あけましておめでとうございます。
昨年は常日頃から浮き沈みがあった更新が下半期からはいっそう頻度が下がってしまい、9周年を過ぎても更新できぬまま新年を迎えてしまいました。
今、新鮮な感覚で記事を書いているなんて不思議ですな。。
昨年を振り返ると、春ころまでは色々と読んでたのかなと。春先頃から新堂本兄弟にはまり当番組の終了(…)時期に仕事が立て込み始め、そのまま師走まで駆け抜けた印象。12月はTwitterもろくに出てきてないんじゃ。。記憶がない。そしてあまり振り返りたくない。
結果として昨年は60冊しか本読めてなかったのでした。一昨年から半、減…?
今年こそは楽しく読書したいな!とはいえ、春が来るまでは色々と落ち着かなさそうだけど。。
ひとまず個人的な恒例なので、マイベスト本をば。
城平京『名探偵に薔薇を』
歪な殺人者と対峙する少女探偵の闘いの痕。余韻と呼ぶには重い衝撃で、読了後しばらく打ちのめされていた。ただ彼女たちのことを思うと感傷的になってしまうのは余韻というのかな。
糸森環『she&sea 海賊王の退屈』
突如異世界に降り立った少女が、道理も倫理も伝わらない海賊の世界で奮闘する。ネット小説で著者が公開されていたなかで一番好きなシリーズの書籍化。書籍化に伴いオリジナル要素も練りこまれ、ネットと書籍で二度楽しめる仕様。十代のわたしの一時期の救いにもなったので本作については愛が深すぎる。現実世界を一時忘れさせる世界観と魅力的なキャラクタたち。そして現実と向き合う勇気を当時のわたしに持たせてくれました。別シリーズ『F』の書籍化もバンザイ!
太田紫織『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』シリーズ(1~5巻)
骨を愛してやまない奇妙な美女・櫻子さんと彼女に振り回される正太郎が出会う謎の数々。ライトミステリ?(というジャンルがあるか定かではないけれど…)いくつか読んだなかで本シリーズが特にお気に入り。人の死に寄り添い、亡くなったひとたちの造詣を丁寧に描かれているからか、情が入りやすくなっているのかな。単発ものかと思っていたら、ここ最近別の方向に向かっている様子なので、この物語の終末がどこに向かうのか気になるところ。ライト系だと高里椎奈さんの『うちの執事の言うことには』もお気に入り。
原田マハ『ジヴェルニーの食卓』
名を馳せる画家の人生と関わりを持った女性たちの追憶を描く。文字から情景が鮮やかに広がっていく感覚に茫然。余りにも好みで鳥肌が立った。舞台の美しい描写、画家と語り部との関わりがもたらす包み込むような温かいやり取りがたまらない。あらすじ知らないまま手に取ったものだから、余計に衝撃がありました。いつまでも本書で紡がれる空間に浸っていたい。



