・虞美人荘物語~美男子だらけの下宿人~/愁堂れな X文庫WH
最近、ここ2ヶ月ほど、愁堂さんの新刊がいろんな出版社から出ている。
愁堂さんは専業作家さんではないので、そんなスピードで書いていて大丈夫なのかと心配してしまう。
ゆっくりでいいから、質は落として欲しくない。
今回は……
亡き父が住んでいた下宿を訪ねる話。
いまだに恋人だったかおるさんが住んでいて、そのかおるさんが男だった。
祐樹は偽名で下宿することに。
題名と裏のあとがきからコメディものかと思いきや、そうでもなかった。
心温まる下宿の話だった。
下宿人たちはみんな家族のようで、仲がいい。
でも、事情を知っている管理人の孫の隼人は、祐樹には厳しくて。
かおるさんのことが好きだから。
題名の、「
美男だらけの下宿人」。
あらすじの、
美男達の危険な一つ屋根の下。
ちっとも危険じゃない。
もっと恋に絡んでくるのかと思いきや、いい人で終わっている。
うーん。
こういうところも、内容が、題名とあらすじとは違う。
隼人も実は祐樹のことが好きだったなんて、どこが!?
ラストが近づいてきたら、無理やりくっつけているようにしか思えない。
触るのだけだったからまあ許せたけれど、これでしちゃってたらそのシーンは飛ばしていただろう。
うーん、この話も、ハズレか……
穂波ゆきねさんのイラストは、よかったです。
★★