縺れた綾糸 (16) 作 元川 芹香 「由紀子ちゃん!大丈夫?」 靴を脱ぐのももどかしく部屋に踏み入った。受話器を手にしながら寝息を立てている由紀子がそこにいた。そばには10錠ほどの錠剤の殻があった。 「ゆきちゃん、ゆきちゃん!」 奈津実は無我夢中で揺さぶり起こす。「あっ、なっちゃん。どうしたの?」 紀子は焦点定まらない目で奈津実を見た。 「どうしたのじゃないでしょ!何飲んじゃったのよ?」 少し怒りぎみに聞いた。色々考えていたら、3日くらい寝られなくて、それで前にもらっていた睡剤をちょっと多めに」 「多めって、こんなに?」 奈津実は薬の殻を手に言った。小さくうなずいた由紀子に、ひとまず安心した奈津実は、受話器を取り静江へかけた。
☆縺れた綾糸
本
おはようございます。 またもや放置してしまった。 最近、Wordpressに関する、いい本ないかなと思っていたのですが、 友人がおすすめを教えてくれたので、早速購入しました。

WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。
- 作者: 水野史土
- 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
- 発売日: 2014/03/25
- メディア: 単行本
永遠の0 百田尚樹
第三百九十三話_short ぜんぶじぶん
「おい、山本君。そこでなにしてるの?」
「なにって、知っているだろう? 見張ってるんじゃぁないか」
そうだ。確かに山本君がなにを見張っているのか僕は知っている。山本君は僕を見張っているのだ。
なぜ山本君が僕を見張っているのかというと、僕がそう頼んだからだ。少しややこしいけれども、山本君が見張っている僕というのは、この僕ではなくて、もう一人の僕なのだ。
実は最近分かったことだけれども、この世にはたくさんの僕がいるのだ。奇妙なことをいうと思うだろうが、気が付いてしまえば簡単なことだ。この世には自分とよく似た人間が三人はいるという説を聞いたことがあるだろう? それはいま僕が確認していることのほんの一部なのだ。実際には三人どころかもっとたくさんいて、顔形、姿が似ていなくとも、僕と同じ人間がたくさん存在しているはずなのだ。それを確認するために僕は山本君に、もう一人の僕だと思える人間を見張るように頼んだのだ。
斯くいう山本君も実はもう一人の僕であることは既に僕自身が見張ることによって確認した。顔も背丈も似ていないが、山本君は僕自身なのだった。ちなみに僕の名前も山本であり、いま山本君に見張らせているもう一人の僕も山本という名前だ。
名字が同じだから同一人物なのかというとそうでもない。名字が違っている場合もあるのだ。それに行動も考えも全く違っていたりするから、まさか自分と同じ人間だとは気がつかないことがほとんどだ。仮に一卵性双生児だったとしても、育った環境が違えば、考え方も行動様式も違ってくるのはありうる話で、もとより僕らはみんな環境どころか生まれも遺伝子さえも違っていたりするわけだから、すべてが違っていて当然なのだ。だからお互いに気が付いて意識していないうちは全くの他人であると信じて疑わないだろう。
ここまで読んで、僕は頭がおかしいのではないかと思う人も多いことだろう。僕が言っていることは気付きを経験していない人間には突拍子もない荒唐無稽なことにしか思えない筈だから。
しかしある学者はミトコンドリアの研究からあることを発見し世界の人間はたった七人の母から生まれたのだと「七人のイブ」という書物の中で説いている。そうなのだ。人類の祖先をずーっとずーっと辿っていくとほんの一握りのルーツに達するはずなのだ。それがいつしか枝分かれしていまや百億もの人間が存在しているのだが、これがもし全部同じ人間、同じ自分であると気がついたなら、自分同士で争ったり殺し合ったりできるわけがない。
そろそろ気が付いてきたかな? 僕たちはほんとうはみんな同じなのだ。
もっと分かりやすく言えば”同じ人間”なのだ。
了
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みんなが幸せになるホ・オポノポノ イハレアカラ・ヒューレン 櫻庭雅文
イハレアカラ・ヒューレン博士はネイティブハワイアンの伝統的な問題解決法「ホ・オポノポノ」を現代でも実践できるようにアレンジした「セルフアイデンティティ ホ・オポノポノ」の第一人者です。 ヒューレン博士は精神医学の研究家で、博士は国連やユネスコなどでも講演を行っているそうです。この本は櫻庭雅文氏の博士へのインタビューと、一般の方々の体験談などをまとめた一冊です。 ホ・オポノポノは、もともと400年前からハワイに伝わる問題解決の方法です。「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛してます」の4つの言葉を唱え、あらゆる物事をクリーニングするというメソッドです。仏教の教えに通じるところもあります。 第一章 ヒューレン博士と創始者のモナとの出会いと、犯罪者などの収容施設で実際に博士が行った収容者に対するクリーニングの結果などを紹介。 第二章 本来の人生の生き方について。 第三章 クリーニングの具体的な方法。 第四章 日本人女性2人と博士との鼎談が収録されています。 よしもとばななさんの不思議な体験記も載っています。 まずは「クリーニング」って何のこと?4つの言葉?インナーチャイルド?と分からない事だらけです。何年か前に日本でブーム?があってメディアでも取り上げられていたような覚えがあるのですが、その時は私は「ふーん、そういうものがあるのか」くらいにしか思っていませんでした。今年になってたまたまテレビで、ある女性芸能人の日常生活を取材した番組を見ていたら、その芸能人が自宅で過ごしているときに何やら呪文のような言葉を唱えました。リポーターが「それは何ですか?」ときくと、「ホ・オポノポノ」というもので・・・と彼女は説明を始めたのですが、ザックリと内容の説明があっただけで詳細は省かれていました。 私はそういえば何年か前に、聞いたことがあったなぁ。と思い出しましたが、どんなものなのか内容は全く知りませんでした。ただ、なぜかすごく気になって書店に行ってみました。まず「たった4つの言葉で幸せになれる!心が楽になるホ・オポノポノの教え」を一冊購入しました。 この時は心がとても疲れていたせいもあってか、読みながら涙があふれて止まりませんでした。 なぜその購入した方の本の紹介ではないかというと、この本を読んで、ちょっと不思議なことがあったからです。 たまたま図書館に行ったら、この「みんなが幸せになるホ・オポノポノ」がありました。 最初に購入した一冊だけではホ・オポノポノの世界観を完全に理解できなかったので、私はこの本を書架から持ってきて閲覧ソファに座って読んでみようと思いました。 ソファはたまたまひとり分の席しか空いておらず、私はそこに座ってこの本を読み始めました。すると、隣に座っている若い男性が飴かガムかを食べていて、その音がスゴいのです。クッチャクッチャクッチャ・・・。静かな図書館でとても不快でした。他の人達も彼をチラチラ見ていたのできっと不快だったのでしょう。しかし、席はそこしか空いていない。私は気になりつつも我慢して本を読んでいました。 読みながら、ホ・オポノポノの考え方では、この不快な音を出す兄ちゃんにも「愛しています」と唱えなければならないってことになるよね?えぇー?と嫌々ながら試しに心の中で隣の兄ちゃんに向けて4つの言葉を唱えました。するとその瞬間、彼は席を立って帰って行ってしまったのです。偶然かもしれませんが、本当にタイミングが良すぎてビックリしました。 図書館でこの一冊を読了し、帰り道。いつも歩いている自宅近くの道に、道に対して垂直に、バックで駐車するタイプの駐車場があります。会社の業者さん用の搬入口らしく、普段はトラックなどが停まっています。 いつもはその駐車場側を歩くのですが、何か殺気?のようなものを感じて道の反対側に移動しました。すると、駐車していたトラックの1台が突然道路に急発進したのです。明らかに左右を確認せずにうっかりアクセルを踏んでしまった感じでした。そのままその車の前を歩いていたら、私と接触していました。運転手も「危なかったー」という顔をしていました。もし人や車が来ていたらぶつかっていたと思います。これも偶然と言われればそうかもしれないのですが・・・。 このタイプの本は色々出版されていますし、賛否両論あって当然だと思います。 スピリチュアル系と言われればそうだと思いますが、ホ・オポノポノはハワイの風土に溶け込んだ考え方なのかなと思いました。ピンと来ないという方や信じられないという方も多いと思いますが、本でも物でも、それを必要としているときに巡り合う。みたいなタイミングってあると思うんです。 数年前にその存在を聞いたときは私は何も感じなかったし、今回テレビで見たのも本当にたまたまですし。 もし、気持ちが疲れたな、と感じている方がいたらスピリチュアル的なのはちょっと・・・とか宗教なんじゃないの?とか深く考えずに物事の捉え方のひとつの考え方として、軽い気持ちで手に取ってみてはどうでしょうか?私は心が少し軽くなりましたよ。 私はすぐに理解するのは難しくて、他に「ウニヒピリ」も読んで、やっと全体像が分かったかな、というレベルです。本当はもっと深い世界なんだと思います。 4つの言葉を唱えるだけの簡単な方法ですが、続けるとなるとこれがなかなか難しいのです。 私は思い出したときにやる!みたいなゆるーいポノラーですけどね。私はホ・オポノポノがきっかけで、仏教や心理学にも興味がでて、それらの勉強もしてみようかなと思っているところです。
『弱者はもう救われないのか』
『弱者はもう救われないのか』 香山リカ 2014/05
著者は精神科医。立教大学教授。 弱者救済の動きが弱まっている中、これをどのように考えるべきかという本。
明治中期以後の賃金労働者が急増した時代、「極貧階層」の出現に対し、当時の政府や識者は「一切何もしなかった」。労働者やスラムの住民は、「目に入っていなかった」。
戦後の民主主義社会で社会福祉政策に力が入れられたのは、80年にわたって行なってきた「切捨て」への深い反省に基づくものであったはず。 ところが、それからさらに70年が経とうとしているいま、再び「弱者切捨て」の社会に戻ろうとしているかのようだ。
自民党発行の情報誌にある「社会保障政策」の基本が「自助・自立」というのはそれ自体矛盾しているのではないか。自助・自立が可能であるなら社会保障政策の対象ではなくなるはずだから。
イラクでの3名誘拐事件への批判の背景には、「人間の価値は稼ぎで決まる」という価値観がある。「稼ぎも無い3名の勝手な行動の尻拭い(帰国費用・現地での診察費・滞在費など)を、どうして税金でまかなわなければならないのか」というコスト感覚。
資本主義の要とも言える経済合理性や市場主義は、「社会的弱者の救済」とは本質的に矛盾する。
ソ連崩壊でイデオロギー闘争が終焉し「歴史の終わり」が到来して以降、「つくる会」や『戦争論』(小林よしのり)といった保守派の主張に対し、リベラル派はそれに匹敵する著作がなかった。日本の社会からリベラル色が薄れていった責任の一端は、「新しい物語」を提供できなかった不作為。
アメリカでは「格差」の存在や「格差の拡大」の傾向について、無関心、無自覚な人たちが増えつつある。日本でも格差拡大・階級断絶が容認されつつある。コネ入社や縁故採用が恥ずかしいことでなくなっている。
自民党の改憲案では25条(生存権)に「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し」という文章が加えられている。このさき「義務を果たしていなかったので福祉の対象にはなりません」と言われる可能性もある。
「なぜ弱者を救うのか」という問いに対する答えを、私たちはまだ手にできていない。私たちは「社会的弱者の救済」にさまざまな理屈付け、理論武装をしようとしすぎてきた。だからこそ新自由主義経済に敗北しようとしているのではないか。
30年記念・「のはらうた」大賞 入賞作品を掲載しました
さっそくですが、30年記念「のはらうた」大賞の入賞作品を掲載しました。 「発表」の緑のボタンをクリックしてご覧いただけます。 あらためて読んでみると、どれもが味わい深い視点で、印象に残ります。 選考したくどうなおこさんとふくろうげんぞうさんも、実に楽しそうでした。 この応募をきっかけに、これからも広く詩の世界に親しんでいただければたいへん嬉しいです。 のはらむらにもまた遊びにきてください!
『国家と秘密ー隠される公文書』加藤陽子評
上記書籍、久保享、瀬畑源著の書評を (毎日新聞11・16)に、東大教授加藤陽子が書いている。 (以下、全文引用) ************* 本書のカバーの帯には、「本文書ハ焼却相成度(アイナリタク)」の部分を拡大した敗戦時の通達の写真が載せられている。評者もまた史料を見ている際、「本達ハ速カニ確実二焼却スベシ」と記された紙片を目にしたことがある。日本人は史料を焼くのがつくづく好きな国民なのだと長嘆息して天を仰ぐが、考えてみれば正倉院の古文書として八世紀初頭の戸籍などはきちんと伝来しており、国民性では説明がつかない。 副題を「隠される公文書」とする本書の姿勢は明快だ。自分たちの業務に必要な文書だけを残し、国民への説明責任を負う自覚はついぞ持たないできた日本の官僚制の特質がまずは丁寧に語られる。よって、行政を担う者は情報を隠すものだと腹をくくったうえで、国民は、国家に記録を残させ情報を開示させることが肝要と説く。言論が萎縮しがちな昨今にあって、久々の直球ど真ん中の提言である。 この本は、昨年末に成立した特定秘密保護法に対し、二人の歴史研究者が抱いた深い危機感から生み出された。同法はすでに運用基準や政令が閣議決定され、今年12月の施行を待つばかりとなっている。 この法が、国民の目から重要な情報を隠し、結果責任も問われない方途を行政に与えるものとなること自体大きな問題だが、著者たちの懸念は必ずしもそこだけに向けられているのではない。 近代中国の経済史を専門とし、世界の公文書館を多数見てきた久保と、象徴天皇制の研究者であり、公文書管理法を語らせたら右に出る者がいない瀬畑。二人の著者が真に危惧しているのは、特定秘密保護法の運用が始まることで、近年ようやく上手くまわり始めてきた、民主主義の根幹を支える二つの大切な法や制度に大きな空洞や例外が生じてしまうのではないかとの点にある。大切な法とは、2001年から施行された情報公開法と、11年から施行された公文書管理法に他ならない。 情報公開法によって国民は、行政機関の職員が職務上作成しあるいは取得し、組織的に使用し、機関内に保存している文書を開示請求することが、権利として認められることとなった。ことの重要性は、特定秘密保護法の制定過程の文書を開示請求し、それをPDFファイル化して公開した毎日新聞による実践が最も雄弁に物語る(10月13日付電子版)。今や私たちは、特定秘密保護法を準備した内閣情報調査室に対し、内閣法制局が示した疑問点が何だったか知ることができるのだ。法制局は、秘密の範囲を拡大し、厳罰化を図ろうとする内閣情報調査室の立法の根拠が薄弱だとみていた。 このような開示請求も、そもそも文書が作成され保存されていなければ意味がない。情報公開の前に立ちふさがる、「文書を作らず、残さず、手渡さず」の霞ヶ関文化を打破するために制定されたのが公文書管理法だった。これにより、行政機関の職員には文書の作成義務が課され、ファイル管理簿への登載も義務づけられた。情報公開と公文書管理の二つが、この3年でようやく動き始めていた。 特定秘密保護法を危惧する声に対して政府は、特定秘密を載せた文書も行政文書なのだから情報公開請求が可能とし、また保存期間が満了すれば公文書管理法に従って国立公文書館等に移管されるから心配ご無用と述べていた。これらの答弁が、情報公開と公文書管理の現状からみて、いかに真理からかけ離れたものであるかについても、本書は詳細に解き明かす。権力を注視する極意を教える貴重な一冊といえるだろう。(加藤陽子評) ************ 公文書(記録)が「大切にされてこなかった」“背景”:加藤陽子東大教授 http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2012-03-06 ++++++++++++ 町村信孝「秘密保全」PT座長(日本記者クラブ会見)ビデオ http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2014-10-08-2 小林多喜二ら『特高』犠牲者の血と町村信孝PT座長の父 http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2008-05-04 「秘密」をアメリカ並みにしたいのなら、まずは「情報公開」の方から http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2013-11-15 戦後日本の構造をこれほどよく示す話を聞いたことがない (西山事件当事者談話) http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2014-10-09 videonewscom http://www.youtube.com/watch?v=JqIUh9V7hA4 秘密保護法ができれば政府の違法行為を暴くことは不可能に 日米密約を暴いた西山太吉氏が法案を厳しく批判 沖縄密約漏えい(西山)事件 http://bookend.blog.so-net.ne.jp/archive/c2305197846-1
あなたと宇宙とあなたの使命~潜在意識は知っている~
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あなたと宇宙とあなたの使命 ~潜在意識は知っている~

旅に行きたい!!6
11/18発売文庫ピックアップ

俺が生きる意味 6 新世界のレゾンデートル (ガガガ文庫 あ 9-7)
- 作者: 赤月 カケヤ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/18
- メディア: 文庫

クレイジーハットは盗まない 2 (ガガガ文庫 か 10-2)
- 作者: 神無月 セツナ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/18
- メディア: 文庫

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10 (ガガガ文庫 わ 3-16)
- 作者: 渡 航
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/18
- メディア: 文庫
バウドリーノ
★満足度70点
読破したときは、「評価に困る作品だなぁ…
どうとらえていいものやら」…と、戸惑いました。
西洋社会にはびこった伝説は、概ね人為的なものであると皮肉った作品と受け取れたけど…もしくは純粋にピカレスクロマンとして、楽しんで執筆しただけかも。
前半はバウドリーノがフリードリヒに拾われ、その才覚で信頼を得て、フリードリヒや自分の師匠のためにの司祭ヨハネの王国を探しにいくこと誓うまでを描くが、それが長い長い。
フリードリヒの正妻に叶わぬ恋をし、パリに留学し五人の仲間と出逢い、司祭ヨハネからの手紙を政治利用するために捏造するまで終わってしまう(笑)
こちらはいつになったら旅立つのかと始終やきもき。
しかし仲間とのかけあいや、司祭ヨハネの伝説を肉付けしていくうちに話が大きくなっていき、ついには自分たちで造り出す物語と情景にうっとりする様は滑稽でもあり、読んでいるこちらも楽しくもある。
そうこうしているうちにヨハネの贋作は盗まれ、フリードリヒも謎の死を遂げてしまう。
下巻ではやっとこさ旅立つが、私は伝説に含まれている描写があまりに荒唐無稽なので、バウドリーノの虚言落ちかとヒヤヒヤしたよ!なんたってロード・オブ・ザ・リング並みの化物がわんさか登場するんだから。
しかし司祭ヨハネの直前まで迫っておきながら、結局果たせず、家族も持てなかったバウドリーノに愛着を感じることは確かで、最後見果てぬ夢のために旅立つところでは、なんとも言えない切なさが込み上げてきた。
結局、バウドリーノと五人の仲間の人生ってなんだったんだろう…、って。
バウドリーノとヒュパテイアの子供は生きているのか、バウドリーノは会えるのか…
しかしこの作品の趣旨は感傷的にさせることではなくって、なお現在伝わる聖遺物、特に聖杯などが善意の嘘によって現実化していく過程を楽しむものなんだろう。
また、実在の人物で謎の死を遂げたフリードリヒを密室殺人に仕立てあげ、最後の最後に真実が露見するくだり、フリードリヒが攻めて命名した町が生まれる過程もフィクションを織り混ぜて面白い。
聖杯を宝石がゴテゴテに飾り付けた金の杯ではなく、バウドリーノの父親が長年使っていた、ワインの染みたただの木の器にしたほうが「説得力があるではないか」にはニヤリとさせられました。
人間の創造力と想像力をシニカルな視点で描きつつ、果たしてそれを書いている自分も後世の大捏造者とするのも、やるよねぇ!
世界は同心円状に広がるメタフィクションかなのかも!?
高倉健さん関連のDVD・関連書籍
あさチャン!で紹介されたしかけ絵本専門店としかけ絵本 メッゲンドルファー あかまるちゃん クリスマスの足音 サファリ ヴェルサイユの庭園 不思議の国のアリス 音が出るしかけ図鑑 ジャングルのいきもの
11月18日の「あさチャン!」のキテマスくんのコーナーのテーマは「親子で行きたい!こだわりの専門店」ということでした。
そこで紹介されたのが、鎌倉市で20代女性を中心に人気だという、しかけ絵本専門店の「メッゲンドルファー」。
そのお店にはおよそ600種類のしかけ絵本があるそうで、子供連れの親子でいっぱいになるそうです。
スタジオでも紹介されましたが、子供たちだけではなく大人も楽しめそうなしかけ絵本がたくさんありました。
私たちの子供の頃とは違って、今は絵本もいろいろあって楽しそうですね(笑)
●「あかまるちゃん」
![]() | デビッド・A. カーター 大日本絵画 2004-11 売り上げランキング : 18657
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●「クリスマスの足音」
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●「サファリ」
![]() | キャロル カウフマン,ダン ケイネン 大日本絵画 2013-07-16 売り上げランキング : 539
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●「ヴェルサイユの庭園」
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●「不思議の国のアリス」
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●「音が出るしかけ図鑑 ジャングルのいきもの
庵野秀明『パラノ・エヴァンゲリオン』
『パラノ・エヴァンゲリオン』
1995年~1996年の、TVシリーズ全26話放送終了直後になされた、庵野秀明監督とメインスタッフに対するロングインタビューをまとめた本です。もう一冊の『スキゾ・エヴァンゲリオン』とセットになっています(こちらも近日まとめをアップ予定)。
現在新劇場版エヴァが制作進行中ですが、この本はTVシリーズ終了と旧劇場版公開の前の間の期間に作られています。現在庵野秀明監督が54歳ですから当時は37歳です(若い!)インタビューの雰囲気も90年代っぽさが出ていて当時を知る人にとっては懐かしい一冊かもしれません。
↓本書の構成です。
第一部 庵野秀明ロングインタビュー
第壱章 もう、僕は勉強しない
第弐章 ダイコンフィルム誕生
第参章 エヴァへの長い道
第四章 絶望は思うんだけど、そこからスタートです
第二部 『エヴァンゲリオン』スタッフによる庵野秀明〝欠席裁判″(後編)
第三部 私とエヴァンゲリオン
以下に一部および二部の内容をザックリ要約してみたいと思います。(三部は著者によるエヴァのたとえ話なのでカット)
庵野秀明『スキゾ・エヴァンゲリオン』
『スキゾ・エヴァンゲリオン』
前回の記事でご紹介した『パラノ・エヴァンゲリオン』とセットの本です。
↓本書の構成
第一部
第壱章 僕たちには何もない
第弐章 物語の終わらせ方
第参章 創作とはオナニーショウである
第四章「デビルマン」とエディプス・コンプレックス
第二部
『エヴァンゲリオン』スタッフによる庵野秀明“欠席裁判”(前篇)
綾波レイとはなにか?
以下に第一部の内容をザックリ要約します。基本的に庵野秀明監督の発言部分の要約です。
【V6】雑誌 掲載情報☆更新〜19、22日発売 岡田准一さん、森田剛さん、三宅健さん
こんにちわ
雑誌の掲載情報(V6)を更新しました
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今日も最後までありがとうございました
お役に立ててる!と実感出来れば、
さらに最新情報を更新する気になりますので
是非、応援クリックお願いします!
今日届いた本
【嵐】雑誌 掲載情報☆更新〜19日発売追加 相葉雅紀さん、櫻井翔さん
こんにちわ
雑誌の掲載情報(嵐)を更新しました
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絶望の裁判所 (講談社現代新書)
絶望の裁判所 (講談社現代新書)
新書 – 2014/2/19発売
瀬木 比呂志 (著)
⇒絶望の裁判所 (講談社現代新書)
<内容(「BOOK」データベースより)>
本書は、一人の学者裁判官が目撃した
司法荒廃、崩壊の黙示録であり、
心ある国民、市民への警告のメッセージである。
<著者について>
瀬木 比呂志
瀬木 比呂志(せぎ・ひろし)
一九五四年名古屋市生まれ。
東京大学法学部在学中に司法試験に合格。
一九七九年以降裁判官として
東京地裁、最高裁等に勤務、アメリカ留学。
並行して研究、執筆や学会報告を行う。
二〇一二年明治大学法科大学院専任教授に転身。
民事訴訟法等の講義と関連の演習を担当。
著書に、
『民事訴訟の本質と諸相』、
『民事保全法〔新訂版〕』
(ともに日本評論社、後者は春ころ刊)
等多数の専門書の外、関根牧彦の筆名による
『内的転向論』(思想の科学社)、『心を求めて』
『映画館の妖精』(ともに騒人社)、
『対話としての読書』(判例タイムズ社)があり、
文学、音楽(ロック、クラシック、ジャズ等)、
映画、漫画については、専門分野に準じて
詳しい。
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<関連記事>
『まやかしの国家賠償制度』を証言してくれた
救世主 瀬木比呂志氏の「絶望の裁判所」
http://trial17.blog40.fc2.com/blog-entry-335.html