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回りくどい描写もチラホラ【涙流れるままに 下】

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涙流れるままに〈下〉―吉敷竹史シリーズ〈15〉 (光文社文庫)

涙流れるままに〈下〉―吉敷竹史シリーズ〈15〉 (光文社文庫)

  • 作者: 島田 荘司
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2002/01
  • メディア: 文庫
■ヒトコト感想
上巻では通子の過去が語られていた。本作では、吉敷が冤罪事件を解決するというのがメインなのだが、通子が過去から決別することにも焦点があてられている。40年も前の事件をどのようにして解き明かすのか。かなり無理やり感はあるが、相変わらず吉敷のしつこいまでの捜査により、事件は解明されていく。

物語として、過去の事件を見事に掘り起し、新しい証拠を見つけ事件を解明するのは素晴らしいと思うが、いかんせん、長い。本筋とは関係のない描写が異様に多く、エピソードのすすみが遅い。吉敷の心の葛藤と、通子の過去の呪縛。そして、成長した二人。ラストでは、それなりに未来へ希望のもてる終わり方となっているので、読後感は良い。

■ストーリー

警視庁捜査一課刑事・吉敷竹史は、夫の冤罪を主張する老婦人に出会う。その恩田事件とは、昭和33年に盛岡で起きた一家惨殺事件だった。吉敷は単身、再捜査を開始!ところが、盛岡・釧路で対面した関係者はなぜか、別れた妻・通子と因縁の深い人ばかりだった…。日本の冤罪事件に、職を賭した一人の刑事と、元妻の凄絶な過去!奇才が放つ感動巨編。

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