■ヒトコト感想
20年近く前のエッセイ集。そのため、登場してくる言葉は懐かしさを通り越して、天然記念物的な印象を持ってしまう。特に個人名などは、今やとてつもない大御所であっても、当時はそうでもないらしく、作者が呼び捨てにしていたりすると、時代の流れを感じずにはいられない。エッセイの中でひとつの出来事があり、まったく別の出来事がある。
最後にはそれぞれがタイトルと関連したオチとなる。考えられたエッセイだというのはすぐにわかるのだが、いかんせん時代の古さばかりが気になってしまう。電話ボックスに小銭を入れる描写だとか、マイクタイソンの東京ドームの試合だとか。自分が小学生時代に経験したことが、周辺描写として登場してくるのは、なんだかものすごく違和感を覚えてしまった。
■ストーリー
古書店で手にした一冊の本に書き込まれていた言葉。公衆電話で演じられた人生の一場。深夜にタクシー・ドライバーと交わした奇妙な会話。…エピソードの断片はさらなるエピソードを呼び寄せ、あたかもチェーン・スモークのように連鎖しながらひとつの世界を形づくる―。同時代人への濃やかな共感とともに都会の息遣いを伝え、極上の短篇小説を思わせる味わいのエッセイ15篇。
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20年近く前のエッセイ集。そのため、登場してくる言葉は懐かしさを通り越して、天然記念物的な印象を持ってしまう。特に個人名などは、今やとてつもない大御所であっても、当時はそうでもないらしく、作者が呼び捨てにしていたりすると、時代の流れを感じずにはいられない。エッセイの中でひとつの出来事があり、まったく別の出来事がある。
最後にはそれぞれがタイトルと関連したオチとなる。考えられたエッセイだというのはすぐにわかるのだが、いかんせん時代の古さばかりが気になってしまう。電話ボックスに小銭を入れる描写だとか、マイクタイソンの東京ドームの試合だとか。自分が小学生時代に経験したことが、周辺描写として登場してくるのは、なんだかものすごく違和感を覚えてしまった。
■ストーリー
古書店で手にした一冊の本に書き込まれていた言葉。公衆電話で演じられた人生の一場。深夜にタクシー・ドライバーと交わした奇妙な会話。…エピソードの断片はさらなるエピソードを呼び寄せ、あたかもチェーン・スモークのように連鎖しながらひとつの世界を形づくる―。同時代人への濃やかな共感とともに都会の息遣いを伝え、極上の短篇小説を思わせる味わいのエッセイ15篇。
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