【あらすじ】
高校二年の和久井春人は、七歳のとき、両親を失い伯母の家に引き取られた。七つ年上の航平、ひとつ下の大河、中学生の双子虎太郎・雛子とともに五人兄弟の次男として暮らし始めて十年、航平と出会ったときに生まれた気持ちはやがて恋へと育つ。そんなある日、告白した春人に、航平は「カン違いだ」と諭すが、春人の想いは溢れ…。(幻冬舎・ルチル文庫より) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 作品お気に入り度 ★★★☆☆ 挿絵お気に入り度 ★★★★★ 感想。。。 積み本から。(2009.11月刊行) 全体的にとっても優しいお話でした。 ただ、春人が航平を思う切ない気持ちはビンビン伝わってくるのだけれど、肝心の航平がいまひとつ掴みどころが無かったのが残念な感じ。 物語の中で航平本人も自覚しているように、どこか"大人のズルさ"の方が目立ってしまってて、BL的には“攻”立場なのに精神面が常に受身というかなんというか・・・。 上手く言えないけれど、とても印象薄い。 なので春人と晴れてラブラブになった途端にデレデレになってしまうのがかえって違和感感じちゃって“萌え”れなかった(苦笑) 航平も春人と出会った時から10年、ずっと思い続けていた気持ちが物語の中でもっと感じられていたら、きっともっと印象が変わったと思う。 航平に対しても、この物語に対しても。 てか、大河の方がカッコ良かったぞ!! 春人に気があるんじゃないかとまで勘ぐってしまった(笑) じんわりと温かい物語ではあったけれど、でも少し物足りない感が残った読後でもありました。 高星さんのイラストはどれも美しかった!! (読了日:2014.11.11)