第一章
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レン「これがタイム棺桶か? 大丈夫なのか・・これ?所々・・木が腐ってるし・・打ってある釘も錆びてるし?それに狭そうだし!」レンは不安気にチェックしている!
ジイ「レン様・・外観がレトロ仕様になっているだけです・・中は最新技術で固められています。 ボディはチタンとマグネシウムの合金です・内装はナノカーボンで防水も完璧!
ペッドは体に優しい低反発特殊加工のチェリー材シートになっています! そして・・中枢システムはアインシュタイン・ソクラテス等の様々な賢人の細胞組織から開発した・・
・・・最新鋭のゲノムCPU制御システムクアッド仕様で御座います!!間違いない・・システムです!!」自慢気に説明する・・ジイ!ジイは新しい物には目がない・・オタクだった!笑
レン「イマイチ・・こんな物が未来・過去を行き着?出来ると思えないが本当に大丈夫なんだろうな?んーんんん?途中で壊れたりしないのか?」タイム棺桶が信用できないレンであった!
ジイ「なら・・レン様!江戸行きを中止なさいますか?レン様が心配なさるのは当然ですが・・レン様が生まれたのは110年前ですから・・機械どころか車も馬車も疎らでしたからね!
でも・・レン様が寝ている間に科学は恐ろしく進歩いたしました。今では月の星・火の星にも人が住む時代です。特にこのタイム型棺桶は究極の科学技術の固まりなのです!
システムエネルギーは大気から吸収しています・・万が一には手動システムも完備していますので心配いりません!はい!! 富豪の人間でも是を手に出来る者は10人もいません!
M社のビル?オゲレツ?でしたか・・数える人しか持てない高価な物なのです!えっへん!!これも・・タン様の膨大な資金力があればこそ・・・・・・・。」タン様に感謝!
レン「ジイ・・万が一の手動システムとは?どんな・・?」
ジイ「万が一・・タイム棺桶が時空間の歪の挟間に迷い込んだ時・・カモメさんイルカさんの方角探知型時間年月西暦修正システムが起動いたします!ただし・・補助エネルギーは手漕ぎ式・・
・・によるコバルト磁力増強タイプ自家発電のハイブリッドになっておりますので悪しからず!あくまでも万が一の時ですので普通は全てオートでOK!」
レン「説明を聞けば聞くほど心配になってくる・・もう説明はいいが・・?ジイは何処に乗るのだ?乗るスペースなんて無いぞ?」
ジイ「私めは此処に!」ジイはレンにタバコ程の大きさのスティツクを手渡した!ステイックにはジイの名前と何処かのアドレス?それと・・拾った方は交番に届けて下さいと書いてある!
レン「この中にジイが入るのか?便利な体だな・・3Dホロスコープ体というのわ!笑」レンは放り投げて遊んでいる!
ジイ「レン様・・もう少し大切に扱って下さいませ!汗 衝撃で記憶が消えたり・・膨大なゲノムメモリ空間に迷ってしまう事もあるのですから!!」手渡した事が少し心配なジイだった!
レン「安心しろ・・俺もジイがいないと色々・・不便だからな!さっ・・行くか!親父のいる・・江戸へ!此処にこのステイックを挿せばいいんだな!」カチッ・・・と・・・?
ジイ「んんんんんんんんーんんんんんん!! あっ・・レ・・・ン・・・・サ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」ジイの体がステイックに吸い込まれた!
レン「おぉーい?ジイいいいいいいいいいいいい??あら?反応が無い?失敗?あれれ・・ジイ・・反応しろ? 動かない?」レンは泣きそうな顔で動けとばかりに棺桶を叩いた!
ばこ・・がこ・・ドカッ・・ガキッ・・・動けー!!!!ボカーン!!!!!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
・・・・・・・・・・・・・・・・ぴこ・・・・・・ぱこ・・・ぴっ・・ぴ・・ぴ・・・ぴぃーん!!
うぃーん!ウィーン!!ひゅんひぃーゆんひゅんひゅんー!! キュウイーン!!!!!! セット完了・・スタンバイOK!
ジイ「レン様・・お待たせいたしました!タイム棺桶に・・ようこそ! 起動ファイルを捜すのに時間が掛かってしまいました!申し訳御座いません!
以後・・私めがタイム棺桶のナビゲートを致しますのでなんなりと!」棺桶の中の有機モニターにジイの顔が映っている。
レン「初めてなので少し緊張するな! んー!江戸だな?江戸の年号は確か・・・?1603年ー1867年だったな!んーん?親父は何処にいるのだ??」考え込んでいる!
ジイ「レン様・・江戸とタイプすればOKです! 初期型のタイム棺桶と違って・・ファジィー制御ですので・・適当に捜してくれます!探知範囲が500年と広く誤差は1年未満です!
キーワードは・・江戸ー吸血鬼ー鍋島藩?とでも押してみては如何でしょうか!香様にも逢えるかと存じます!しかしながら・・此の最新鋭タイム棺桶・・5兆円の価値は安いですな!
なかなかのお買い得品でした!!ぶぶぶ! たまたま・・年間の維持費10億円が払えない方がいまして・・売りに出されていたのです!KKK団のオークションに!笑
使い方次第では10兆円位は直ぐに稼いでくれますし・・望めばこの国など一瞬で滅ぼす事も出来る優れ物です!にょほほほ!」ジイのオタク自慢が止まらない?
レン「解った解った・・ジイの話を聞いていたら・・朝になってしまう!!では・・今度こそ・・レッラゴォオオオオオオ!!」
ようやくというべきか・・やっとこというべきか? 二人を乗せたタイム棺桶が江戸へ・・・・・? 消えた・・・。
続く!笑
byなりぼ
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