ＢＬ小説「坂道のソラ」　（朝丘 戻）

【あらすじ】
恋は、夜のバスの坂道みたいに寂しいものだと思っていた。高校生の河野一吹は、毎朝バスで乗り合わせる会社員の大柴賢司と親しくなる。悩みを抱えていた一吹を彼は優しい言葉で救ってくれる人だった。やがて互いを深く知ったふたりは自分を変えるために彼女をつくろうと約束する。しかし賢司と過ごすにつれ、一吹は自分の恋がとても近くにあることに気づいてしまい…。（ダリア文庫・フロンティアワークスより） ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 作品お気に入り度　★★★★★ 挿絵お気に入り度　★★★★☆ 感想。。。 久しぶりの朝丘さんの新作。 朝丘さんの独特な文章、感情表現がこの物語の中にもたくさんちりばめられていて、とても良かったです。 さりげなくキュンとさせられて、さりげなく切なくさせられて、さりげなく温かくさせられる。 今の時代らしくスマホやネットゲームを上手く活かした展開でも決して軽くなく、逆に、こういう繋がりもあるんだと納得させられる。 「アニパー」の中で、ソラとシイバがポロポロ泣くシーンがとにかく印象的で、ついもらい泣きしちゃいました。 何も語ってるわけでもないのに、その前の出来事を思い出し、一吹と大柴の気持が伝わってきて、ついポロリと・・・。 シイバに抱きつきたくて、ソラがシイバに突進していく様子は挿絵で描かれていなかったけれど、想像できて微笑ましかった。 最後までこの２人の行方がどうなるのか、正直ドキドキでしたが、読み終えた後、安堵と幸せ感でほっこりです(*^^*) とても良かった！！ 個人的には、まさかの場面での“ひょろりん”登場が衝撃的でした（＠＠） そう言えば、いた！いた！こんなヤツって・・・。 でもビックリしたよ。 やっとハッピーエンドになりそうな感じだっただけに一変して、まさかの展開になるんじゃ・・・って。 ホント、悲劇にならずヨカッタ。 ホッ！！ 特典ペーパーは一吹の卒業式の日の話でした。 （Amazon購入ペーパー）