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イメージしにくい龍臥亭【龍臥亭事件 上】

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龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)

龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)

  • 作者: 島田 荘司
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 1999/10
  • メディア: 文庫
■ヒトコト感想
御手洗潔シリーズだが、上巻ではまったく御手洗潔は登場しない。相棒の石岡がひょんなことから田舎の山奥へ向かうことになり、龍臥亭という奇怪な旅館で連続殺人事件に遭遇する。まず、龍臥亭というのが頭の中にイメージしにくい。非現実的というか、龍を模倣した古い旅館のようだが、奇怪すぎる。発生する連続殺人事件も奇妙だ。

密室、もしくは密室状態にありながら、銃で撃たれて死ぬ。おそらく本当に銃で撃たれたなんてことはなく、そのあたりがトリックなのだろうが、登場人物たちの奇妙さが恐ろしさを増幅させている。どの登場人物も怪しく見えてしまう。石岡と一番親しいはずの里美ですら、何か裏があるように見えてしまう。

■ストーリー

御手洗潔が日本を去って1年半。彼の友人で推理作家の石岡は、突然訪ねてきた二宮という女性の頼みで、岡山県まで悪霊祓いに出かけた。2人は霊の導くままに、寂しい駅に降り立ち、山中分け入り、龍臥亭という奇怪な旅館に辿り着く。そこで石岡は、世にもおぞましい、大量連続殺人事件に遭遇した。推理界の奇才が、渾身の筆致で描く本格ミステリー超大作。


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