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「すぐわかるヨーロッパの装飾文様―美と象徴の世界を旅する」鶴岡真弓著:日常的に目にする良く知った西洋風文様の意味がよくわかる!

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すぐわかるヨーロッパの装飾文様―美と象徴の世界を旅する

すぐわかるヨーロッパの装飾文様―美と象徴の世界を旅する

  • 作者: 鶴岡 真弓
  • 出版社/メーカー: 東京美術
  • 発売日: 2013/02/01
  • メディア: 単行本
7.8点 「ぶどう」「シュロ」「蛇」「ユニコーン」「イルカ」「波模様(ストリギリス)」「組紐」 「エッグアンドダーツ」「ひねり紐」「渦巻(スパイラル)」「動物文様」・・・・西洋の絵画、 家具、建物・・・etcを彩る様々な文様。 洋食器の模様、装飾など、小物などにも頻繁に使われ、日常生活でもほとんどの人が、 毎日どこかで目にし、親しんでいるヨーロッパの紋章。 でも、「何かの花」「何かの実」「何かの葉」と漠然と思っていたり、「ユリ」「ぶどう」「ホタテ貝」など 何かはわかっても、何故それが使われはじめたのかの意味を知らないものも多いと思う。 様々なデザイン・種類がある「ヨーロッパの装飾文様」、それらの由来、意味、 歴史的背景、歴史的な変化などを、その発祥により時代別に、古代から近代まで、 オールカラーで解説した本。 最初の章「古代」(エジプトなど)だけでも、知らなかった発見がたくさんっ! 円の中心から放射状に花びらを配置した「ロゼット」が、紀元前の「アッシリア」で生まれたこと、 「葉をデザイン化したのかな?」「柱の上部分に装飾があるなー」なんてぼんやりと認識していた 文様、装飾が、「ナツメヤシの葉(パルメット)」のデザインだったり、 「ロータス(睡蓮)」のデザイン化だったり、元を知ると「おおっ!」と思うものが多かった。 またそれらの装飾が好まれた理由や、デザインの元になった物がイメージするもの(豊穣等) などが解説されていてとても面白かった。 ヨーロッパの食器の飾りや絵画で、「苺と似てるけど、違うようだしこれ何?」と 思っていたものが「マツカサ」なのもわかった。 「マツカサ」だろうなーって思う事もあったし、また海外の「アイテム探し」をすると、 「マツカサ」がよく出てくるのも不思議だったんだけど、ヨーロッパでは「マツカサ」が 「豊穣・生命力の凝縮」のイメージがあることなど、日本のイメージとは違う事も興味深い (古代ローマ時代から使われていて、イタリア・カサマツの実が食糧に向いていた事も関係あるらしい)。 「単なる渦巻きの文様」と思っていたものの中には、ケルト文明の「生命感を反映した独特の 渦巻文様」があったりもする(近現代のデザインで復活し、見れば「おおっこれがっ!」と思うはず)。 他にも「単なる模様」と思っていたものにも、似ていても種類が違っていたり、ちゃんと名前がついていたり、 歴史的背景があったり、いろいろ知ることができたのも嬉しい♪ どこかで見たことがある、ある意味日常親しんでいる、様々な装飾文様。 漠然と「よく使われる装飾文様」と認識していたものが、その歴史的背景や意味を知ることによって、 それが使われている様々なものや、絵画を見る楽しみ、面白さが倍増するはず! また、日本とは違う、ヨーロッパの世界観がわかるのもいい♪ 興味深い内容満載、オールカラーなので装飾文様もわかりやすく、コンパクトにまとまっていて、 読みやすく(初心者向けです)、とても面白かった! 特に古代・中世から使われている装飾文様を知りたい人に、お勧め(^-^)ノ!! (近代に近づくと、元々の情報が多い分、1~2Pの説明だとちょっと物足りないので)。

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