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北条氏滅亡と秀吉の策謀

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新年明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 さて、久しぶりに紹介しますのは、「北条氏滅亡と秀吉の策謀 小田原合戦・敗北の真相とは?」(森田善明著・洋泉社)です。 戦国時代の関東において勢力を誇った後北条氏の四代、北条氏政をご存じの方は少なくないと思います。 但し、小説や大河ドラマ、逸話におけるその扱いは決して芳しいものではありません。 初代・早雲(伊勢盛時)、二代・北条氏綱、三代・北条氏康は名将・名君と讃えられていますし、その実績はその賞賛が決して過大ではないことを証明しています。 それが四代・氏政、五代・氏直となると、どうにも扱いが手厳しいものとなります。(氏直については多少のフォローもありますが、氏政にはそれすら無いという……。) その原因は、やはり戦国大名・北条家を破滅に導いたのが氏政であったという認識によるものからでしょう。 北条家が関東に長く君臨した自負から秀吉の実力を侮り、時代を見誤った凡愚の将というイメージは多くの人が抱く「北条氏政」のイメージとなっています。 今回紹介しますこの本は、「果たして北条氏政・氏直父子は本当に愚かであったのか?」という疑問を投げかけ、当時の資料や情勢からそのイメージの払拭を試みています。 そして氏政・氏直父子は秀吉の謀略により合戦を余儀なくされ、後北条氏は滅ぼされたのだとの結論へと導いていきます。 私には真相は分かりません。 しかし、私自身が北条氏政についてはあまりにも悪いイメージが持たれていることについて同情的であり、またそのことに疑問を持っていましたので、この本は大変興味深く読ませて頂きました。

北条氏滅亡と秀吉の策謀 (歴史新書y)

北条氏滅亡と秀吉の策謀 (歴史新書y)

  • 作者: 森田 善明
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2013/09/06
  • メディア: 新書

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