乱読家の星新一氏が、分野ごとに集中して読んだ本の内容に関するエッセーです。
取り上げられている題材はてんでばらばらで、最初の未来論はSFらしいが、次ジプシーで、その後もフランクリン、ファシスト列伝、エスキモー、人生について、老荘の思想……と、まさに雑学といった感じで並んでいます。 文章読本、発想法ぐらいは小説家らしいけど、内容は星新一風に取捨選択されて、ちゃかしが入り、役に立ちそうで役に立たないというか、役にたたなそうで発見があるというか、そういう不思議なエッセーになっています。 遠まわしながら、星新一の発想の秘訣を少し覗けたような気がします。 雑学好きのひとたちに、ぜひ。↧