『初歩からの世界経済』 日経新聞(編) 2013/10
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世界経済の概略をわかりやすくまとめた本。
これまでに何が起きたのか、今は何が問題になっているか、そして今後はどうなるのか、といった問題意識を持っていないと、その価値が量れない。それが国際ニュースのわかりにくさ。
日本語にすると、グローバル化の意味は「国際化」というより「地球規模化」のほうがぴったりする。
通貨の流通量(供給量)で見ると、ドル・ユーロ・円はいずれも13兆ドル前後が流通している。
北極の資源を求めて、中国は12年、ウクライナから砕氷船を購入、国産の砕氷船の建造にも乗り出した。
世界の海底油田が産出する石油は全体の4割を占めるまでになった。シェール革命で、国際エネルギー機関IEAは、17年にはアメリカが世界最大の産油国になると予想。低いエネルギーコストのおかげで生産拠点を再びアメリカ国内に戻す企業が少なくない。
景気回復のメカニズムは、日本ではまず輸出が増え、その後個人消費が伸びるのがパターン。これに対しアメリカは、まず個人消費が増え、企業活動が活発になって雇用が改善し、消費がさらに拡大するというパターン。
世界で流通しているドルの量を示す「ワールドダラー」は13年に6兆ドルに達しており、リーマンショック前の3倍にふくらんだ。
米民主党の支持層はよりリベラルに、共和党の支持層はより保守的になっている。
EU27ヶ国(12年当時)のGDPは16.6兆ドルでアメリカ15.6兆ドルを上回る。人口でもEU5億人、米3.1億人。一連の債務危機で、市場の圧力に迅速に対応できるだけの意思決定メカニズムがEUには欠けていると明らかになった。南欧各国の雇用情勢は厳しい。スペインの若者失業率は55%。全世界だと7400万人の若者が失業中だ。
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