15:35:27 monbetsu-hiru-sagari 07/28/2013
横断幕になったstmkのピアノを聴いている
縁日のソラの英雄の仮面のした
手の指が足の指から伸びて
次女と父は
同類の明察を映写する
云い聞かせる
捲られぬものの今生の痛む朝が伸びてゆく
植物の
メンソレータム
行ったり来たりのブラームスも
エジプトの猫が
ピラミッドのこちら側で
あたしを視ている
眼をつむれば
こすりつけて
髪の毛を逆立てた
東京都豊島区の下敷きの向こうで
電線がソラを伴奏している
捨てられなかったよ
だから口づけをした
青黒いこんにゃくが
坂道を下っていった
青インクの匂いくらい
感じさせておくれよ
声が製薬会社の壁に反射して
ヒロユキ君へ
あたしが消えてもこの声が残るよ
猫の話の続きは
今だってこちらで燃えている
悲しすぎて大漁旗が海の風を洗う
まだ老人にはならぬstmkのピアノが聴こえる
ヒロユキ君を裏切ったね
あたしもあの日
きみに裏切られて
ヘンタイのヨコカワに
凍えるの海に投げ入れられた
洗面器
帚
貯水式といれ
赤い服を履き
立ち上がれぬまで
そこで飲んでいれば良いよ
ヒロユキ君へ
眼をつむれば
横断幕は
きっとあたしだ