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ぜんぜん気にしない技術 [ 家入一真 ]

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本と珈琲と甘味の時間にようこそ ぜんぜん気にしない技術 [ 家入一真 ]
【送料無料】ぜんぜん気にしない技術 [ 家入一真 ] 1,344円(税込)送料無料 家入一真, もりたまさやす クロスメディア・パブリッシング , インプレスコミュニケ 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 失敗しても、嫌われても、怒られても、お金に困っても、夢がなくても、いいんです。中卒起業家とハーバード卒、異色の2人の共通項はひたすら自分に正直なことーきれいごとなし、本音で語ります。 【目次】(「BOOK」データベースより) 1時間目 世の中/2時間目 自分/3時間目 人間関係/4時間目 仕事/5時間目 理想と現実/6時間目 お金 楽天ブックス
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シチュエーションCD「監禁男子~浴室の秘密~」(ステラワース特典ドラマCD付)

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・監禁男子~浴室の秘密~/CANDY CUBE (ステラワース特典CD付)

監禁男子~浴室の秘密~

監禁男子~浴室の秘密~

  • 出版社/メーカー: CANDY CUBE
  • メディア: CD
  • アーティスト: 四ツ谷サイダー
事件(アブナイクスリ)に巻き込まれ監禁される、監禁男子シリーズ、2作目。 主人公は、カフェでアルバイトをしている、学生。 アルバイト先の常連客の年上に、浴槽に監禁される。 この速水誠一を演じるのは、四ツ谷サイダーさん。 約79分半と、限界ギリギリな収録時間。 いきなり、浴室で監禁されている場面から、始まる。 その後、なぜこんなことになってしまったかの回想。 1作目はわけがわからなかったけれど、今回は、わかりやすかった。 彼がひどいんじゃなくて、彼女が運び屋をしているんじゃないかと思うくらい。 速水の問いに望む応えを言えない彼女に、エロい責め苦をする。 聴いていてこっちも、思わず、「知らない」って言ったよ。 入り込んじゃってたよ、私・笑。 前回は部屋だったけれど、今回は浴室って、寝るの、たいへんだし。 毛布も貰ったけれど、想像して身体がこわごわになっちゃった。 ずっと浴室にいるわけじゃないから、その心配はないけれどね。 四ツ谷さんの声って、普通なんだけれど色っぽい。 わりとたんたんにしゃべる速水を演じる四ツ谷さんだけれど、感じている時の息遣いが、色っぽくて色っぽくて イク時の声が、更に良くて。 左耳に囁かれた言葉が、一番萌え ダミーベッドマイクで録音されているから、よけいそう思った。 途中、速水が、仔猫を拾ってくる。 このあたりから、なんだか速水が可愛く思えてきて、愛まで感じちゃった。 主人公へのシンクロ度が高いCDだ。 エンドは、二つ。 ラブラブなハッピーと病んでいるバッド。 病んでいるほうが、エロい。 そりゃそうだけれど。 キャストコメントは、なし。 ステラさん特典は、約11分。 ハッピーエンド後のミニドラマ。 お互いが誤解から嫉妬しあう話。 誤解が解け、独占欲ありすぎる彼がキスマークをつけまくる・笑 えっちシーンあり。 眠い中何度も聴いたので、簡単な記事になっちゃって、ごめんなさい 気になったんだけれど、彼が「ビジネスに差し障る」と言っていたが、彼の仕事はなんなんだろう? クスリを扱っているのだとすると、彼は経済ヤーさん? 特典CDに部下の女性が出てきたが、ただのリーマンには思えないぞ。 ★★★★ シリーズはこちら↓

NHK大河ドラマ 軍師 黒田官兵衛 本

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NHK対がドラマ 軍師官兵衛にて黒田神部に関連する書籍が 気になりますよね。今回は黒田官兵衛に関する書籍を紹介して いきたいと思います。 今回の大河ドラマのガイドブック 黒田官兵衛 公式ガイドブック1050円

コチラの書籍は読みやすく写真も多く掲載されています。 どちらかというとドラマ中心のないようであり史実については 情報の補足が必要です。 出演者の事や撮影のことを知りたいときにどうぞ。 歴史発見 680円
コチラの雑誌は黒田官兵衛の史実上の内容について 分かりやすく記載されています。この中では史実の内容を 完結に押さえるときには良いでしょう 「センゴク」宮下英樹
こちらは単行本のコミックです。 この漫画はリアリティーを追求した書き方をしています。 黒田官兵衛の成長、視点の変化をストーリーの中で表現して います。 「黒田如水」吉川英治 
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価格:515円(税込、送料込)

 苦難を乗り越えた精神力を拡張高く描いています。 この物語では官兵衛の前半に焦点が当てられており幽閉期間 中の官兵衛の姿を書き上げています。 「二流の人」坂口安吾
 黒田官兵衛を謀略者としては一流と認め、そういった役割では 大きな才能を発揮したが、天下人としては二流ではなかったので はないかと疑問を持たせる作品。  「軍師の境遇」松本清張
 黒田官兵衛の軍師としての役割や立場二のみならずその人生が 不遇である境遇に同情している作品でもある。ベースは金子健太郎 黒田如水伝を基礎として子供でも読める作品に仕上げている。  「播磨灘物語」司馬遼太郎
  この作品では松本清張の社会上官兵衛が置かれている立場に  同情し描ききった者から反対に、そんな社会でも官兵衛あらみた  冷静な視点が描ききれている。司馬遼太郎自体の楽観的視点から  良く宿からではなく、自身の才能をや芸に没頭した人物として  描いている。 どの作品も各作者の思い思いの視点で描かれており、同じ官兵衛でも コレだけの見方があるのかと思わされますよ。 「黒田官兵衛 本 読みやすい」のリンクページはコチラ

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ブクログ未登録本。

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一口に絶版本と言っても、Amazonにデータが存在するものと、ないものがあって、 後者はブクログに登録できないので、 読んだけどレビューを書いていない本がありまして、 こっちにそれを記録しておこうと思います。 古本屋さんで購入し、 2007年末から2008年アタマにかけて読了した『不思議な国のラプソディ』。 講談社文庫の海外SF傑作選という全9巻シリーズの第6巻。 でも、内容的にはSFっぽくないスリラーの方が多いような。 目当てはコグスウェル「壁の中」。 漠然とブラッドベリ臭を嗅ぎつけてしまいました。 テイストは違うけど「ウは宇宙船のウ」を連想してみたり。 で、24年組のいくつかのマンガは 少なからずこの小説の影響を受けているのでは―― という論評を某所で目にしたんですけど、なるほど! と膝を叩いてしまいました。 例えば、萩尾望都「あそび玉」辺りが雰囲気濃厚っぽいです。 あと、24年組とは関係ないけど、 諸星大二郎「夢の木の下で」なども、 ずばり“壁越え”の話ですし、 ひょっとしたら、ちょっぴりインスパイアされていたり……? なんて勘繰りたくなりますね。 危険を冒しても果敢に挑戦する者だけが真実に到達することができる、 というお話なのです。 他に気に入ったのは、 ロッド・サーリング「真夜中の太陽」。 ヒロインが置かれた苛酷な状況が実は夢だった――のだけど、 そのまま夢オチでは終わらず、 現実は彼女の夢とは違う形で、 やっぱり激しく苛酷な状況なのだと、わかった途端、 やるせない悲しみに襲われます。 SF_rhapsody.jpg

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2013年後半の5★和書(その2)

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日本観光ガイド

日本観光ガイド

日本観光ガイド

  • 作者: 酒井 順子
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2010/01/19
  • メディア: ペーパーバック
困ってるひと
困ってるひと

困ってるひと

  • 作者: 大野 更紗
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2011/06/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
英国一家、日本を食べる
英国一家、日本を食べる

英国一家、日本を食べる

  • 作者: マイケル・ブース
  • 出版社/メーカー: 亜紀書房
  • 発売日: 2013/04/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
ワダエミ:世界で仕事をするということ
ワダエミ: 世界で仕事をするということ (とんぼの本)

ワダエミ: 世界で仕事をするということ (とんぼの本)

  • 作者: ワダ エミ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/05/31
  • メディア: 単行本
なめらかな社会とその敵
なめらかな社会とその敵

なめらかな社会とその敵

  • 作者: 鈴木 健
  • 出版社/メーカー: 勁草書房
  • 発売日: 2013/01/28
  • メディア: 単行本

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パステル和アート&こころ絵本作家として活動が広がる一年になりますように☆彡

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明けましておめでとうございます。 今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 お正月は、いかがお過ごしでしょうか? 元日は、主人の実家にみんなが集まり、 賑やかなお正月になりました♪ そして明日は、我が家に姉・甥・姪が来てくれるので 子供達も楽しみにしています♪ 一緒に過ごせる事への感謝の気持ちが、 日々増していますが、これからの数年は、 姪・甥の結婚で、更に賑やかになる事と思います☆彡 昨年末も、姪が元気な女の子を出産して、 もう可愛かったです~!! 子供達の成長と共に、家族も変化していくんだな~と つくづく感じる今日この頃です。 私自身も、今年の前半と後半で大転換期になりそうです。 講座ブログでお知らせをしたのですが、 インストラクターの養成を今年6月末で、 一旦募集を終了させて頂く事にしました。 何度も考えての事なのですが、取得後も定期的に 日程を組んでいく事が難しいため決めました。 インストラクターさんも、私の元で40名様程誕生し、 更にそのインストラクターさんからと・・・総勢80名様以上に 広がっていますので、ご縁を感じられたインストラクターさんに お申し込み頂ければ幸いです。 もう本当に皆さん素敵な方々なので、大変心強いです☆彡 そして11月の個展では、こころ絵本作家として 新たな作品を展示できるように頑張ります♪ 自分と向き合い、やっと原点に答えを見つけられたんです☆彡 自分らしい表現をお伝え出来ればと思います。 そして何といっても、今年は出来る限り更新していきたいと 思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 DVC00432.jpg

第三章 進展  ~ そのいち ~

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その日は仕事場へ行ったものの、自分の中はぼんやりした疑問で一杯であった。 それでも、大事件の様で、何気なく日常を過ごせている。 若い時なら、こんな事があれば、もう頭がその事でいっぱい、いっぱい、になって、仕事中もその事ばかり考えて、あんな事や、こんな事なんかを逐一思い出したりなんかして、わーってなって…。 彼はどう思っているのだろう、自分はどうしたら良いのだろう。 と、四六時中悩まされる羽目になって、結果、物凄い疲れる。 …という流れだが、意外と冷静を装っていられた。 まあ、勿論装っている事が出来ているだけだけど。 考えすぎたら疲れちゃうし。 何だか考えなくてもいいかな。という気分もある。歳をとって、もう考える集中力が無いのかも。 他人に相談出来る人もいないし、相談するのも恥ずかしい。 会社に居ても、作業部屋は違うし、離れているお陰で、近藤さんがいつ出社してきたのかもわからない。 そうこうしているうち、お昼を回った。 「市川さん、昨日はありがとうね。」  本日は、午前中のみの出勤だったので、帰ろうとしていた時、今井さんに声を掛けられた。 「あ、いえいえ。」 「あの本、なるべく早く返すからね。」 「あ…はい…。」  …この人は、一体どこまで知っているのだろか?聞くべきか? 「じゃあ、お疲れ様。」 「あ、お疲れ様でした…。」  今井さんに相談するのもおかしな話?  あの後どうなったとかも、今井さんからは、何も言わなかったし…。 その場では、聞き出す事もできず、そのまま帰宅した。   …会社じゃ話せない内容なのかも…。  何となく、自分の中で、どっちにしても、“おおっぴらに出来ない事”? …として、その話題は封印した。  午前で帰れるなんて、久しぶりだった。  気を取り直して、街を少しブラブラし、途中、遅めのランチをしたりして、家に帰宅した。  あー少し、気分転換になったかしら。  家に着くと、近藤さんが言っていたタオルの話を思い出した。  乾燥室に置きっぱなしかも。どれがどれだか…どれでもいいか。  と、全部持ってきて、最初に入っていた棚にタオルを全部しまった。  そう言えば、私の毛布…。  先に家を出てきたが、家の中は元に戻っていた。 再び、隠し扉の本棚を開けた。  そこに、やはり私のピンクの毛布が綺麗に畳まれて置いてあった。  この毛布を男性に使われた事は無い訳で…。 引き続き、そのまま使おうか、一度洗濯しようか迷うのであった。   え?なんで迷うのだ自分!  …少し香りの残っている毛布を…  勿体がるな!  ちょっと、その毛布をぎゅうっと抱きしめて、これも洗濯!と、洗濯室に向かおうと思った時だった。 ―ピンポーン…  来客多いわ!  また、変なざわめきがして、毛布は一度ソファーの背もたれに掛け、玄関の方に向かった。 ―ピンポーン… あら? 「はい?どなたですか?」 「こんにちはー。排水の修理に来ました。」 「え」  作業服を着た人だった。 「詰まりやすい所があるから、見るように言われて来たんですけど…。場所はどちらですか?」  近藤さんだ! 「あ、ああ。えっと…こっちです…。」  と、私はあのユニットバスを案内した。  おお…びっくりした…。  あの日の事、覚えていたのね…。  …自分の家だしね。使って無いけど。  修理が終わり、「請求は…。」と、聞いた所、「請求先は、聞いてます。失礼します。」と、帰っていった。  排水はすいすい快適に流れて行った。 …お礼を言った方が良いのか?  うう!  最近、ものすごい率で、彼の姿が頭から離れない!  まあ、明日さらっと会社で、もしも会ったら言ってみるか…もしも会ったらで良いか…。 それしか、話す機会無いもんね。  今日は、何もする気が湧かないし、身体の力が入らない。 これ以上込み入った感情と格闘するのは無理。 ラフな服に着替えて、簡単に夕食を済ませながら、テレビを見ていた。 番組一つ二つ終わり、食器も下げ、いつものリラックスタイム。 午後9時も回ったし、さあー寝る準備。 ―ピンポーン…。  …誰っ! ―ピンホーン…。  …嫌な予感。  玄関をそーっと覗きに行くと、やはりそこには予想通り近藤さんの姿があった。  …今日は許そう。排水が直ったから。 ―ガチャ。 「こんばんは。」  努めてクールに対応。 「こんばんは。遅くにごめんね。今日は仕事が立て込んじゃって。排水直った?」 「あ、直りました。」 「そう、良かった。」  と、帰ろうとした。 「えっ!」 「今日は帰るね。昨日家に帰って無いからさ。」  そ、そうだけどさ、何だか拍子抜け。  その後ろ姿を見送り掛けて… 「あ、あのっ」  エレベーターに乗りかけていた彼を追いかけた。 「あ、ありがとうございます。」  きちんと、お礼をしたかった。 私は、深々と正式にお辞儀をした。  頭を上げると、近藤さんは、にこっと笑っていた。  エレベーターの扉が閉まりかけた時、 「今度連絡先教えて。」  と言われた。  エレベーターの扉が閉まり、階数が下がって行った。  わざわざそれだけを言いに来たの…?  連絡先位、今井さんに聞けばいいじゃないか。 …私の事は今井さんには言ってないの?  1階までエレベーターが下りたのを見て、家に戻った。  急いで来て、急いで帰って、そんなに急いでいるなら明日でもいい内容だったじゃない! 仕事だって、こんなに遅くなったんだから…。  家のカギを閉めて、居間に戻ってきた。  わざわざ顔を見に会いに来たの?  …まさかね。  「今度連絡先教えて。」というセリフが耳に残った。  ソファーに掛けられた毛布を見た。  何だか、とっても胸がきゅんっとしていた。  とりあえず、毛布を洗濯するのは、もう少し後でもいいと思った。

第三章 進展  ~ そのに ~

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仕事は、少しずつ忙しくなっていった。 仕事に慣れて、色んな事を覚えて行ったのと、企画の締切が迫ってきているから。 「市川さん、また■■会社にアポとってくれる?俺、今日の午後外回りするから。」 「あ、はい。」  電話に手を掛ける私。 「和泉さん、その庭の部分、今日中に仕上げてもらえるかな?」 「はい!」  材料をまとめて運び、作業集中タイムのみなみちゃん。  その他もろもろ、各自パイペースで仕事をこなしていく。  今井さんの指示出しも、段々ハードになってきた。  …このペースでいくと、いつか本当に残業もあるかも…。 「市川さん、この手書き資料のデータ入れておいてもらえる?」 「わかりました。」 「じゃ、外行ってきます。わからない事があったら、デザイン部の近藤さんに聞いてね。頼んでおくから。5時前には戻ります。」 「行ってらっしゃいー。」  忙しそうだなあ…。  それから私たちは、ハードな自分のノルマを黙々とこなした。  5時が過ぎた。  今井さんが、戻って来ない。  作業の目途ついた所で、私たちは、「帰っていいかなあ…。」と、言う事になった。  誰かが、「デザイン部の近藤さんに、声かけて行った方がいいのかな?」と、言った。  勝手に帰っていいんじゃない?  と、私は思ったが、誰が代表で言いに行くか?という雰囲気。 私は他人事でいたら、みなみちゃんが、 「紗己子さん、一緒に行って来よう。」  と、言った。 えー…ちょっと、がっかりしたが、しぶしぶ一緒にデザイン部のフロアーついて行った。   ついて行ったものの、みなみちゃんは、話出さなかった。 「おい!」と、心の中で背中を押したが、一向にもじもじして、ただ、入り口でもぞもぞしている二人組となっている。   その様子に、遠くのデスクに座っていた近藤さんが気づいて、声を掛けてくれた。 「どうしたの?」  えーと、と思って、みなみちゃんを見たが、返事をしない。  おーい! 仕方ないので、(年の功、という事で)、私が割り込んでしまった。 「今井さんが、外回りから戻って来てないんですけど、私たち、時間なので、上がらせて頂きます。その報告に来ました。」  ごめんね、みなみちゃん。 「そう、わかったよ。今井が戻ったら伝えておくわ。お疲れ様でした。」  忙しそうにしていたが、近藤さんは、にっこり笑ってくれたので、みなみちゃんも私も、丁寧にお辞儀して、部屋を出よう…としたところで、 「あ、市川さん。ちょっと。」  と、呼び止められた。  私? みなみちゃんと、目が合ったけど、他の人が待っている手前、「ごめん、先に行ってて。」と、言うしかなかった。みなみちゃんは「じゃ、お先に。」ごめんね、という表情で、先に帰って行った。 で。 で? 「あの…?」  と、近藤さんのデスクの方に寄っていった。  すると、デスク横の資料の山から、クリップで留められた資料の束を取って、私に差し出した。 「ピザ食べれる?」  それを受け取りながら、 「はあ…。」  と答えた。 にこっと笑った。 「それ、あいつのデスクの上に置いておいて。お疲れ様でした。」  と、いうと、近藤さんはさっさと自分の仕事に戻った。 「…お先に失礼します。」  と、まだ数人仕事をしている人たちを残して、そのフロアーを出た。  何か、腑に落ちない質問だった。   あいつ、いつかピザ持ってくる気だな…?  と、つい近藤さんの行動を考えてしまう。  私は、その資料を今井さんのデスクの上に置いた(あ、きっとこれ、明日の私仕事だな…。) 腑に落ちない質問を抱えたまま、買い物など済ませ、帰宅した。  家に着くと、何だか雰囲気が…違う? 誰か、人が入ったようだった。 昨日のタオル類もホテルの様に綺麗に収納され、食品庫の食材も補充されている感じ。 「あ」  冷蔵庫の中まで…。私の飲まない様なものが入っている!  あいつが補充したのか?  どういう事だと、思いながら、その冷蔵庫の隙間に自分の食材を詰めた。  一人の食事は質素な物である。  一人用の炊飯器でご飯を炊き、おかずは一品と副菜一品、みそ汁も即席で済ます。  今日はキャベツに生姜焼き。  仕事がハードだったので、いつもよりカロリーのある物を頂く。  プハー。  ちょうど、食べている途中だった。 ―ピンポーン…。  …まさか!  ここまで来ると、確信に変わる。  玄関の扉を開けると、案の定。 「…こんばんは。」 「あれ?ご飯食べちゃった?ピザって言ったじゃん。」  手には、お持ち帰りピザを持参していた。どうやら、あの多国籍料理屋のピザのようだ。 あのお店の…美味しそう…。いやいや、 「近藤さんは、食べられる?って聞いたんですよ?まさか今日、ピザを持っていくとは…言ってませんでした…。」  後半は独り言のようになっていた。 予測はしていたが、読みを外した気分だった。  そうしながらも、当たり前の様に、彼は家の中へ入って来ていた。 「あ、何これ。」  わー!私の残りの生姜焼き! 「ご飯ある?」  ピザにご飯か?まさか生姜焼き食べる気? 「少しだけ残ってますけど…?」  私の明日の朝ごはんですけど。まさか。 「ちょうだい。」  でしょうね。 「はいはい。」  ビザを、生姜焼きの隣に置き、彼も台所について来た。 「お箸は?茶碗は?どこ?」  まてーい。私もどこにあるか、わからん!  二人で、あちこちの引き出しや棚を開けててんやわんやでお箸と茶碗を探し出した。 「あった、あった。」 「ははっ」  見つけた時には、笑うしか無かった。  何じゃこりゃ。  茶碗にご飯を盛り、それを近藤さんに渡した。 「せっかくだから、一緒にピザも食べよ?」  このタイミングで子供のように言うので、 「…では、せっかくなので…ご馳走になります。」  と、乗っかった。 結局いつも乗せられているかも。 ピザと生姜焼き、という不思議な組み合わせだけど、しかも、生姜焼きは私の食べ残しだけど…。 「生姜焼きなかなか美味しいね。」 「無理しないで下さい。しょっぱくないですか?」 「…大丈夫だよ。」 「…無理しないで下さい…。私、料理苦手なので。」 「えーちゃんと出来てるよ。」 「またまた…。ピザ食べましょ。開けていいですか?」 など、他愛の無い会話をしながらも、時間が経っていった。 食べ物はもう無いし、お腹も満足。 多国籍料理屋のピザは超美味しかった。 「あー美味しかった!」  と、女友達とでも話しているかのように、本音が口からぽろりこぼれた。  はっ! いつも憎まれ口をたたいていたから、彼の目線が急に気になった。  彼の顔をちら…と見ると、同じテンションの笑顔で、 「美味しかったね。」  と、笑っていた。 何だか素直にへへ。と、笑いあった。 「…じゃあ…、そろそろ帰るかな?」  と、彼が動いた。  あ、そうだよね。時間ももう遅いし。  ご飯を食べに来たんだね。 「どうも、ピザ、ご馳走様でした。」  と、お礼をした。 「こちらも、生姜焼き、ご馳走様でした。」  と、彼もお返した。  立ち上がって、玄関に向かって歩いている間、何となくしーんとなった。私は後ろについていた。 「あ」  と急に彼が立ち止まるので、「お」と、彼の背中を頭でどついてしまった。 「あたた。」 「え?大丈夫?」  大げさに言ってみただけだ。私は半分笑っていた。 「大丈夫です。ごめんなさい。」  自分のドジさを、照れ笑いでごまかそうとしていた。 彼も私も少し笑い合いながら、彼は私の頭を優しく撫でた。 撫でていたのだけど…  びっくりする位、優しく頭を撫でるので、固まってしまった。  笑っていた彼の表情がふっと真顔になって、頭を撫でていた手が、そのまま顔のラインに沿って下りて、顎まで来て…離れた。 … 息をのむ仕草に、私はまた空気を換えようとした。 「あのっ…。」 「何?」 「…さっき言いかけたのは、…何だったんですか?」  少し考えて、 「連絡先…聞こうと思ったけど…また今度でいいや。じゃあね。」  と、彼もまた、何事も無かったかのように、部屋を出て行った。  何だか、今度は追いかけられなかった。  ソファーに戻り、彼が触れた左の頬の辺りの感触を思い出すと、彼が何故、こんなに高級なマンションに住んでいるのか、そして、自分の事を気にかけているのは、何なのか。  それももう、ぼやぁーっとしてしまって…。 とにかく、もしかして、いや確実に、彼の存在を気にし始めている自分がいると、自覚せざるを得なかった。

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第三章 進展  ~ そのさん ~

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仕事場で働いている姿を遠くからたまに見ると、意外と?いえいえ、ちゃんと働いている。  はっ!  見ちゃいかん、いかーん! 「市川さん、この資料もデータ入力してもらえる?」 「はい!」 やはり、昨日の資料は私の仕事であった。ここは、データ入力に専念して、雑念を振り払おう。 勢いよく、仕事に集中した。 「おー気合入っているねー。」 と、今井さんに褒められた。 …何だか、雑念があって…、お恥ずかしい限りです。 入力したデータをプリントして、今井さんにチェックしてもらい、了承された所で、会議資料用に何部かコピーをする。 印刷室で、一人でガコーガコーと、コピーの見張り番をしていた所、今井さんが 「市川さんー。」 っと、やってきて、先日の本を、お菓子付きで返してくれた。 「ああ!」 忘れていた!様々な事がありすぎて!(笑) 「ホント、ありがとうね。」 「いえいえ、逆にすみません…お菓子まで…。」 「いや、本の事、心配していたでしょ。ちゃんと綺麗に見たつもりだからさ、多分大丈夫だよ。」 …この人は、彼の色々な事をどこまで知っているのだろうか? あの人が何者なのかも。 よぎる考えを振り払う。 「ぜーんぜん、心配してませんでしたよー。」  と、ふざけて言ってみた。 ははは。っと、今井さんも気さくに笑った。 ふと、通路に人が通った気配がした。 何故か、今井さんはそれを気にして、小声で言った。 「あまり、二人っきりでいると、嫉妬されそうだから、もう行くね。」 と、立ち去った。  …嫉妬されそうって…誰に?  ガコー、ガコー…。  …って、誰に?  コピー機そばの丸椅子に座り、台に肘をついて、全く明後日の方向を見ていた。  窓の外は明るくて、木々が青々としていて、気持ちよさそうだな…。  ふいに、印刷室の壁を誰かがノックした。 「さぼってんの?」 近藤さんだった。  不意に現れすぎて、コント並みに慌てた。 「ち、違いますよ!」  何故か立ち上がって、髪を整えた。 「わざとらしい。」  にやっと笑って、印刷室にストックしてあるカラー用紙を、何部か選んでいた。  ガコー、ガコー…。 「それ…。」  近藤さんが、私の近くの台に置いてあった、本とお菓子に気づいた。 「あ…今井さんが、さっき返してくれました。お菓子付きで、無事に。」  と、笑顔で報告した。 「…ふうん。」  と、少し不機嫌そうだった。 え?なにさ!あんたの本でしょ?折角返してくれたのに! 何なのこの人、余裕ぶったり、怒ったり…。 少し、自分もブリブリした。 すると、 「そうだ、ペン持ってる?」 「え?」  近くの台にサインペンを見つけた。 「これでいいですか?」  と聞くと、ふんと頷き、 「これに、携帯の番号書いて。」  と、今井さんからもらった、お菓子の箱を出した。 「え?」  何故これに? でも、近藤さんの声のテンションは低いし、差し出した顔が怒っていたので、謎に思いながらも、自分も口を尖らし、しぶしぶ無言で、そのお菓子の包装紙の上に自分の携帯の番号を書いた。  書き終えるのを見ると、近藤さんは、自分の選んだ色紙にお菓子をくるみ、 「没収。」  と、言って持って行った。 「あ…」  そして、印刷室を出る瞬間ちらっと横を向いて「してやったり」的な笑いを見せた。 「…ええー!」  颯爽と立ち去る。  ふと、さっき今井さんが言っていた「嫉妬されそう」という言葉を、今の状況に重ねてみるのだった…。  まさか…!  その後、デザイン部チームに包装が剥がされた今井さんのお菓子が配られたのは、予測出来たであろうか。  何てヤツだ!  この日も、通常勤務で私は帰宅。  家でゆっくり休むも、落ち着かない。  ―プルルルル、プルルルル…。    ほぼ鳴らない、自分の携帯が鳴る。  相手が誰だかわからないが、勿論予測出来る。 「…はい?」 「もしもし?」 「…はい。」 「今日、行ってもいい?」 「だめです。」 「え?何で?」 「大体、どなたですか?」 「わかってるくせにー。意地悪だなー。」 「…。」 「今何してるの?」 「今、休んでます。」 「じゃ、すぐ帰るから。」 「すぐ帰る…?」  ―ガチャガチャ  っと鍵が開く音。 「もしかして!」 「そう、もしかして。」   入り口の方を見ると、携帯の音と生の音が重なった。 すでに勝手に入って来ていた。  ちょっと!  私の自由時間、全くお構いなし。  やだよー!気を抜いた素の姿なんて見られたくないわ!  何だか、がっかりしてしまった。 「何?疲れてるの?」  うんうん、と頷いた。  メンタル的に…。  彼は上着を着たまま、中に入ってきて、そのまま、ソファーに座っている私の額に手を当てた。 「どれどれ?熱は無い?」  何だかもう抵抗する力はなく、されるがままだった。優しくしてくれるから、甘えてるのかしら、私。 「食べたいものある?」  首を振った。  困ったなーという表情の彼。上着を脱いで、私の隣に座った。  さすがに連日、彼の出入りが続いていて、他人が常にいる事に免疫のない自分は、参っているのかもしれな。  彼が大人しく困っているので、そろそろ少し申し訳なくなって来た。 「…今日は、何の用事だったんですか?」  と、聞いてみた。 「無いよ。」 「?」 「会いに来ただけだから。」 「…。」 「用事は済んだから、休んでていいよ。」  と、大人しくしている。  ぱちくり、ぱちくり。  …あなたがいるから、休めないんですけど?   疲れ過ぎたのか、心の底から可笑しくなった。  私が下を向いて、こっそり笑いを堪えていると、表情を隠しているのに気付いて、 「どうしたの?」  と、心配そうに言った。  堪えきれなくて、 「…ちょっとだけ、元気出てきました。」  と、固めていたバリアがゆるんで、力なく半笑いになりながら答えた。 「?何かわからないけど、良かった。」  と言って、そういう顔をした。 それがまた、可笑しくて、笑ってしまった。  何故?彼は、うちに来るのだろう?  その答えを聞いたら、自分は応えられるのだろうか?  聞かなければ、このままでいられるのかな…。とりあえず、まだこのままでいいのかな? 「どうしたの?」 「何でもないです。」  自分の考えとは別に、可笑しさが込み上げて笑っていた。 「何でもないのに…、何か可笑しくて…。」   意地悪したり、自分勝手な行動したり、嫉妬したりするのに、時々、本当に優しかったり、紳士的な対応をしたりする。 「落ち込んだり、笑ったり…女の人は、忙しいね。」  と、彼は笑った。 「本当ですね。何で笑っちゃうんだろう。自分でも良くわからないです。」  と、開き直った。

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宇宙戦艦ヤマト2199 (小説版)

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小説 宇宙戦艦ヤマト2199(上)

小説 宇宙戦艦ヤマト2199(上)

  • 作者: 豊田 巧
  • 出版社/メーカー: マッグガーデン
  • 発売日: 2013/10/31
  • メディア: 単行本




小説 宇宙戦艦ヤマト2199(下)

小説 宇宙戦艦ヤマト2199(下)

  • 作者: 豊田 巧
  • 出版社/メーカー: マッグガーデン
  • 発売日: 2013/12/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



まず内容紹介。
上巻は冥王星会戦からヤマト発進~冥王星基地攻略
~赤道祭~ガス生命体、と続き、異次元断層でのメルダとの出会いまで。
下巻はドメル登場~ビーメラ星~七色星団~レプタポーダ~ガミラス
~イスカンダル~デスラー白兵戦、そして地球への帰還まで。


長くなるので、まず結論から書いておこう。

作家さんはすごく頑張って書いてるとは思う。
あの「ヤマト」のノベライズなのだから、
プレッシャーだって相当なものがあっただろうし。

ただ、絶対的に分量が足りない。

アニメ本編だって最後まで「尺が足りない」って言われ続けたくらい
情報量の多い作品だった。
それをこの分量の文章にまとめようと言うこと自体が
もともと無理な作業なのだと思う。

  上下巻、計712ページ。
  ざっと字数を数えて計算してみたら、原稿用紙1500枚くらいかな。
  (たぶん、文庫にしたら1000ページを超えるくらいになる。)
  普通の小説として考えたら大長編だろう。
  それでも足りないくらい、ものすごい情報量だったということだ。
  出版する側の事情というのもあるんだろうと思うが、
  本書を読む限り、個人的にはこの3倍は欲しかったなあ。

いろいろ工夫してるのは、あちこちから感じられる。
例えば第1・2話や七色星団会戦はかなりページ数を割いて
じっくりと書き込み、その代わり
9話や14話に相当する内容はばっさりカットされていたりと
メリハリをつけている。

しかし、尺の少なさはいかんともしがたく、特に七色星団後の
ガミラス~イスカンダル~帰路の次元回廊~地球までは
ダイジェスト感が半端ない。

  あれだね、毎年、年末にやる大河ドラマの総集編みたいである。

小説としての体裁よりも、アニメ版のストーリーをなんとか
この分量に収めなければならない、という "使命感" を感じる(笑)。

  まあ、この本を買う人の99.99%は本編を見ている人なんだろうから
  問題ないと言えば問題ないのかも知れないが・・・
  もし、2199を全く見たことの無い人が読んだら
  ワケが分からないんじゃなかろうか。

それでも、小説版なりの特色を出したい、っていう思いも感じる。
例えば、太陽系に別れを告げるシーンでは、オリジナルと同じく
古代は沖田と艦長室で過ごしたり、
次元潜航艇との戦いでシーガルに乗り込むのが
岩田&遠山ではなく篠原&玲だったり、
七色星団戦の展開がアニメとちょっと異なっていたり。
その他、アニメでは語られなかった設定に触れていたり。

でも、その代償なのかも知れないが、
ヤマトだったらあのシーンは外せないだろう、ってシーンが無かったり。
例えば、第1話で地表に不時着した古代と島が、大和の残骸を見るシーン。
いわゆる「夕陽に眠るヤマト」のシーンがばっさりカットされているとか。
エンケラドゥスで古代が雪をガミロイドから救い出すシーンが無いとか。
「えっ、あのシーンがないの?」って思うところがちらほら。

ストーリーを収め、戦闘シーンにもそれなりのページ数を割いていくと、
結果的にキャラの掘り下げにしわ寄せがいくってことかな。
古代と雪の恋愛感情の描写も最低限だね。
アリバイ的に「いちおう触れておきます」程度。

私が個人的に一番知りたかった、終盤のデスラーの心理状態なんだけど
それもアニメ版とさほど変わらず(ちょっと膨らませてはあったかな)
けっこうあっさり。

このように、アニメで描かれなかった内容を期待すると、当てが外れる。
アニメ版の補完には(全くとは言わないが)ほとんどなってない。
(アニメの内容を収めるのだけで精一杯で、それ以上を求めるのは無理。)
やっぱり、すべては「尺の問題」なのだ。

理想をいえば、「ペリー・ローダン」シリーズみたいに
文庫1冊に2話分収録して、全13巻とかなら分量的にも充分。
で、月に1冊ずつ刊行で1年かけて完結。
(もちろん、初回は1・2巻同時刊行で)
・・・なーんていいなあって思うんだが、やっぱ無理だろなあ。

 

ノベライズって、どういう形が一番いいのだろう。

映像作品を見ていない人でも楽しめるように、
独立した小説としての形態を重視してじっくり書き込んでいくもの。
映像作品を見ていることを前提に、
読むことによって作品を追体験させることに徹しているもの。

昔、ハヤカワ文庫で出てた「スター・トレック」シリーズのノベライズは、
どちらかというと前者に近い作りを指向してたように思う。

この「2199」は明らかに後者。
それが悪いとはいわないけど、「小説」としての完成度っていう観点からは
残念ながら高い点はつけられないなあ。

前にも書いたけど、作家さんは頑張ってる。
「尺の制限」という足かせの中で、精一杯努力してるのは間違いない。

  今はハヤカワ文庫に入ってる「蒼穹のファフナー」(冲方丁)は、
  やはり2クール26本のアニメ作品のノベライズだけど、
  分量は文庫本1冊のみ。
  内容は、アニメ本編とはパラレルワールド的な独自の世界を展開してる。
  こういう方法もアリとは思うけど、これはヤマトには合わないだろうなぁ。

世の中には、ファンに手によるヤマトの二次創作小説や
"非公式"ノベライズは、おそらく星の数ほどあるのだろうけど、
それらと決定的に異なるのは何と言っても
 "公式" ノベライズであるということ。
そして「2199」に関しては、今のところこれ一作しかない。

そういう意味では貴重な作品ではある。


「ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント」という、
非常に良く出来たノベライズ作品を最近読んでしまったのも、
この作品への評価がちょっと厳しくなる理由かなあ。

まあ、あちらは「メビウス」という枠はあるにしろ、
基本的に自分の考えた話を、好きなだけ膨らまして書いてるので、
比べてしまうのは酷だろうけどね。


あと、もうひとつだけ。
表紙が加藤直之画伯の手になるものなんだが
(絵柄が好みに合うかどうかは置いといて)
これ、けっこう凝ってる。
下巻を左に、上巻を右に置いて並べると表紙の画がつながる。
これは良くあるパターンなんだが、
そのまま下巻ごと上巻ごとに裏返しても、裏表紙同士の画がつながる。
さらに、カバーを外して広げてみると、
上巻も下巻もそれぞれ一枚の画として成立している。
地味だけど、これに気がついたときけっこう驚いた。

本書をお持ちで、これをご存じなかった人は一度お試しあれ。


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◆第【三】章 異変(1)~(3)◆ with 【合唱曲】樹よ

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混声合唱組曲 ひとつの朝 若いひとたちのためのオリジナルコーラス (若いひとたちのためのオリジナル・コーラス)混声合唱組曲 ひとつの朝
若いひとたちのためのオリジナルコーラス
(若いひとたちのためのオリジナル・コーラス)

作者: 片岡輝
出版社/メーカー: 音楽之友社
発売日: 2006/03/02
メディア: 楽譜


作詞:片岡 輝     作曲:
平岡毅州
【合唱曲】
樹よ
http://nicosound.anyap.info/sound/sm8665268
合唱団 京都エコー


第【三】章 異変(1) 10/2(火)朝
with 【合唱曲】ひとつの朝

第【三】章 異変(2) 10/2(火)昼
with 【異邦人 by 久保田早紀

第【三】章 異変(3) 10/2(火)夕
with 【そして僕は途方に暮れる by 大沢誉志幸



なだらかな丘の上に
一本の木が立っている

春 その下で 私たちはめぐりあった
花香り 鳥さえずるさなかに

夏 木かげに身をよせ 私たちはうたった
緑そよぎ 舞いつどう風

秋 落ち葉をしとねに 私たちは
わきたつ雲をみた
涙地に満ち 川となって走る

冬 裸となった幹に 寄りそい 私は一人
凍てつく心に 梢も息をひそめる

樹よ 答えておくれ
あの 心ゆるがせた愛は いずこ
あの 身を射すくめた歓びは いずこ

樹よ 教えておくれ
この 悲しみの彼方にあるものを
この 苦しみの彼方にあるものを

樹よ
迫りくる吹雪に一人立つ 樹よ
 

1978年度NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部
課題曲「ひとつの朝
を核に構成された組曲。

光あふれる「」が
破綻」「破滅」「破壊
の象徴として歌われています。

それでも、
最後の部分では、
新しい出会い」に「希望」があるのだと
若き苦悩者を勇気づけています。

[高1時代 1981]で合唱部に入り
この曲を知って、
重い破滅から救われる思いがしたのを憶えています。

Hirosuke

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ダン・ブラウン 「インフェルノ」☆☆☆

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謹賀新年。 年をまたいで、楽しみにしていたインフェルノ、読みました。 新年から地獄もどうかなと思いましたが、面白かったですよ。タイトルは謎解きのガイドとなるダンテの神曲の地獄篇からとられています。 今回、主人公のラングドン教授を窮地に陥れるのは、狂信的な科学者です。マルサス主義、トランスヒューマニズムに傾倒し、遺伝子工学の権威。マルサス主義に基づき、黒死病ペストを引き合いに出して、人口爆発が人類の滅亡につながるから。。という一見過激な理論を唱えています。こうなると、何が起こるか、大体想像できるかと思いますが。。 舞台はまた欧州に戻り、ヴェネツィア、フィレンツェ、そして。。。 これらの美しい古都の文化遺産、有名な観光名所の不思議なからくりや、街のあちこちの描写がたっぷり盛り込まれています。欧州好きな方、旅行で行かれた方にはたまらないこと請け合いですし、行かれたことがない方でも、映画を待たずともネットで地図・映像散歩をしてみれば絶対に楽しいと思います。 それに、いつも通りプロローグに記載された、この小説に登場する芸術作品、文化、科学、歴史に関する記述は全て現実。。。との宣言。全てが正しい事実ではないという厳しい指摘もあるようですが、またまた、ちょっと人に話したくなる薀蓄が幾つも入っています。 例えば、ペストを予防するためにヴェネツィアがとった外国船の海上検疫、隔離措置が40日間であったことから、検疫を意味する英語はイタリア語の40からきている。何でかなあとは思っていましたが、そうだったのね。と納得。 古い少年少女の恋愛映画リトルロマンスで出てきた、ため息橋の命名は、実は全然ロマンチックではなく、ドカーレ宮殿から隣の監獄に送られる際に囚人が最後に美しい街を橋の上からみて、ため息をついたからというところから。などなど。 ラングドン教授の冒険譚も回数が増え、段々前ほど面白くないとのレビューもあるようですが、普遍的なテーマを選んで、エンターテイメントとして1級品に仕上げるところは、改めてすごいなと感服しました。それと、今回は悪役科学者が心酔するダンテの神曲の引用が沢山あり、今までの作品よりも文学的要素が強いですが、引用箇所以外にも、芸術的文学的な表現が増しているように思え、それが新しい一面ではないでしょうか。ストーリーにも工夫がみられ、どきどきハラハラは間違いありません。 ただし、今回の人口増加というテーマは深刻です。人口増加が人類を滅ぼすというだけであれば、多くの方がうなずくと思いますが、ペストと同じく3割の人口を減らすためには、高齢者や余命わずかな人の延命、不妊治療は必要ないとまで言い切られると、迷ってしまうのではないでしょうか。 エピローグはこれからどうなってしまうのかという思いを残していますし、理系の方が科学的見地からこの小説を読むと、幾らリサーチ・検証された上での刊行だとしても、多分厳しい指摘がますます増えそうな気はします。日本にいると少子化が叫ばれているため、人口増加について現実問題としてあまり意識されていないのではないでしょうか。けれど、地球規模で考えると、この小説の登場人物が述べるように、看過できませんので、今作でもベストセラー作家になっているダン・ブラウンが警鐘を鳴らす役割をになったのかもとも考えられます。 さて、今年は午年ですが、今回の謎解きの途中では有名なサンマルコの馬が出てきました。 フリージアン種という馬がモデルだというギリシャで作られたブロンズの4頭の馬は、その美しさ故に、数奇な運命を辿ったとのこと。ギリシャからコンスタンティノープルに持っていかれ、次は、十字軍のコンスタンティノープル陥落により、輸送のために頭を落とされてヴェネツィアへ。そしてまたナポレオンによってパリの凱旋門へ。失脚により、再びサンマルコ寺院のファサードへ帰ってきたそうです。(今はレプリカ)サンマルコに行った際に見たのか見てないのか、私の記憶は全くあてににならないのですが、検索して写真を見てみると、確かに美しい馬です。4頭の馬ですと、おそらく軍事関連の施設用に士気高揚のために元々は作られたのではと推察しますが、それにしては、美しすぎる造形です。 私の周りでも小説を読む人は減っているようで残念ですが、ダン・ブラウンの作品はいつも新しい興味をかきたててくれる楽しい贈り物です。前作「ロスト・シンボル」の感想で次は環境問題もありえるかもと書きましたがハズレではありましたが。 今回は大機構とは???のクエスションマークで私の頭はずっと一杯です。誰かご存知の方がご教示くださらないでしょうか。 写真は毎年祖母にもらう八幡様の干支の土鈴です。 お花は毎年適当に生けますが、今年は餅花も。枝ぶりがうまくおさまらずあちこち向いていますが。母によると昔は手作りして部屋のあちこちにつるして飾ったそうです。できれば水盤にきちんと華道のルールにそって活けこみもまたしてみたし。でも、水盤保管する場所がないんですよね。 皆さまにとってこの1年が佳き年になりますように。 P1040187.JPG P1040191.JPG

ピアノを買う時はどこがポイント?

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ピアノ(関西圏の方なら、タケモトピアノのCMを一度はきいたことがありますよね)を買う場合に注意(怠ると取り返しのつかないような事態を招いてしまうこともありますね)する点と言えば、どのくらいの点があげられるんでしょうか。 ピアノ(楽器そのものの価格も安くはないですが、調律にもお金がかかります)は価格が安いものではないので、選ぶのにはじっくり時間を掛ける必要があるかもしれません。 まず、始めに考えることは、自分の住居や環境に合っている物を選ぶということではないでしょうか?家のおおきさや、練習を行う時間帯、また、使用頻度などにより、グランドピアノがいいのか、アップライトのピアノがいいのか、電子ピアノ(お金持ちやお嬢様のおうちにあるイメージがあります)がよいのか、決まってきます。 始めに、この三種類の中から、あなたのスタイルに合ったピアノ(楽器そのものの価格も安くはないですが、調律にもお金がかかります)を選ぶのです。 ピアノ1.jpg どれくらいグランドピアノ(楽器そのものの価格も安くはないですが、調律にもお金がかかります)に惹かれても、置く場所が無ければ困るでしょうし、夜に弾くことが多い人や集合住宅にお住まいの人は電子ピアノ(楽器そのものの価格も安くはないですが、調律にもお金がかかります)の方がいいでしょう。それに、本格的にピアノをやりたい人はグランドピアノ(楽器そのものの価格も安くはないですが、調律にもお金がかかります)、または、アップライトのピアノが良いですね。 いつ辞めるかわからないような不安(人に打ち明けることで多少は楽になることもあるはずです)を抱えている場合は、とりあえずは電子ピアノの方をお勧めします。そして、購入しようとおもうなら、できる限りお店を回ることが大切になります。その中で、信頼のおけるスタッフを見つけましょう。 楽器店にはその手のプロは?多くいるのです。特に、ピアノ(楽器そのものの価格も安くはないですが、調律にもお金がかかります)の事をよく知らない場合は、ある程度プロに任せることも重要になってくるでしょう。ただ、中には、色々な手法を用いて買わせようとしてくる人もいますから、注意が必要ですね。 メンテナンス(こまめに行うことが状態をよく保つためには必要不可欠でしょう)のことも考えて、初めは規模の大きな会社のメーカー(いかに消費者のことを考えられるかがヒット商品を生み出す秘訣なのかもしれません)の物を選ぶ方が安心だと思います。 ピアノ(楽器そのものの価格も安くはないですが、調律にもお金がかかります)メーカーでは、カワイやヤマハが有名でしょう。

なぜネットでピアノが売れるのか

なぜネットでピアノが売れるのか

  • 作者: 石山 雅雄
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2011/04/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

『インフェルノ』──シナリオの作り

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『インフェルノ』(ダン・ブラウン著、越前敏弥訳、角川書店2013年11月刊)

 

 ダン・ブラウンは、テーマを選ぶのに何年もかけるという。テーマさえ選べば、それだけである程度の読者をつかむことができる。世界中の読者も舐められたものである。本作の舞台である、フィレンツェには一昨年に行った。街は、この小説に書かれた通りではない。そう、すでに、それからして、映画である。まず、この小説の冒頭に出てくる、ヴェッキオ宮が見えるような病院はない。それにしても、小説の作りがまるでシナリオそのものなのには、がっかりである。トム・ハンクスの顔がすぐ浮かび、お約束どおりの美女がからんでくる。お約束通り、歴史的事実にからんだ「組織」のようなものが出てくる。著者の夫人は、画家で美術史家なので、そういう知識はてんこ盛りだが、それだけ、という感じもする。だが、今回、さすがに、映画化がないだろう。あっても、三流以下の監督作となろう。

 ウンベルト・エーコが、『歴史が後ずさりするとき』(岩波書店)というエッセイ集で書いているように、『ダ・ヴィンチ・コード』に書かれた事実もでたらめだったようだ。しかし、本作は、その『ダ・ヴィンチ・コード』より、さらに文章の質が落ちているように思われる。

 

 

インフェルノ (上)  (海外文学)

インフェルノ (上) (海外文学)

  • 作者: ダン・ブラウン
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/11/28
  • メディア: 単行本

 

 

 

インフェルノ (下) (海外文学)

インフェルノ (下) (海外文学)

  • 作者: ダン・ブラウン
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/11/28
  • メディア: 単行本

 

 

 

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