H氏お奨め。日常の謎を含めた青春物語。
大家族の長女として生きてきたしっかりもののヒロちゃん。夏休みに那覇のゲストハウスでバイトをすることに。そこは、時間の流れも人の考え方も全く違う場所だった・・・
女子中学生が読むと楽しいかも?中年おばさんには爽やかすぎてやっかみを覚えてしまう・・・オーナーとか、こんな完璧な人間いないよ~とかね。
「ケータイにテレビにパソコンに口コミ。「知っていること」と「うまくやること」が一番大事だよ、と始終誰かに言われているような気がする。でも、私はうまくやることなんてできない。うまくやるために目をつぶるくらいなら、下手くそでもずっと目を開けてすべてを見ていたいと思うから。私は自分の常識が間違っていない自信がある。だのになぜだろう、ときどき不安になる。もしかしたら、常識が正しくても、私の使い方が正しくないのかもしれない。そう考えると、次の一歩が恐くなる。まっすぐに見えていたはずの道が、途方もない数の分かれ道に見えてくるからだ。」
「「すべてのお客さんについて説明してたらきりがないし、すべてを知る必要もない」(略)「無関心でいろと言ってるわけじゃないのは、もうわかるはずだけど」(略)「世界は柿生さんがいなくても回るし、このホテルもいなけりゃいないでなんとかなる」(略)「でも、ね」(略)「いなくてもなんとかなるけど、いたらもっと楽しい。そうでしょう?」」
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