前回「アイ・トリック」を紹介したついでに、似たテーマを続けます。
昔、映像文化に関わっていた時に学習として読んだものです。
「アイ・トリック」が、グラフィック的感覚であったのに対して、この書は大脳生理学、心理学、光学などの専門分野から認識の問題にまで広げて解明するとなっている。
とすると、かなり硬派な内容と思うが、さにあらず豊富な図面(地味だが全216の図掲載)で紹介している
『目の錯覚』映像時代におけるその積極的役割
I・D・アルタモーノフ著 倉嶋 厚・芹川き久子訳
総合科学出版 1972年9月発行
眼の構造の特殊性に関連をもつ錯覚
(左・図5) この図を目のすぐ近くへ持ってくると、それぞれの黒い環のまわりに色の縁どり(管?)が見られる。それは、目には色収差があることを証明している。
(右・図8) 各四分円には細線で同じ調子の陰影がほどこしてあるのに、明るさが違って見える。
目の構造の特殊性に関連をもつ錯覚
(図 11)、 (図 12)、 (図 13) 左の目を閉じ、右の目で左側に描かれた図形を見よ。このとき、図は目から20?25cm離す。目に対して図型がある位置におかれると、右側に描かれた図型が見えなくなる。
図11と図13は、右の目の盲点も、左の目の盲点も見つけさせる。