・山本七平著。
・所謂『雰囲気』とか『ムード』とも言われる『空気』について論じた本。『空気読めよ』の『空気』です。二酸化炭素とか、窒素とか、そっちの話ではない。
・太平洋戦争でなぜ戦艦大和は沖縄に向かったのか。西南戦争において西郷隆盛はどのように逆賊となったのか。公害を科学的に論じられないのはなぜか。さまざまな例をもとに、『日本人の空気作り』と『なぜ空気に抗えないか』を考えます。
・『空気』によって、時には一国の運命までが決まってしまうことがある。『一億火の玉だー』と言って戦争に突入させてしまう『空気』。これに唯一対抗できるのが『水を差す』行為。いわば『場をしらけさせる』こと。
・社会の空気に抗って『水を差す』こと、それが言えることが『言論の自由』
・大学入試の際の現代文とか小論文に出てきそうな、テクニカルな文章。慣れていないとちょっと読みづらいかもしれない。
・社会の『空気』は昔も今もメディアが作るものだから、それに『水を差す』とまではいかなくとも、『それホント?』という気持ちで、少し構えて受け止める気持ちが大事。
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