| 砂の王国(上) 作者: 荻原 浩 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2010/11/16 メディア: 単行本 |
| 砂の王国(下) 作者: 荻原 浩 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2010/11/16 メディア: 単行本 |
大手証券会社を解雇され妻にも離婚を言い渡された山崎遼一は
住むところも無くネットカフェで寝泊まりしていたが若い男に全財産を持ち逃げされ
とうとうホームレスになってしまう。
全財産は3円・・・
やがて遼一はダンボールを敷いて寝泊りする公園で怪しげな占い師と
イケメン ホームレスと出会いあるビジネスを思いつく。
ずっと読みたかった作品なんですけどもう発売から3年近く経ってしまってるんですね~
そろそろ文庫化されると思います(^^;
主人公の山崎遼一は有名大学を卒業し大手証券会社で勤務してきた40代。
突然解雇を言い渡され妻は離婚届を置いて家を出て行きます。
住んでいたマンションも追い出されネットカフェで寝泊まりしているときに
若い男に騙され全財産と携帯電話を持ち逃げされホームレスに転落です。
最初のうちは自分は悪い状況が重なっただけでそこらのホームレスとは
違うんだとプライドを捨てきれずにいた遼一ですが寒さと飢えでそんなプライドも
何処へやら・・・。
所持金3円で途方に暮れるころ寝泊まりしている公園で占い師の錦織龍斎と
美形なホームレス・ナカムラに出会います。
インチキ臭い怪しげな龍斎、コンビニへ行くと廃棄処分の弁当を快く分けてもらえる
ナカムラといういわくありげなナカムラと生活するうちに遼一はあるビジネスを
思いつきました。
それはこの3人の技量を活かすことのできる宗教創設計画でした。
人生の転落から心機一転、3人の逆襲が始まります。
下巻からはエリートからホームレスに転落した遼一、インチキ占い師の龍斎、
アスペルガー症候群のナカムラの奮闘ぶりが描かれています。
ほとんど詐欺まがいの宗教団体なんですけど、そこに群がってくる信者たち。
路上生活から1年後には想像もしていなかったくらいに組織は有名になりましたが・・・。
荻原さんの文章って相変わらず面白くて何度も笑ってしまいました。
上巻だけでも400P近くあるんですけど一気読みです(^^;