『浄土教の非神話化』
沢井信順(浄土宗)
山喜房佛書林(1997)
地上に実現すべき設計図
金色になる⇒肌の色による差別のない
人間こそ、ゴキブリよりしたたかな生き物
世界中を宝樹から見える⇒テレビか
第45願は学問の自由
四十八願の中には、武器と貨幣がない
日本では、死後、霊は天に上り、山に行って留まり、
正月やお盆など折々に家に帰ってくる。
そして年月を経ると個人の霊は先祖霊と融合し、やがて神となる。
☆☆☆☆☆
難易度2/5 推薦度5/5
漢訳とサンスクリット訳と著者の現代的意訳。
四十八願を理想国家建設論として読む。
法蔵菩薩が国際主義者みたいでこれって、
旧ソ連の憲法じゃないか(笑)って気もする。
菩薩=活動家としているが、
国民はみな菩薩なのだから国民でよいのではないか?
衆生=子ども、菩薩=大人とするればどうだろう?
第32願は美術豊かな芸術の国にしたいと解すればどうだろうか?
第41願はユニバーサルデザインと解釈したらどうか?
霊と輪廻転生の弊害と虚妄について指摘しているのも好感が持てる。
輪廻転生は支配者に都合のよい宗教観なんだな。
・今日の一言(本文より、世界人権宣言)
All human beings are born free and equal in dignity and rights. They are endowed with reason and conscience and should act towards one another in a spirit of brotherhood.
すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利について平等である。人間は、理性と良心とを授けられており互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。
모든 인간은 태어날 때부터 자유로우며 그 존엄과 권리에 있어 동등하다. 인간은 천부적으로 이성과 양심을 부여받았으며 서로 형제애의 정신으로 행동하여야 한다.
人人生而自由,在尊严和权利上一律平等。他们赋有理性和良心,并应以兄弟关系的精神相对待。
浄土教の非神話化:「無量寿経」四十八願の社会学的解釈
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第四百三十一話_short Xデイ
クリスマスが終わってしまったのに気づかなかった。いままでそんなことは決してなかったのに。
毎年年の瀬になると世間は華やいで、クリスマス時期をピークに盛り上がっているのを私は毎年冷やかな目で眺めていた。子供が小さかった頃には私だってクリスマスのお祝いのようなことをやっていた時期はある。それは子供たちには世間並みの幸せを感じさせてあげたいと思っていたからだ。そして、そういうことこそが幸せがカタチになったものだと信じていたからだ。
だが、子供が一人立ちし、夫婦だけの生活になると途端にクリスマスのようなイベントも意味を失い、私たち夫婦は世間が騒げば騒ぐほど寂しさを感じる年の瀬を過ごすようになっていった。
そもそもクリスマスなど古来の日本にはなかったし、クリスチャンでもないのにキリストの生誕を祝うなどというのは馬鹿げている。以前からそういう風には思っていた。だが、そんな屁理屈はともかく、楽しい催事だと思えばいいじゃないかと自分をだまし続けて来たのだ。
だが私は気づいてしまった。
デフレを伴う不景気が続き、アベノなんとかというまやかしのような言葉で景気が回復するとは思えない状況の中で仕事を失い、妻も病に冒されて逝ってしまったいま、私は世の中に蔓延するまやかしや悪事を世間に告発し、ほんとうに幸せな未来へと導かなければならないと気づいたのだ。
そのための第一歩を踏み出す日、XデイはXマスから一週間後。その日のために準備を重ねてきたのに、昨日Xマスが終わって既に秒読みが開始されていることに気づかなかったとは!
いや、そんなことはどうでもいい。Xマスなど! 私にとって重要なのはXデイだ。大晦日のその日、私はあの繁華街のあの場所で、世間をあっと言わせるのだ。Xデイまであと僅か。世間のあほども、見ていろ。
世間への恨みつらみと幸せへの想いはどんどん膨らんで、衣装も小道具も用意できているのだが……しかし、肝心の中身、つまりその衣装を着て何を言い何をするのかがまだひとつとして考えつかない。Xデイまでに間に合うのだろうか? 私は少しだけ不安になってきた。
了
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「江戸の流刑」 : 文化の伝播者であり、犯罪者であり。その二つをそれぞれの島にもたらした
★あらすじ
日本における流刑の歴史は記紀の時代に遡る。若き皇女、軽大娘(かるのおおいらつめ)は同母兄の木梨軽太子との近親相姦の罪により流罪となり、四国の伊予の湯(道後温泉)に流された。さらには、かの壬申の乱の後、破れた左大臣・蘇我赤兄、大納言・巨勢臣比等が流刑に処せられ、修験道の祖である役小角が伊豆大島に流された。古代では、流刑は一般庶民に対する罰ではなく、政治犯への刑であった。それは「大宝律令」によって初めて成文化された。また、流刑地は島とは限らなかった。 江戸時代になると交通網の発達により、流刑地は海を隔てた島となった。各地で定められたが、江戸の場合は「御定書百箇条」によって大島、八丈島、三宅島、新島、神津島、御蔵島と決められた。行き先は罪の重さによって決められ、- 近流 大島・新島 主に軽犯罪者
- 中流 三宅島 主に破廉恥犯
- 遠流 八丈島 主に思想犯
★基本データ&目次
作者 | 小石房子 |
発行元 | 平凡社(平凡新書) |
発行年 | 2005 |
ISBN | 978-4582852691 |
- 第一章 流刑の歴史
- 第二章 流人の罪状
- 第三章 島流し
- 第四章 島の生活
- 第五章 再犯に対する仕置きと島抜け
- 第六章 江戸流人列伝
★ 感想
八丈島旅行(八丈島旅行記 : まとめページ(目次))に行くに当たって選んだ"参考書"の一冊。と言っても、読んだのは帰ってきてから。旅の前には「茄子の樹―八丈島の豊かな自然と歴史と民俗を歩く」を読んで全般的な知識を得て、帰ってきてから少々ディープな話をもって復習をした形です。 米の余り採れない八丈島に、サツマイモによる酒を伝えたのも流人の一人。彼は"島のバッカス"を讃えられ、碑も建っている(八丈島旅行記 : 歴史民俗資料館、ふるさと村、島酒の碑)。近藤富蔵は八丈島の歴史書を残している。 でも、一方では凶悪犯による殺人事件も多かったようだ。島の人びとの気持ちはどうだったのだろうか。規模や意味合いはずいぶんと違うが、十字軍遠征による"文化交流"や、民族大移動などを経験している欧州・中近東の人びとも同じような体験・想いをしたのかなぁと感じた。自分たちの意志とは関係なしに知らない連中がやって来て、良いことも悪いこともしてくる。それにいかに関わるのか、難しい話だ。もちろん、受け入れるしかないのだろうが。。。 ゆったりとした時間が流れる感じの八丈島だったが、百年あまり前まではこんな苦労をしていたんだなと思うと、あちらこちらで見てきた景色がまた違った意味を持って思い起こされてくる。 さらに話は脱線するが、でも、異文化コミュニケーションってこういうことなのかも知れない。流刑の歴史自体、興味深いものだったが、色んなことを考えさせてくれる一冊だった。Amazon.co.jpで購入する | |
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新橋はいつからおやじの盛り場か 街ネタなんでも調査団
本のタイトルに惹かれて、読んでみることにしました。この本は日本経済新聞首都圏版で連載したものを再編して電子書籍化したものです。ですので、読むためには専用のアプリをダンロードしなければならず、やや面倒くさいですね(汗)。
目次を見ると、結構キャッチーなタイトルが並ぶので、内容も面白そうだと読み始めては見るのですが、なぜかオチが今ひとつはっきりとしない。最後にすっと腑に落ちる感じがしないんですね。そう言えば確かに新聞のコラムってオチがないですよね。朝日新聞の天声◯語しかり。そう言えば新聞の文章ってロジカルじゃない文章の代表なんだと、何かのときに聞いた記憶があります。
タイトルにもなっている、「新橋はいつからおやじの盛り場か」というのも霞ヶ関の隣だから戦後いろいろな会社が押し寄せてきた」という客観的な事実だけで終わり。なぜそのタイミングになったのかは解説ありません(汗)。
新橋はいつからオヤジの盛り場か 街ネタなんでも調査団