植松眞人『ネコのマロン、参院選に立つ』
公園で暮らすネコのマロンは、人間の世界で近く参院選が行われる事を知る。かつて不条理な暴力で仲間を失ったことがあるマロンは、よりより生活を求めて、出馬を決意する…
参院選出馬を分かりやすく説明するファンタジー。設定としてネコはネコですが、人の言葉が分かり、IT機器も使いこなします。とにかく基本は分かりやすくで、情報は最小限にとどめていますが、それでも、なんだかよく分からないところ…出馬にはどんな条件があるのかとか、ネットでは情報配信することの意味の一面も描かれており、興味深く読めました。ただ2010年の出版で、今回のネットの、みんなおっかなびっくりって感じ見ているとまあ、そうそう上手くはいかないよねと思いましたが。
基本子供向けですが、選挙に興味を持つのって結局自分が関わる年からじゃないのかね?サクサク読めますが、あまりに都合よすぎてちょっと苦笑って感じでした。ただラストは割とリアル…無党派1人受かってもどうしようもねえよって空気を漂わせていました。
コンセプトは面白いので、もうちょっと対象年齢上げて同様なものを書いて欲しいです。現実、結構なおっさんも選挙良く分からないところだらけだもの。