『シンプル族の反乱』 三浦展(あつし) 2009/07
著者は消費社会研究家、マーケティングアナリスト。 消費者の新しい価値観「シンプル族」を解説する本。
シンプル族は、若い世代、特に女性に多い。彼らは物をあまり買わない。テレビをあまり見ない。インターネットで商品情報を集め慎重に吟味して納得しないと買わない。一方でユニクロや無印良品のようなシンプルな物は好んで買う。
シンプル族の生活原理は3つ。 ①物をあまり消費しない・ためない ②手仕事を重んじる ③基本的な生活を愛する。
若者の調査で、インターネットをする時間が長い男性ほどクルマには関心がないという傾向がある。
団塊ジュニアでは上流ほどシンプル志向が強く、昭和一ケタでは下流ほどシンプル志向が強い。昭和一ケタのシンプル志向はゼロである。新人類世代以上はモダン派であり、団塊ジュニアは脱近代主義的な価値観を持っている。
シンプル族は「カルチュラル・クリエイティブス」だという。ポール・レイによる同名の本による。
景気が悪いからシンプル族が増えたのではなく、過去40年一貫して増えてきた。景気がいいときはバブリー族に脚光が当たるので目立たなかっただけだという。
前世、運命、奇跡などを信じる若者が増えてきた。近代的な合理主義・効率主義・大量消費・大量生産への疑問だと述べる。
若者は上流も下流もユニクロ・無印が好き。住むなら古い町。テレビよりも読書が好き。
↧