Arisugawanomiya Memorial Park
地下室の手記
「地下室の手記」 ドストエフスキー作 江川卓訳 (新潮文庫) 自意識過剰の元役人が地下室にひきこもり、人間の非合理性を訴えた記録です。 ドストの大きな転換点となる作品で、このあと「罪と罰」が生まれました。 新潮文庫、古典新訳文庫などから出ています。どちらも分かりやすいです。 新潮文庫の江川訳は名訳。2013年に改版が出て、活字が読みやすくなりました。
小役人の40歳の男が、昨年遠い親戚から、遺産を贈られました。 彼は仕事をやめて家にひきこもり、どうしようもないことを書き連ねて・・・ 第一部の第2章の冒頭は傑作です。 私はこの一文で、彼の世界にすっかり引き込まれてしまいました。 「ところで諸君、きみらが聞きたいと思うにしろ、思わないにしろ、ぼくがいま 話したいと思うのは、なぜぼくが虫けらにさえなれなかったか、という点である。」 「ぼく」は「虫けらにさえなれなかった」! こんなこと、なかなか言えません。 注目すべきは、そう書きながら彼は、快楽を味わっていたはずだという点です。 「こうした血のにじむような屈辱、だれから受けたともわからぬ嘲笑こそ、例の快 楽のはじまりなのであり、ときにはそれが官能的な絶頂感にも達する・・」(P28) つまり、屈辱を味わうことによって、快楽を感じるわけです。 りっぱなヘンタイですよ。 だからといって、「こんなヘンタイの言うこと聞いちゃいられない」とは ならない。 むしろ、実に興味深く読ませていただきました。 たとえば、「ヘンリ・ライクロフトの私記」のライクロフトもまた、遺産を贈られ、 田舎にひきこもりましたが、彼は物知り顔で説教くさいことばかりを書きつづった。 「ヘンリ・ライクロフトの私記」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-09-07 それに比べて、地下室のこのヘンタイ男は、実にかわいい。 私は、どうしても、こちらのヘンタイ男に、魅力を感じてしまう。 この本は名言の宝庫ですが、サイコーだったのは次の言葉です。(P230) 「世界なんか破滅したって、ぼくがいつも茶を飲めれば、それでいいのさ。」 ところで、タイトルの「地下室」は、この男の内部にある「地下室」のことらしい。 この「地下室」はスゴい。屈辱や嘲笑を、官能的な快楽に昇華させるのだから。 なお、この作品は、二部構成です。 第一部は、「ぼく」の思想表明。そして第二部は、その実例集です。 第一部は、もしかしたら「うざい」と感じるかもしれません。事実、少しうざい。 もし、そう感じたら、第二部から読んでください。具体的で、面白いです。 さいごに。(お菓子のバイキング) 先日、紅葉を見に行った時、家族3人でお菓子のバイキングをやりました。 500円で、お皿に好きなだけお菓子を盛りつけます。ただし取るのは1回きり。 こういうのに、私はめっぽう強い。効率よく真剣に盛りつけました。 いつも私の言うことなんか聞かない娘も、私と全く同じように盛りつけました。 そのため娘は、たくさん盛り込みすぎて、食べきれませんでした。「国際メディア情報戦」「オーケストラと指揮者」「真面目な人は長生きする」「語られざる中国の結末」=読み終わった本(2014.11)
「読み終わった本」リスト(忘備録)、2014年11月分です。
▼読み終わった本
*「国際メディア情報戦」
高木徹・著、講談社現代新書
*「オーケストラと指揮者―そのスタイルと役割の変遷をたどる」
アドリアーノ・バッスィ著、入江珠代・訳、音楽之友社 著者の名前「バッスィ(Bassi)」は「バス」(ベース)の複数形でしょうか? ヴェルディ音楽院卒業のイタリアの指揮者・ピアニストだそうです。 指揮者の役割・仕事の変遷とか、オーケストラの配置など面白かったのですが、一部翻訳に気になる点が。 例えば、ヴィヴァルディについて「牧師」となってますが、カトリックですから「牧師」はないですね。 「聖職者」とでもしていればよかったのでしょうが…。 あと「首席」が「主席」になっていたり…。 編集者の問題かもしれません。 ▼読み終わった本
*「1冊でわかるポケット教養シリーズ 吉松 隆の 調性で読み解くクラシック」
吉松隆・著、ヤマハミュージックメディア
1冊でわかるポケット教養シリーズ 吉松 隆の 調性で読み解くクラシック
- 作者: 吉松 隆
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックメディア
- 発売日: 2014/09/22
- メディア: 単行本
*「真面目な人は長生きする 八十年にわたる寿命研究が解き明かす驚愕の真実」
岡田尊司・著、幻冬舎新書
真面目な人は長生きする 八十年にわたる寿命研究が解き明かす驚愕の真実 (幻冬舎新書)
- 作者: 岡田 尊司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2014/09/27
- メディア: 新書
*「語られざる中国の結末」
宮家邦彦・著、PHP新書 元外交官で、中国駐在経験もある外交評論家、宮家氏の本。 中国にしがらみのある人は書きにくいような「考えられるシナリオ」を紹介していて、中国の今後を考えるのに参考になる本でした。 ▼読み終わった本
*「世界史が面白くなる『国名・地名』の秘密」
八幡和郎・著、洋泉社歴史新書 八幡氏の本は何冊か読んでいますが、この本も期待を裏切らない内容でした。 「帝国」が地球上からなっくなった一方、「共和国」が6割を占めるとか。 「神聖ローマ帝国」の首都はどこだったのか、なども知らなかった話ですし、パリの「区」の名前が番号だけというのも、確かに言われてみればその通りですね。 あと、スイスのコインには「ヘルヴェティア」というラテン語由来の名前しかないとか…。 ▼読み終わった本
*「音楽のヨーロッパ史」
上尾信也・著、講談社現代新書 「音楽史」の本はたくさん読みましたが、これはあくまで「ヨーロッパ史」の本で、それに音楽がどのように関わっていたのかを説明した本。 特に教会と音楽、トルコの与えた影響など興味深い話がたくさん紹介されています。
辞世その10
我死なば酒屋の庭の桶の下割れて雫の漏りやせんもし 喜太郎醒安(きたろうさめやす) 私が好きな著作家の一人である小泉武生夫さんは、酒造家に生まれ、発酵の専門家であり、不思議な食べ物、未知の食べ物、世界の食べ物についての著作が多い。 冒頭の辞世は、その小泉武夫さんの著書の中のひとつである『酒肴奇譚』(中央文庫)から孫引きした。 茨木春朔(いばらきしゅんさく)という人が『水鳥記』といしう著書を残した。水は「さんずい」を表し、「鳥」は「酉」を表す。つまり、「酒」のことである。この『水鳥記』は、「大師河原の合戦」で酒の飲み比べをしたが、そのことを軍記風に仕立てたものだという。 茨木春朔は、地黄坊樽次として東軍の大将である。冒頭の辞世の主は、この東軍に属した。東軍は全部で17名。西軍の大将は大蛇丸底深(おろちまるそこふか)は、本名を池上太郎左衛門行種(ゆきたね)という。合計14名。この東西が大師河原で酒飲み合戦を開始したが、喜太郎醒安は討ち死にした。そのときの辞世が冒頭に掲げたものだ。 酒飲みは死んでも治らないとみえる。私も、この世の名残には美味しいワインを一杯口にしたい。
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書評サイトKirkus Reviewsが選ぶ2014Best Misteries and Thrillers(その1)
書評サイトKirkus Reviewsはthe Best Books of 2014を発表した。沢山部門があるがBest Mysteries and Thrillersは16作品あるので3回に分けて紹介しよう。 • Bird Box, by Josh Malerman
Bird Box - Schliesse deine Augen
- 作者: Josh Malerman
- 出版社/メーカー: Penhaligon
- 発売日: 2015/03/16
- メディア: ハードカバー
The Bones Beneath: A Tom Thorne Novel
- 作者: Mark Billingham
- 出版社/メーカー: Grove Pr
- 発売日: 2015/06/09
- メディア: ペーパーバック
Children of the Revolution: An Inspector Banks Novel (Inspector Banks Novels)
- 作者: Peter Robinson
- 出版社/メーカー: William Morrow Paperbacks
- 発売日: 2015/07/21
- メディア: ペーパーバック
「明日は遠すぎて」
表題作ほか、9編を収めた短編集。著者はナイジェリア人の女性、アメリカとナイジェリアを行き来しながら作品を発表しているとのこと。この中の1編、アフリカの若手作家たちがケープタウンでワークショップに参加する、「ジャンピング・モンキー・ヒル」は著者の実体験に近いものだという。セネガル人、タンザニア人、ケニア人、ウガンダ人など7人が2週間泊まり込みで、短編小説を書き、それを相互に批評する形のワークショップ。食事時などに交わす会話が興味深い。アフリカの小説は、「ホテルルワンダの男」以来か。ナイジェリアがどこにあるか、改めて世界地図で確認した。 (図書館から借りた本)
ベルリン・レクイエム [book]
フィリップ・カー/新潮社/お薦め度 ★★★★
「ベルリン三部作」完結編
第一作は探偵小説、第二作は警察小説、第三作の完結編はスパイ小説!?
1947年ベルリン、戦後の混沌とした時代、怖いものはソ連兵と性病・・・
細々と探偵の看板を揚げたグンターのもとへソ連内務省の大佐が訪れ、米軍の防諜部隊大尉を殺した罪で裁判にかけられている男を救ってほしい、と。
高額の報酬に釣られウィーンへ赴くグンター。必要書類はすべてソ連内務省が揃えてくれた。
ユダヤ人弁護士夫婦殺害事件、米軍の憲兵隊と諜報部、諜報部の下請け組織、米軍と赤軍・・・戦後処理が進む中、反ナチ運動、共産主義、戦勝国同士の利害が複雑に絡む中、グンターは一歩一歩殺人事件の真相に近づく・・・
前二作同様、実在の人物が鍵を握る。その名はゲシュタポ長官だった、ハインリヒ・ミューラー。史実でも逮捕も死亡も確認されていない。
最後の賭けとして敵地へ乗り込むグンター、ミューラーを捉え、事件の全貌を解明することが出来るのか!?
三部作とも史実のとり込み方のうまさが際立つハードボイルド!
第四百十話_short オーディナリー・ライフ
小説を書いてみようと思いついたものの、いったいどのような題材で書けばいいのだろうと悩んだ。とりたたて小説にしたいようなネタを持っているわけでもないし、未曾有な体験があるわけでもない。そんな私がいったい何をかいたらいいのだろう?
そう考えあぐねているときに、とある小説創作指南本に書かれていることに引き付けられた。
いわく、三島由紀夫の自決事件以来、近代小説の概念が崩れ、どんな奇遇な物語も、ついに自殺に至るお話ももはや小説の台座落としてはインパクトを失ってしまい……(中略)……近年の小説モチーフの主題はなにも起こらないごく普通の生活に求められるようになり、個々の人間の個性や生きざまにこそ文学が求められる時代になってきたのだ……。
よくはわからないが、いまは普通のことを書けばお話になると言うことらしい。
なあんだ。そういうことでいいのか。私はすっかり安心して自分の身の回りの普通の暮らしを題材にして書くことにした。
とはいうものの、普通の生活ってなんだ? 私の日常を書いて面白いのだろうか?
たとえば私の平凡な一日はこんな感じだ。
私は朝起きて最初にすることは、窓を開けて隣の窓に向かって叫ぶ。
「おいっ! お前ら今日も静かに家の中に閉じこもってやがれ!」
数年前、隣家ともめごとがあって、そのとき奴らを傷め付けて以来、毎朝こうして脅しつけて奴らの増長を抑えつけている。そのおかげで隣家はいつもひっそりと人の気配もなく、私は平穏に一日を過ごすことができている。
その後、ベッドから離れて散らかり放題になっている床面に足の踏み場を探しながら移動し、トイレを済ませてキッチンに向かう。キッチン辺りは最近なんだか獣臭くてかなわないのだが、それは昨日隣村の農園で手に入れた鶏を生きたままつないでいるからだろう。今夜こいつを捌かなきゃあなと思いながら、ゴミ缶の周囲に散乱しているモノのなかから朝食になりそうなものを探す。そのうちガキが起きてきて「おっさん、お腹すいた」と言うので、「じゃかあしい。静かにしとかんかい」と怒鳴りながら五歳のガキに食べかけのあんパンの残りを当てがっておいて、私はもっと栄養価のあるものを探す。
なんとか腹を満たした頃に嫁がのこのこ起きてきて叫んだ。
「おい、お前! なんだよ自分だけ飯食ってんのかよ! あたいの分は? 冷蔵庫にあんだろが!」
妻は恐ろしい。腹が減ると何をするかわからない。だからもっと気を遣ってやらなければならないのに、今朝はしくじった。ないぞ、今日はもう食い物など。さっき食ったのが今朝の最後の食いものだ。
「ま、まってくれ。な、なんか買ってくるから」
妻は睨みながら近づいてくる。
「なんだとぉ? なにもないのかよ!」
……こんななんでもない日常を描いてはたして小説になんかなるのだろうか。恐るべき妻の表情に身を固くしながらも、私は小説のことを考えていた。
了
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倉田喜弘編岩波文庫版「江戸端唄集」を読んで
照る日曇る日第739回 &遥かな昔遠い所で第86回 この本をパラパラ手にとっていたら、夭折した近藤さんのことを思い出した。 昔リーマン稼業をやっていたころ同じ課に近藤さんという若い女性がいて、宴会なんかの余興で三味線もないのになんとかかんとかサノサなどと唄っていたが、それが思いがけず普段とはトーンの違う渋い喉声で、きっと子供のころから小唄なんかを嗜んでいたのだろうが、色っぽくてカッコ良かった。 小唄も端唄も同じだろうと思っていたら、どうも違うようだ。ウイキによれば江戸端唄は江戸時代中期以降における短い歌謡の総称で、長唄と対をなすという。小唄も端唄の名前で呼ばれていたが、1920年ごろに、さらりと歌う「端唄」、こってりした「うた沢」、撥を使わず爪弾く「小唄」、都都逸、かっぽれ、サノサなどの「俗曲」に分かれたのだそうだ。 とすると近藤さんが愛唱していたのは俗曲だったかも知れないが、いまさらそんな重箱の隅をつついてもなにも出てこないに決まってる。 そもそもこの本を編纂した倉田選手なんかは端唄の定義すらしていないし、端唄と称しつつ「俗謡」も加え、「江戸端唄集」と言いながら明治期の西南戦争や文明開化の散切り頭まで平気で入れているから、はて呑気なものだね。 異人さんエ 異人さんエ 鹿鳴館の大夜会 なぜにそれに 急そゐで帰らんす グートバイ グートバイ この他の収録された作品は挙げないが、忠臣蔵や源氏物語、四季12ケ月、百人一首をテーマにしたものなど、いずれも読んで退屈しないし、寓居の四畳半で自己流でうなってみるのも一興であらう。 なお「あとがき」に、カール・ベームがウイーンフィルのニューイヤーコンサートを指揮したのをラジオで聞いた、とあるが、ベーム翁はバースタインと同様、生涯一度も元旦の楽友協会大ホールの壇上に立つことはなかった。 なにゆえにベーム、バーンスタインは振らなかったのウイーンフィルのニューイヤーコンサート 蝶人
どうせ死ぬのになぜ生きるのか
増税が国を滅ぼす 保守派が語るアメリカ経済史(再)
この本については、過去取り上げて、ブログの右脇にもずっと載せているけど、マジでホント、いい加減、日本国民は、財務省主導による「増税しないと国が滅びる」キャンペーンの嘘に気がつかないとイカンだろ。 日本は既に、かなりの増税国家であり、おそらく今の財務省×自民党の組み合わせであれば、国家財政はいくら税金があっても足りない状態が続くでしょう。 あっちからこっちから税金を取れるだけ取っている。 そして、日本は相続税とかも世界一高いレベルじゃないか。 まあそうした事が嫌で、一時期、民主党政権になったんだろうけど、民主党政権は更に悪かったわけだが・・・。 特に国防危機、株価低迷は、日本を沈没させる寸前でした。 しかし、民主党政権よりはマシな自民党 安倍政権ではありますが、本当にマジで、日銀を説得して大幅な金融緩和をやったアベノミクスというやり方は、その前、数年間、大川総裁と幸福実現党が、何度も何度も、金融緩和をしろ、と言っていたからやったのです。 絶対にこれは、自民党から出た政策ではないのです。 自民党は、全然、経済政策など知らないのです。 知っていたら、消費増税して税収を増やすなど、シラフで言いはしないのです。 こうした本だって、ろくに読んでいないのでしょう。 はっきり言って、もう自民党政権では、日本の経済を伸ばしていく事は難しいと思う。 というのも、金利が物凄く低い状態で、人々がお金を借りて、新たな投資をしないという事は、もはや人々の心からチャレンジする精神が失われているという事。 確実に袋小路に入っています。 私立の新しい大学 幸福の科学大学も不認可にするとは。 この国の未来を切り開きたい人は、幸福実現党にすべきです!!!
城壁なき都市文明
『いまさら人に聞けない「理科」の疑問』
『いまさら人に聞けない「理科」の疑問』 サイエンスペディアの会 2008/02 著者は科学ライターを中心とするグループ。 身近な科学の謎を解説する本。 薄いグラスよりも厚いグラスの方が熱湯で割れやすい。ガラスは熱伝導率が悪いため、厚いと一部分だけ膨張する。 トマトケチャップは液体でも固体でもなく、チキソトロピー。ゾルにもゲルにもなれるものをいう。マヨネーズや歯磨き粉もこの範疇。 ニンニク自体に、その臭いの元アリシンは含まれていない。切ったりすると、ニンニクの細胞膜が破れ、アイリンという無臭の化合物が、アリナーゼという酵素によってアリシンになる。 蚊取り線香の殺虫成分はピレトリン。この物質は揮発性で、放置しておくと蚊取り線香から蒸発して、1年もすれば大半は蒸発している。 文字が浮き出る炙(あぶ)り出しは、果汁に含まれる酸と紙のセルロースが反応して水を保ちにくい物質を生む。そのため加熱すると、その部分だけすぐに温度が上がってこげる。 宇宙では表面が良く磨かれた金属同士は接着剤なしでくっつく。氷同士がくっつく現象と同じ理屈。 旅客機にはエアコンがない。エンジン用に圧縮した空気の一部を急速に膨張させると、空気の温度は0℃近くまで下がる。それとエンジンから取り出した高温の空気を混ぜて25℃前後にしている。 小さな虫が雨粒に当たらないのは、雨粒の圧力波で脇にはじき飛ばされているから。ホコリをつかもうとしても、ふわりとすり抜けるのと同じ。 最近伝書鳩の帰還率が急低下している。3割くらいが帰ってこない。原因として考えられているのが、タカやハヤブサといった猛禽類が保護により増えたこと。
本を通じてつながるを楽しもう 「Book For Two」
こんにちは、CSR担当のマツです。
12月になると一気にクリスマス気分が高まってきますね
スターバックスにとって12月は、本を通じて嬉しいつながりがたくさん生まれる季節でもあります。そう、『Book For Two』がはじまるからです
『Book For Two』 は、読み終わった本をスターバックスの店舗にお持ちいただくと、専門家による査定・買取後、全額を目の不自由な方のためのオーディオブックの製作費として、社会福祉法人日本点字図書館に寄附させていただくプログラムです。
寒い冬の日に、あたたかいコーヒーを飲みながら本を読む時間は幸せですよね。お店でも本を楽しむお客様の姿をよく目にします。
目の不自由な方が読む本と言ってイメージするのは点字の本でしょうか。
実は、点字を利用されるのは、視覚障害のある方の約1割だそうです。なので朗読した音声を収録したオーディオブックは、多くの目の不自由な方に本を楽しむ時間を届けてくれます。点字を読める人でも例えば電車の中で本を読みたいときはオーディオブックを利用するそうです。なぜなら点字の本は大きくて重くて、持ち運ぶのが大変なんです。
その点、オーディオブックは、特別なスキルも必要なく、軽くて持ち運びも簡単
最近はCDタイプだけでなく、音声データをダウンロードする方法も広がっているそうです。
昨年のBook For Twoでは、たくさんのお客様から全部で4万冊以上の本をお譲りいただき、10冊の本をオーディオブックとしてお届けすることができました。
今年も店舗にはBook For Twoのポストをご用意していますので、読み終わった本(一般書籍・雑誌・洋書など)をぜひスターバックスのお店にお持ちください。
あなたのこころを満たした1冊の本。
同じ1冊の本が、役目を変えて、つぎの誰かにつながりますように。
Book for twoプログラム
http://www.starbucks.co.jp/csr/bookfortwo/
ゼファニヤ書 3章1~13節
<イスラエルの残りの者は不正を行わず、偽りを語らない。その口に、欺く舌は見いだされない。彼らは養われて憩い、彼らを脅かす者はない。(13節)> 今日の箇所は「エルサレムの罪と贖い」と題され「災いだ、反逆と汚れに満ちた暴虐の都は。この都は神の声を聞かず、戒めを受け入れなかった。主に信頼せず、神に近づこうとしなかった。」と厳しい言葉で書き出される。 紀元前1000年ころイスラエルによる王国が成立した。ダビデ王によって、エルサレムは首都と定められ、その後、ソロモン王によってエルサレム神殿が建設され、王国は絶頂期を迎えた。同930年イスラエル王国は南北に分裂し、エルサレムはユダ王国の首都となった。 北イスラエルを壊滅に至らせた異教の人々が住む周辺諸国を、主は許されず厳しい裁きを下された。主はその事を通してユダの人々が、主を畏れ、戒めを受け入れるだろうと思われた。しかし、彼らは悔い改めることなく、堕落を重ね、あらゆる悪事を行った。 若い頃、いつまでも明日があると信じていた時代、友人と「近々、地球が滅びると知ったらどうするか」と言い合った。受験勉強をしなくていいという者から、好きな人に告白するという者、貯金をはたいて旅に出るという者とかいろいろ出たが、父母に感謝の言葉を言うと言った者はいなかったし、ましてや、神に祈りを捧げると言った者はいなかった。 ユダの人々は、恐怖から逃れたいばかりに、現実を見ることが出来なかったのだろう。周辺諸国の領土をかけた激しい潰しあい、いつそれが飛び火してくるかもしれないという恐怖、その中で頽廃的に生き、明日の命さえあればいいという刹那的な毎日を送っていた。 「役人たちは吠えたける獅子、裁判官たちは夕暮れの狼・・・預言者たちは気まぐれで欺く者、祭司たちは聖なる者を汚し、律法を破る。」民の指導者たちは、自らの保身ばかりを考えていた。それゆえ主は「彼らの上に、憤りと激しい怒りを注ぐことを決めた」と宣告された。 エルサレムは300年以上ユダ王国の都であったが、同597年バビロニアの支配下となり、586年7月11日ユダ王国は完全に滅ぼされた。神殿も都も廃墟と化した。民の多くはバビロンへと連行され、捕囚となった。 しかし、主はイスラエルの民をそのままにはしておかれなかった。「主は民に清い唇を与え、彼らは皆、主の名を唱え、一つとなって主に仕える」と告げられる。「つまり、諸国民とイスラエルの民を問わず、遜る民に救いが与えられると約束されたのです」と小野寺牧師は説かれている。 年を重ねると明日の命が危うくなる、だから家人と口論しても必ずその日のうちに和解するように心がけている。それだけではいけないらしい。悔い改める祈りが求められている。 日曜日はお近くの教会で礼拝を http://www1.ocn.ne.jp/~church/japan.htm どなたでもどうぞお越しください。お待ちしています。
『彼のなかにはだれもいなかった』
本日、これまでのところ、当該ブログのどの記事がアクセスされているものか「アクセス解析」を見ていたら、 鹿島茂さんのコラム「引用句辞典」から引用した《「本と読書」だけが与えることのできる力》 http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2008-12-15-2 に、目が留まった。 ソレを読んでいて、ハッと思い出し、こんどは、M・エンデが、ボルヘスの言葉『彼のなかにはだれもいなかった』について語ったモノに思いを馳せた《紫式部とシェークスピアの共通点》を見てみた。 http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2007-02-28 ソレらを読んで、ユングのいう「自己」セルフの大きさ、また、セルフを把握することの多難さにも、あらためて思いが至った。どれほど、多くの個性との深いただならぬ付き合いが必要であることか・・と思ったのである。 ユングのいうところの自己実現など一生かかってもできやしないし、できないだけの広さを人間のこころは秘めてある・・・ その可能性を開きつづけるためにも謙虚でなければならない。
「モモ」を読む―シュタイナーの世界観を地下水として (朝日文庫)
- 作者: 子安 美知子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1991/01
- メディア: 文庫
線形代数がわかる (ファーストブック)
大学の基礎数学でやった「線形代数」を対話形式で優しく解説。 序章 ベクトルのわかりやすい例、ある地点の風向きを矢印で、風速をその長さで表したもの。数値よりわかりやすい。 行列が役に立つのは連立方程式、1次や2次なら中学の方法で解けるが、変数が10個や100個だと行列を使ってコンピュータにやらせることになる。コンピュータが微分方程式を解くときには、問題を連立方程式で解くように書きなおすことが多い。 行列は()で囲んだ中に数値=成分がはいったもの。 行列式は||で囲まれていて、各成分をかけたり足したり引いたりして作った数のこと。 第1章 ベクトルとスカラー 1-1 ベクトルのすみか ベクトルは次元に住んでいる、平面に置かれたベクトルは2次元に住んでいる。2次元ベクトル。3次元ベクトルは2次元に垂直な上下方向を加えた3次元空間に住んでいる。 ベクトルは「大きさ」と「方向」をもっているが、それを定量的に表すのが成分。2次元ベクトルで第1方向と第2方向の成分が()に囲まれたなかに数値ではいっている式で説明。3次元ベクトルでも同様に説明。この場合()の中に縦に3つの成分が入る。この方法で何次元のベクトルでも書き表せる。 1-2 ベクトルとスカラー スカラーは簡単にいうとベクトルの定数倍。線形代数では成分を持たない量のことをスカラー量あるいはスカラーと呼んでベクトルとはっきり区別することが多い。 たいていの場合ベクトルは太文字でvとかVで書き、スカラーは普通の文字を使うことが多い、例えばvをk倍したベクトルはkvでvは太文字。 ベクトルの和・・・各成分の和で求められる。図でみると一方のベクトルの終点を新たな始点として一方のベクトルをつなげて新しいベクトルをつくる演算。ベクトルの平行移動。平行移動させると平行四辺形ができる。 ベクトルの和には u+v = v+u という交換法則が成り立つ。 3つのベクトルなら順番に足していく。順番は違っても結果が同じになるので、(u+v)+w = u+(v+w) 加法に関する結合法則と呼ぶ。 またこのときスカラー倍について k(u+v) = ku+kv という分配法則も成り立つのを図形で説明。 ベクトルの差・・・ベクトルの和で足し算するところをー1のスカラー倍すると考えると説明。そして普通に加算。 1-3 基底ベクトル 2次元ベクトルの成分を分解していくと第1方向と第2方向をむいた長さが1の互いに直交するベクトルが得られる。これがあれば2次元平面上の任意のベクトルが作れる。2次元ベクトルvは(1,0)と(0,1)の線形結合で書けると表せる。この(1,0)=e1 (0,1)=e2が2次元平面の正規直交基底と呼ぶ。正規は長さが1ということ。基底はお互いが独立していること。2次元ベクトルは v=ae1+be2で表せる。 3次元の場合は、3つのベクトルが独立。3つのうち一つをとっても他の2つの線形結合になっていない。3次元ベクトルはV=ae1+be2+ce3と表せる。 ()に数字が並んだものを「数ベクトル」と呼ぶ。式で表した書き方だと矢印だとはっきりする。 ここの解説は数ベクトルと規定を使った表現は同じものと考えて不都合はないということをいっている。 1-4 内積 ベクトルの内積は、2本のベクトルからスカラーをつくること。 自分自身との内積はベクトルの長さの2乗のなることを三角形と三平方の定理から説明。 そしてベクトルを違う方向からみたときに、見え方が違うが、ベクトルの長さは変わらなくてそれが内積であると解説。 次は2本の異なるベクトルa,bが挟む角θについて考える。そして余弦定理かをつかて、2本のベクトルの内積とそれらが挟む角の関係を求める。 内積から2本のベクトルが挟む角がわかる。 内積とはベクトル同士の関係のうち、どの方向からみても変わらないものを盗りだす操作。 これで空間ベクトル(3次元)を考える。ややこしいので射影をつかっていた。 ベクトルの長さ|v|と内積には v・v=|v|~2の関係がある。 2本のベクトルvとwが挟む角θに対して v・w = |v||w|cosθが成り立つ。 1-5 外積(ベクトル積) 空間ベクトルA,Bはある平面をつくるが、その平面上に作られる平行四辺形の面積が決まる。ベクトルA,Bの外積はこの平面に垂直でかつ、この平行四辺形の面積の大きさを長さにもつ、あるベクトルをつくる操作。 外積は2本のベクトルからもう1本別のベクトルをつくる操作なのでベクトル積ともよばれる。 空間の正規直交基底のうちe1とe2の外積を例にとって解説。できるベクトルは第3方向を向いた長さ1のベクトルになるが、上下の向きがある。普通は右ネジの向きできめる。e1からe2に向かって右ネジをまわしたとき進む方向をとる。 つまり外積は順番をいれかえると符号が変わる。 次に長方形で解説。 そして平行四辺形で解説。 第2章 行列と連立1次方程式 2-1 行列とその演算 行列のサイズは行数と列数で決まる。 行数と列数が同じ場合を正方行列という。 行列の成分は、行列の中のそれぞれの数。ある行列の第i行、第j列にある数を(i,j)成分と呼ぶ。aの右下にijと小さく書いてあらわしてあるものもある。 行列を足し算したり引き算したりするにはサイズが同じでないといけない。 スカラー倍の場合は各成分をスカラー倍すればいい。 行列の賭けさんの場合、ijの2列で具体例をあげていた。行列ABの(i,j)成分はAの第i行列の成分とBの第j列成分の積同士の和で求める。 こうして求めるとわかるが、行列のABとBAでは交換法則は成り立たない、これを行列の非可換性という。 ちなみに3つの行列ABCの積は結合法則 (AB)C=A(BC)が成り立つ。 同様に分配法則 A(B+C)=AB+ACも成り立つ。 2-2連立一次方程式とガウスの消去法 連立一次方程式 x+2y=1 と 3x+y=2 を例に行列に表して解く方法を解説。 行列にあらわして、もとの連立方程式を復元するために必要な最低限の情報にしてから、行列の基本変形をおこなっていた。 そして、左側の2×2行列が(10 01)になると解がでる。この行列が2×2の単位行列。 未知数をもうひとつふやした例を解説。 対角線より下を消していく操作を全身消去と呼ぶ。 対角線より上半分しかない行列を植え三角行列と呼ぶ。 その後後進消去。 「行基本変形」を使って行列を必要な形に変形する方法をガウスの消去法あるいは掃出し法という。 2-3 逆行列 普通の割り算では「逆数を掛ける」と同じ。 これは、歩かずにその逆数を掛けると乗法の単位元1がでてくるから。 乗法の単位元とは、ある数に掛けた時、その数を変えないような数のこと。 これを行列バージョーンで考える。 単位行列は行列の乗法についての単位元。 逆行列は、あるn×n行列Aに掛けた時、結果n×nの単位行列になるような行列。 2×2行列を例に解説。 この行列の横に単位行列をつけくわえて2×4行列をつくる。 これを行基本変形して左がの2×2行列を単位行列に変形する。これが逆行列。 元の式にあてはめて確認。 3×3行列を掃出し法で求めるのを解説。 2-4 逆行列がない 2×2行列で掃出し法で左がの第2行が全部ゼロになって後進消去できない例をあげる。つまり逆行列はない。 ある行が他の行の定数倍になっているような行列には逆行列がない。 逆行列をもとない正方行列を非正則行列と呼ぶ。 逆行列をもつような普通の行列は正則行列と呼ぶ。 連立方程式を解く操作に逆行列を使う方法を解説。 そして逆行列がないときには解がひとつにきまらないことを解説。 また明らかに矛盾した式(0=-2とか)連立方程式自体が矛盾していて意味をなさないと考える。 第3章 行列式とその応用 3-1 行列式って何 2×2の正方行列が正則かの条件判定を考える。 2×2行列が非正則のときには、どちらかの行の成分を基本変形ですべてゼロにできる。または、第2行が第1行のちょうど何倍かになっている場合。 これをベクトルで考える、横にならんだ数字を縦に並び替えてベクトルにして考えると、そのふたつのベクトルは長さが違っても方向は一致していることになる。 同じ方向をむいたベクトルの外積は常にゼロベクトルになるので、これが使って、ベクトルが同じ方向を向いているか判定できる。 ここから2×2行列が正則かどうか判定する行列式を導き出していた。 簡単にいうとたすき掛けして引き算してゼロにならなければ正則。 行列式は、行をいれけると±の符号がかわる性質をもつことを例をあげて説明。 元の行列の行と列を入れ替えた行列を転置行列という。 転置行列の行列式ともとの行列の行列式が等しいとことを例をあげて説明。 3×3の行列が正則か調べる。 ベクトルを使っていた。そして外積を使う。また独立していることを確認するには内積を使う。 こうして行列式を求めていた。これもたすき掛け。あんどプラスとマイナス方向の符号がある。 3×3の行列の巡回置換の性質について説明。 さらに転置行列がなりたつことを説明。 3-2 行列式の仕組み 3×3行列が2×2行列で展開できる説明。 この展開をつかって逆行列の公式を求める。 行列の積の行列式は、それぞれの行列式の積という性質を具体的に説明。 そして一般的に説明。 第4章 行列の特性を引き出す 4-1 固有値と固有ベクトル 行列とベクトルのかけ算をするとベクトルは方向と長さを変える。 元のベクトルを(1,1)を選び、特定の行列をかけると方向が変わらない場合がある。このとき元ベクトルのことを行列の固有ベクトルという、また長さが5倍になる場合は、5を行列の固有値という。 行列が与えられた時、固有値を求める方法を具体例で説明。 4-2 対角化とは 4-1で使った2×2の行列の固有値と固有ベクトルを使う。 これは2つの固有値をもっているが、それをひとまとめにした式をつくる、 それを変形すると対角線上に2つの固有値が並んでいて、成分はそこだけという行列が現れる。これが対角行列。 ある行列を正則行列とその逆行列ではさんで変形することを行列の相似変形という。 行列を相似変形して対角行列にすることを、行列の対角化という。 対角化の御利益の例としてフィボナッチ数列をあげて、隣り合う項の比を計算すると1.61・・・に収束していくことを行列で計算。 それぞれの章ごとに宿題がついていた。
本「嫌われる勇気」
電車に乗るときに、少しずつ読み進めていた本。 今日やっと読み終えました。
なるほど~。 こうゆう考え方もあるのですね! 同じことを経験するにも、とらえ方一つで幸福感は違ってくるかもしれませんね。 シンプルに考えることで、もっと楽に生きられるのかも。 あまり読まないジャンルでしたが、たまにはこうゆうのもおもしろいと思いました。 ************************* 一昨日は息子、昨日は娘の参観&懇談会に行ってきました。 お母さん来ているかな? 授業の合間に教室の後ろを振り返る子供たち。 お母さんの姿を見つけた瞬間に、ニヤッとしたり、恥ずかしそうにうつむいたり。 「お前のお母さん、どの人?」「窓際の、前から何番目の・・・。」などと友達とヒソヒソ話していたり。 いいといころを見せようと張り切って手をあげたり、緊張してカチコチになっていたり・・・。 自分の子も、よそのお子さんも。 そんな様子を見ていると、改めて子供って可愛いな、と思います。旅先で本を買う
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