鈴木光司先生の『鋼鉄の叫び』です。
圧倒的な価値観の支配する中、個として抗う勇気。 1945年、太平洋戦争の末期、海軍中尉の峰岸は特攻のために飛び立ったゼロ戦の中で、任務に背き生き延びることを決意する。時を隔てた1994年、バブル崩壊後に生きる雪島は、ある特異な人生を歩んだ男の行方と真意を追う。 鈴木光司先生といえば、貞子で有名な『リング』などのホラー小説という印象ですが、今回はタイプが違うお話でした。戦時中、特攻隊から自分の石で生きて帰った男をさがす、番組ディレクターのはなしです。そして、ディレクターも不倫の恋をどう片つけるのかという話でもあります。 やっぱ、ホラーのほうが好きですけど、つまらなくはなかったと思いますね。ただ、背表紙のあらすじを読んで想像した内容とはだいぶ違っていました。↧