 昨今のミステリの帯や書店のポップなどでよく見かけます。 しかし、本格ミステリとはそうした大掛かりなしかけを 施さなくても十分に描けるという、お手本のような作品。 愛川晶「ヘルたん‐ヘルパー探偵誕生」 これは最近記事をアップしたので、そちらをご覧ください(笑 続編の文庫化を早く望みます。 今年も1年ありがとうございました。 また来年もよろしくお願いいたします。熱い風
「毒ヘビのやさしいサイエンス 咬まれるとアブナイ話」二改俊章/小森由美子/Anthony T.Tu
「毒ヘビのやさしいサイエンス 咬まれるとアブナイ話」 著者:二改俊章/小森由美子/Anthony T.Tu 発行:化学同人 二改俊章(にかいとしあき) 1948年島根県生まれ。1975年名城大学大学院薬学研究科博士後期課程単位取得満期退学。 現在、名城大学薬学部薬学科教授。薬学博士。 専門は生化学(ヘビ毒由来生理活性物質の構造と機能の研究)、微生物学(病原因子の研究)。 小森由美子(こもりゆみこ) 1958年岐阜県生まれ。1983年名城大学大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了。 現在、名城大学薬学部薬学科准教授。薬学博士。 専門は生化学(ヘビ毒由来生理活性物質の構造と機能の研究)、微生物学(病原因子の研究)。 Anthony T.Tu(アンソニー ティー トゥー)〔杜 祖健(と そけん)〕 1930年台湾台北市生まれ。1961年スタンフォード大学大学院博士号取得。 現在、コロラド州立大学名誉教授、順天堂大学客員教授。Ph.D. 専門は生化学(ヘビ毒、ラマン分光学)。 本書は、「毒ヘビと無毒ヘビの違いは何か」「毒ヘビを見分ける方法はあるか」「毒ヘビに咬まれたらどう対処すべきか」など、著者が一般の方々から受けた多くの疑問に答える形式で、毒ヘビやヘビの毒について解説された書き物である。 毒ヘビの生態や特徴から、毒ヘビの毒性の強さ、ヘビ毒の作用、抗毒素の作り方、ヘビ毒の有効利用法まで詳しく説明されている。 また、「なぜヘビは自分の毒で死なないのか」「毒ヘビは本来おとなしい生き物」といった毒にまつわるトリビアも随所に登場する。 「ヘビ毒を緩和する薬草はないのか」という疑問に対して、日本では、群馬県の猟師がマムシに咬まれたときに濃いお茶を傷口に振り掛けたり、漁業関係者がウミヘビ咬傷に5パーセントのタンニン酸を使用して効果をあげているということが紹介されている。 お茶に含まれるタンニン酸には、ヘビ毒タンパク質を変性させ、毒素を失活させる機能があるらしい。
今日の到着(購入)記録(新刊)
hontoから購入本が届きました。 今年最後の購入本です。 コミック本にポイント倍というキャンペーンだったのでコミックばかり。 お正月中にどれだけ読めるかな^^;
SERVAMP-サーヴァンプ- 7 (MFコミックス ジーンシリーズ)
- 作者: 田中ストライク
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
- 発売日: 2014/12/27
- メディア: コミック
恋なんかしたくない今日から兄弟になり (H&C Comics CRAFT SERIES 67)
- 作者: 樹 要
- 出版社/メーカー: 大洋図書
- 発売日: 2014/12/26
- メディア: コミック
東海釣りガイド2月号
効果がありそう
吉田たかよしの「勝てる子供の脳―親の裁量で子供は伸びる 」を読みました。暗記を中心とした詰め込みでは勝ち残れない・・・自ら考える姿勢が必要、そしてそのためにはアウトプットを意識した学習が必要ということです。そして、「プレゼンテーション勉強法」が提案されています。継続的に取り組むことができれば効果がありそうな気がしました。また、大人にも同じことが言えるんじゃないかと思いました。ただ、大人の場合は継続的に聞き手役になってくれる人はなかなかいないと思いますので、勝手に語って無理やり聞かせるとか、自分自身でフィードバックするとか、いろいろ工夫が必要かも知れませんが・・・。
勝てる子供の脳―親の裁量で子供は伸びる (角川oneテーマ21)
- 作者: 吉田 たかよし
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2008/01
- メディア: 新書
「売り言葉」と「買い言葉」―心を動かすコピーの発想
広告のコピーは「売り言葉」と「買い言葉」でできている。 「売り言葉」とは売り手の目線で書かれたコピー、 「買い言葉」とは買い手の目線で書かれたコピーのこと。 「売り言葉」の具体例。 「うまい はやい やすい」(吉野家) 「ベンザエースを買ってください」(武田薬品工業) 「買い言葉」の具体例。 「くうねるあそぶ。」(日産) 「恋は、遠い日の花火ではない」(サントリー) 見聞きしたことのある広告、CMを 「売り言葉」「買い言葉」にわけて 人の心を捕える言葉を創り出す方法について模索している。 著者の岡村欣也氏ははJTやキリン、ホンダ、イオン、NTTドコモなどの 広告を手掛けたコピーライター。 読みやすくわかりやすい内容だった。
「売り言葉」と「買い言葉」―心を動かすコピーの発想 (NHK出版新書 412)
- 作者: 岡本 欣也
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2013/07/06
- メディア: 新書
「家族になろうよ」
・家族になろうよ/月村奎 SHYノベルス (コミコミスタジオ特典カード&ペーパー付)
両親を早くに亡くし一人で頑張ってきた、就活中のゲイの大学生が、受。 攻は、商店街で飲食店を営んでいる、元会社員。 攻の隼人の家族が、みな、いい人なの。 家族の中も良くて。 でも、それは、いろいろあったから。 元新聞記者のお父さん、隼人、そして姉の三人は、誰も血が繋がっていない。 再婚と再再婚で家族になった三人だから。 家族になるきっかけのお母さんが飲食店をしていて、隼人がそれを継いだ。 一流企業に勤めていたのにもかかわらず。 姉は、夫のDVが原因で、離婚。 二人の子供を連れて、実家で暮らしている。 子供たちはすごく空くんに懐いて、おまじないを教えてくれたり、クラスの男子が競っている消しゴムのカスの話をしてくれたり。 すごく温かい、家族。 家族がいない空のこともすごくよくしてくれる。 なんたって、空をうけいれてくれるほど。 泊まってと言われ、みんなで過ごした大晦日。 うん、いい時に読んだね、私。 内定がなかなかもらえなくて、友人がもらった時に、隼人に自分のどす黒い心情を隼人に吐露する、空。 空くん、誰だって思うよ、そんなことは。 隼人のやさしさに、救われる。 こういう家族は本当にいるのかと思うけれど、いや、いるよ、きっと。 このあったかい家族に、空くん同様、泣けちゃった私だった。 ペーパーは、その後の話。 空くんの誕生日。 うー、またこの家族ってば。 空くん、早く家族になりなよ。 というか、みんなもう家族だと思っているよ。 温かい気持ちになれた。 まさに、今年のラストにふさわしい本だった。 ★★★★出逢った小説リスト 【2014年10月-12月編】
2014年(平成26年)の10月~12月に私が出逢った小説たちです♪
第4四半期も、いくつかお気に入りの作品と出逢うことができました。
好みの作品と出逢えると、ホント嬉しいです *^_^*
※ 『出逢った小説リスト【2014年7月-9月編】』もよかったらどうぞ ♪
※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。
― 10月 ―
48_儚い羊たちの祝宴 【米澤穂信】
▲ 儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)
( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
作者: 米澤 穂信
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2011/06/26
メディア: 文庫
どこかに『お嬢様のみが会員となることの許される大学サークル
「バベルの会」にまつわるストーリー』と紹介されていましたが、
あとがきで、サークルの存在が「ゆるく繋いでいる」と書かれている
ように、ほとんど別のお話。
正直、米澤穂信さんの作品ということで、捻った味のある作品を
期待していたのですが、私的には少し物足りなかった印象です。
ラストも逆に捻りすぎているのか良く理解できなかったところも ^^;
49_太陽の坐る場所 【辻村深月】
人には隠している素顔。その素顔を“キョウコ”を通して見つめ直
したとき、それぞれが新たに踏み出していくという感じのストーリー。
ラスト、ちょっとしたどんでん返しがあります。まあまあ面白かった
けど、皆が、人間的に成長して、「停滞」から一歩踏み出していくみ
たいな前向きの話しでもないし、何だかモヤっとした読後感でした。
映画化されるそうですが、私はつかむことができなかった作者の
意図を描き出してくれてるといいな。
50_晩夏 【図子 慧】(Link)
以前、読んだとき、印象に非常に残り、気に入った作品だったの
ですが、時間がなくて取り上げませんでした。強い印象が残っていて、
もう1回読みたいと思っていたのが、今回、やっとかないました。
この作品は、夏休みで滞在中のいとこの家で、伯母が行方不明
になり、それに、いとこが絡んでいるのではないかという不安、疑問、
恋心との葛藤が描かれています。この作品のように、静かに、繊細
な心の動きを丁寧に描かれている物語って好きです。お薦め!
詳しくはタイトルをクリックしてネ!!
51_ベストフレンズ 【永嶋恵美】
▲ この表紙は素敵ですネ~!
ベストフレンズ (光文社文庫)
( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
作者: 永嶋 恵美
出版社/メーカー: 光文社
発売日: 2014/07/10
メディア: 文庫
初めての作家さんだと思います。再会した高校時代の親友が
殺人を犯し、一緒に逃亡しているうち・・・というストーリー。
「・・・」の先は詳しくは書けないけど(種明かしになってしまいま
すからネ)、まあまあという感じです。
― 11月 ―
52_紙の月 【角田光代】
映画化されると言うことで読んでみた作品。銀行の派遣社員で
あり、ごく普通の女性が、1億円を横領し・・・というストーリー。
単純な逃亡劇ではなく、女性の満たされない心の隙間やフィルター
がかかったような無感覚など、その心理が何となく理解できてしま
い、決して他人事ではないと、心が寒くなりました。重いテーマで、
あまりスイスイとは読めなかったです。
53_精霊の守り人 【上橋菜穂子】(Link)
久しぶりに無性に読みたくなって再読しました。おもしろいし、
読みやすいし、あっという間に読んでしまいました。あとがきで、
恩田陸さんが「これほどおもしろいファンタジーを日本語で読める
喜び」みたいなことを言っていますが同感です!!原文で読める
と、繊細なニュアンスも感じ取れますからね。この物語からは、
“やさしさ”が伝わってきます。続編も久しぶりに読んでみようかな。
54_世界から猫が消えたなら 【川村元気】
▲ この子猫がかわいい♪
世界から猫が消えたなら (小学館文庫)
( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
作者: 川村 元気
出版社/メーカー: 小学館
発売日: 2014/09/18
メディア: 文庫
死を宣告された“僕”の前に現れた悪魔。僕の命を1日長らえる
代わりに、世界から何かを消すというストーリー。話題の作品な
ので、読んでみました。なかなか面白いテーマで、次第に何かに
気づいていくという作品。味わえば、なかなか深味のある作品
だと思います。
私はというと、さらっと読んでしまったので、もう少し味わって
読めばよかった・・・。もったいなかったかも。
55_昨日のカレー、明日のパン 【木皿 泉】
7年前、結婚からたった2年で逝ってしまった一樹。遺された
テツコは、一樹の父・ギフと暮らし続ける。テツコとギフ、そして、
その周りの人々を描いた作品。
いい!すごくいいです!!温かい雰囲気に包まれた作品。
だけど、もっと何かあるのですが、「温かい雰囲気」より他の言葉
が出てきません。とにもかくにも、未読の方は、私の下手な感想
など気にせず自分の感覚だけで読んでみてください。“いい”とい
うのだけは、分かってもらえると思います。時間がなくて、個別に
取り上げませんでしたが、お薦めです!
― 12月 ―
56_ブラックスワン 【山田正紀】(Link)
少し古い作品なのですが、それを感じさせない面白さがありま
した。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
57_スノーフレーク 【大崎 梢】
3年前の2011年12月に読んだ作品。その年の一番最後に
読んだのですが、慌ただしい時期に読んだからか、好みの感じの
作品なのに、味あわずに“すー”と読んでしまった印象で、ずっと
心残りでした。今回、読みなおせて満足です!
58_悪漢刑事 【安達 瑶】(Link)
「エロティック×警察」小説ということですが、エロを除いても、
面白かったと思います。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
59_百舌の叫ぶ夜 【逢坂 剛】
▲ 百舌の叫ぶ夜 (百舌シリーズ) (集英社文庫)
( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
作者: 逢坂 剛
出版社/メーカー: 集英社
発売日: 2014/03/20
メディア: 文庫
ドラマ化されて話題になっていた作品。でも、初版は
1990年の作品なんですよね。古さをまったく感じられま
せんでした。重厚な作品で読み応えあり!おもしろかった
です。お薦め!
60_ダブル・イニシャル 【新津きよみ】
初めての作家さん。昔、アメリカで起きた「Wイニシャル殺人
事件」と類似した事件が発生し・・・というストーリー。
直前に重厚な作品を読んだばかりだったこともあって、展開の
軽さや(逢坂剛さんと比較したら、そりゃハードルが高くなります
よね) 、私的には細かいところで登場人物の心理が共感できな
いところ(「いやいや、普通、そういう発想はしないんじゃない」み
ないな)もありましたが、総論的にはおもしろかったです。
この第4四半期に読んだ「ブラックスワン」も、「百舌の叫ぶ夜」も、
執筆が比較的古い作品だったのですが、古さを感じさせず、本当
におもしろかったです。
いつも新作ばかり気にして、古い作品はあまり見向きしていないの
ですが、もっと過去の受賞作など、評価の高い作品を探してを読ん
で見るのもいいかなっと思います。
さあ、2015年。もっと、もっと素敵な作品に出逢えることを願って♪