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☆縺れた綾糸

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縺れた綾糸 (16) 作 元川 芹香 「由紀子ちゃん!大丈夫?」 靴を脱ぐのももどかしく部屋に踏み入った。受話器を手にしながら寝息を立てている由紀子がそこにいた。そばには10錠ほどの錠剤の殻があった。 「ゆきちゃん、ゆきちゃん!」 奈津実は無我夢中で揺さぶり起こす。「あっ、なっちゃん。どうしたの?」 紀子は焦点定まらない目で奈津実を見た。 「どうしたのじゃないでしょ!何飲んじゃったのよ?」 少し怒りぎみに聞いた。色々考えていたら、3日くらい寝られなくて、それで前にもらっていた睡剤をちょっと多めに」 「多めって、こんなに?」 奈津実は薬の殻を手に言った。小さくうなずいた由紀子に、ひとまず安心した奈津実は、受話器を取り静江へかけた。

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由紀子は誰よりも貪欲に愛を求めた。どんな時でも自分を正面から見てくれないと不安でたまらない。壊れやすいガラスの心はいつしか成長が止まっていた。 混沌とした生活の中で、一筋の光が見えた。 『今度ばかりは幸せになれる』 『普通でもいい暖かい生活したい』 と願う由紀子はついに結婚する決意する。 相手は7才下のアパレル店の店長、長谷川良太。出会いは由紀子が勤めていたバーだった。客として接しているうち、誠実な良太に由紀子の凍り付いた心は次第に解け始めていった。 交際が進むにつれて、信頼できるだろう彼に人生の転換を賭してみようと、由紀子はそう思うようになった。 静江も、奈津実も、節子も、あの誠治ですら心から喜び、皆が由紀子の幸せを切望した。この結婚が、彼女を救う一縷の望みである。 お盆の墓参りで偶然、静江は誠治夫婦と一緒になった。静江がお墓に手を合わせたあと、誠治に聞いた。「ゆきちゃんから、電話あったんだけど結婚するんですって?」 「そうらしいな。今度はうまくいってくれればいいが…」 ぽつりと誠治が呟いた。「あんたさえチャチャいれなきゃ、うまく行くのよ。今度はそっと見守ってやりなさい!」 と、静江は弟を諭した。 「お義姉さん、ありがとうございます。本当、そうなんです。あの子の病気も、まだ今ひとつだし…」 節子も今度ばかりは誠治に、じっとしていて欲しく思っていた。 <つづく>

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おはようございます。 またもや放置してしまった。 最近、Wordpressに関する、いい本ないかなと思っていたのですが、 友人がおすすめを教えてくれたので、早速購入しました。

WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。

WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。

  • 作者: 水野史土
  • 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
  • 発売日: 2014/03/25
  • メディア: 単行本
最近は、まめに図書館に行くようにしていますが、 大きい図書館が近くにあればいいのにと思います。 地方自治体の方針はさまざまなので、とりあえずあるけど、 充実していないところもあります。 うちの近所の図書館はそんな感じです。 11月に入ってから、平日、家にこもっていることが多いので、 今日は、少しは出かけようと思います。

永遠の0 百田尚樹

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どうも戦争物は本も映画も苦手であまり手を出さなかったんだけど、今更ながら読んでみました。 本当に詳細に書かれています。膨大な取材と下調べがあったんだろうなあと思います。そして1つ1つのエピソードが最後に見事に繋がるのが衝撃でした。

第三百九十三話_short ぜんぶじぶん

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「おい、山本君。そこでなにしてるの?」

「なにって、知っているだろう? 見張ってるんじゃぁないか」

 そうだ。確かに山本君がなにを見張っているのか僕は知っている。山本君は僕を見張っているのだ。

 なぜ山本君が僕を見張っているのかというと、僕がそう頼んだからだ。少しややこしいけれども、山本君が見張っている僕というのは、この僕ではなくて、もう一人の僕なのだ。

 実は最近分かったことだけれども、この世にはたくさんの僕がいるのだ。奇妙なことをいうと思うだろうが、気が付いてしまえば簡単なことだ。この世には自分とよく似た人間が三人はいるという説を聞いたことがあるだろう? それはいま僕が確認していることのほんの一部なのだ。実際には三人どころかもっとたくさんいて、顔形、姿が似ていなくとも、僕と同じ人間がたくさん存在しているはずなのだ。それを確認するために僕は山本君に、もう一人の僕だと思える人間を見張るように頼んだのだ。

 斯くいう山本君も実はもう一人の僕であることは既に僕自身が見張ることによって確認した。顔も背丈も似ていないが、山本君は僕自身なのだった。ちなみに僕の名前も山本であり、いま山本君に見張らせているもう一人の僕も山本という名前だ。

 名字が同じだから同一人物なのかというとそうでもない。名字が違っている場合もあるのだ。それに行動も考えも全く違っていたりするから、まさか自分と同じ人間だとは気がつかないことがほとんどだ。仮に一卵性双生児だったとしても、育った環境が違えば、考え方も行動様式も違ってくるのはありうる話で、もとより僕らはみんな環境どころか生まれも遺伝子さえも違っていたりするわけだから、すべてが違っていて当然なのだ。だからお互いに気が付いて意識していないうちは全くの他人であると信じて疑わないだろう。

 ここまで読んで、僕は頭がおかしいのではないかと思う人も多いことだろう。僕が言っていることは気付きを経験していない人間には突拍子もない荒唐無稽なことにしか思えない筈だから。

 しかしある学者はミトコンドリアの研究からあることを発見し世界の人間はたった七人の母から生まれたのだと「七人のイブ」という書物の中で説いている。そうなのだ。人類の祖先をずーっとずーっと辿っていくとほんの一握りのルーツに達するはずなのだ。それがいつしか枝分かれしていまや百億もの人間が存在しているのだが、これがもし全部同じ人間、同じ自分であると気がついたなら、自分同士で争ったり殺し合ったりできるわけがない。

 そろそろ気が付いてきたかな? 僕たちはほんとうはみんな同じなのだ。

 もっと分かりやすく言えば”同じ人間”なのだ。  

                      了


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みんなが幸せになるホ・オポノポノ イハレアカラ・ヒューレン 櫻庭雅文

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イハレアカラ・ヒューレン博士はネイティブハワイアンの伝統的な問題解決法「ホ・オポノポノ」を現代でも実践できるようにアレンジした「セルフアイデンティティ ホ・オポノポノ」の第一人者です。 ヒューレン博士は精神医学の研究家で、博士は国連やユネスコなどでも講演を行っているそうです。この本は櫻庭雅文氏の博士へのインタビューと、一般の方々の体験談などをまとめた一冊です。 ホ・オポノポノは、もともと400年前からハワイに伝わる問題解決の方法です。「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛してます」の4つの言葉を唱え、あらゆる物事をクリーニングするというメソッドです。仏教の教えに通じるところもあります。 第一章 ヒューレン博士と創始者のモナとの出会いと、犯罪者などの収容施設で実際に博士が行った収容者に対するクリーニングの結果などを紹介。 第二章 本来の人生の生き方について。 第三章 クリーニングの具体的な方法。 第四章 日本人女性2人と博士との鼎談が収録されています。 よしもとばななさんの不思議な体験記も載っています。 まずは「クリーニング」って何のこと?4つの言葉?インナーチャイルド?と分からない事だらけです。何年か前に日本でブーム?があってメディアでも取り上げられていたような覚えがあるのですが、その時は私は「ふーん、そういうものがあるのか」くらいにしか思っていませんでした。今年になってたまたまテレビで、ある女性芸能人の日常生活を取材した番組を見ていたら、その芸能人が自宅で過ごしているときに何やら呪文のような言葉を唱えました。リポーターが「それは何ですか?」ときくと、「ホ・オポノポノ」というもので・・・と彼女は説明を始めたのですが、ザックリと内容の説明があっただけで詳細は省かれていました。 私はそういえば何年か前に、聞いたことがあったなぁ。と思い出しましたが、どんなものなのか内容は全く知りませんでした。ただ、なぜかすごく気になって書店に行ってみました。まず「たった4つの言葉で幸せになれる!心が楽になるホ・オポノポノの教え」を一冊購入しました。 この時は心がとても疲れていたせいもあってか、読みながら涙があふれて止まりませんでした。 なぜその購入した方の本の紹介ではないかというと、この本を読んで、ちょっと不思議なことがあったからです。 たまたま図書館に行ったら、この「みんなが幸せになるホ・オポノポノ」がありました。 最初に購入した一冊だけではホ・オポノポノの世界観を完全に理解できなかったので、私はこの本を書架から持ってきて閲覧ソファに座って読んでみようと思いました。 ソファはたまたまひとり分の席しか空いておらず、私はそこに座ってこの本を読み始めました。すると、隣に座っている若い男性が飴かガムかを食べていて、その音がスゴいのです。クッチャクッチャクッチャ・・・。静かな図書館でとても不快でした。他の人達も彼をチラチラ見ていたのできっと不快だったのでしょう。しかし、席はそこしか空いていない。私は気になりつつも我慢して本を読んでいました。 読みながら、ホ・オポノポノの考え方では、この不快な音を出す兄ちゃんにも「愛しています」と唱えなければならないってことになるよね?えぇー?と嫌々ながら試しに心の中で隣の兄ちゃんに向けて4つの言葉を唱えました。するとその瞬間、彼は席を立って帰って行ってしまったのです。偶然かもしれませんが、本当にタイミングが良すぎてビックリしました。 図書館でこの一冊を読了し、帰り道。いつも歩いている自宅近くの道に、道に対して垂直に、バックで駐車するタイプの駐車場があります。会社の業者さん用の搬入口らしく、普段はトラックなどが停まっています。 いつもはその駐車場側を歩くのですが、何か殺気?のようなものを感じて道の反対側に移動しました。すると、駐車していたトラックの1台が突然道路に急発進したのです。明らかに左右を確認せずにうっかりアクセルを踏んでしまった感じでした。そのままその車の前を歩いていたら、私と接触していました。運転手も「危なかったー」という顔をしていました。もし人や車が来ていたらぶつかっていたと思います。これも偶然と言われればそうかもしれないのですが・・・。 このタイプの本は色々出版されていますし、賛否両論あって当然だと思います。 スピリチュアル系と言われればそうだと思いますが、ホ・オポノポノはハワイの風土に溶け込んだ考え方なのかなと思いました。ピンと来ないという方や信じられないという方も多いと思いますが、本でも物でも、それを必要としているときに巡り合う。みたいなタイミングってあると思うんです。 数年前にその存在を聞いたときは私は何も感じなかったし、今回テレビで見たのも本当にたまたまですし。 もし、気持ちが疲れたな、と感じている方がいたらスピリチュアル的なのはちょっと・・・とか宗教なんじゃないの?とか深く考えずに物事の捉え方のひとつの考え方として、軽い気持ちで手に取ってみてはどうでしょうか?私は心が少し軽くなりましたよ。 私はすぐに理解するのは難しくて、他に「ウニヒピリ」も読んで、やっと全体像が分かったかな、というレベルです。本当はもっと深い世界なんだと思います。 4つの言葉を唱えるだけの簡単な方法ですが、続けるとなるとこれがなかなか難しいのです。 私は思い出したときにやる!みたいなゆるーいポノラーですけどね。私はホ・オポノポノがきっかけで、仏教や心理学にも興味がでて、それらの勉強もしてみようかなと思っているところです。

『弱者はもう救われないのか』

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『弱者はもう救われないのか』 香山リカ 2014/05 弱者はもう救われないのか (幻冬舎新書)  著者は精神科医。立教大学教授。 弱者救済の動きが弱まっている中、これをどのように考えるべきかという本。  明治中期以後の賃金労働者が急増した時代、「極貧階層」の出現に対し、当時の政府や識者は「一切何もしなかった」。労働者やスラムの住民は、「目に入っていなかった」。  戦後の民主主義社会で社会福祉政策に力が入れられたのは、80年にわたって行なってきた「切捨て」への深い反省に基づくものであったはず。 ところが、それからさらに70年が経とうとしているいま、再び「弱者切捨て」の社会に戻ろうとしているかのようだ。  自民党発行の情報誌にある「社会保障政策」の基本が「自助・自立」というのはそれ自体矛盾しているのではないか。自助・自立が可能であるなら社会保障政策の対象ではなくなるはずだから。  イラクでの3名誘拐事件への批判の背景には、「人間の価値は稼ぎで決まる」という価値観がある。「稼ぎも無い3名の勝手な行動の尻拭い(帰国費用・現地での診察費・滞在費など)を、どうして税金でまかなわなければならないのか」というコスト感覚。  資本主義の要とも言える経済合理性や市場主義は、「社会的弱者の救済」とは本質的に矛盾する。  ソ連崩壊でイデオロギー闘争が終焉し「歴史の終わり」が到来して以降、「つくる会」や『戦争論』(小林よしのり)といった保守派の主張に対し、リベラル派はそれに匹敵する著作がなかった。日本の社会からリベラル色が薄れていった責任の一端は、「新しい物語」を提供できなかった不作為。  アメリカでは「格差」の存在や「格差の拡大」の傾向について、無関心、無自覚な人たちが増えつつある。日本でも格差拡大・階級断絶が容認されつつある。コネ入社や縁故採用が恥ずかしいことでなくなっている。  自民党の改憲案では25条(生存権)に「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し」という文章が加えられている。このさき「義務を果たしていなかったので福祉の対象にはなりません」と言われる可能性もある。  「なぜ弱者を救うのか」という問いに対する答えを、私たちはまだ手にできていない。私たちは「社会的弱者の救済」にさまざまな理屈付け、理論武装をしようとしすぎてきた。だからこそ新自由主義経済に敗北しようとしているのではないか。

30年記念・「のはらうた」大賞 入賞作品を掲載しました

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さっそくですが、30年記念「のはらうた」大賞の入賞作品を掲載しました。 「発表」の緑のボタンをクリックしてご覧いただけます。 あらためて読んでみると、どれもが味わい深い視点で、印象に残ります。 選考したくどうなおこさんとふくろうげんぞうさんも、実に楽しそうでした。 この応募をきっかけに、これからも広く詩の世界に親しんでいただければたいへん嬉しいです。 のはらむらにもまた遊びにきてください!

『国家と秘密ー隠される公文書』加藤陽子評

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国家と秘密 隠される公文書 (集英社新書)

国家と秘密 隠される公文書 (集英社新書)

  • 作者: 久保 亨
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/10/17
  • メディア: 新書
上記書籍、久保享、瀬畑源著の書評を (毎日新聞11・16)に、東大教授加藤陽子が書いている。 (以下、全文引用) ************* 本書のカバーの帯には、「本文書ハ焼却相成度(アイナリタク)」の部分を拡大した敗戦時の通達の写真が載せられている。評者もまた史料を見ている際、「本達ハ速カニ確実二焼却スベシ」と記された紙片を目にしたことがある。日本人は史料を焼くのがつくづく好きな国民なのだと長嘆息して天を仰ぐが、考えてみれば正倉院の古文書として八世紀初頭の戸籍などはきちんと伝来しており、国民性では説明がつかない。 副題を「隠される公文書」とする本書の姿勢は明快だ。自分たちの業務に必要な文書だけを残し、国民への説明責任を負う自覚はついぞ持たないできた日本の官僚制の特質がまずは丁寧に語られる。よって、行政を担う者は情報を隠すものだと腹をくくったうえで、国民は、国家に記録を残させ情報を開示させることが肝要と説く。言論が萎縮しがちな昨今にあって、久々の直球ど真ん中の提言である。 この本は、昨年末に成立した特定秘密保護法に対し、二人の歴史研究者が抱いた深い危機感から生み出された。同法はすでに運用基準や政令が閣議決定され、今年12月の施行を待つばかりとなっている。 この法が、国民の目から重要な情報を隠し、結果責任も問われない方途を行政に与えるものとなること自体大きな問題だが、著者たちの懸念は必ずしもそこだけに向けられているのではない。 近代中国の経済史を専門とし、世界の公文書館を多数見てきた久保と、象徴天皇制の研究者であり、公文書管理法を語らせたら右に出る者がいない瀬畑。二人の著者が真に危惧しているのは、特定秘密保護法の運用が始まることで、近年ようやく上手くまわり始めてきた、民主主義の根幹を支える二つの大切な法や制度に大きな空洞や例外が生じてしまうのではないかとの点にある。大切な法とは、2001年から施行された情報公開法と、11年から施行された公文書管理法に他ならない。 情報公開法によって国民は、行政機関の職員が職務上作成しあるいは取得し、組織的に使用し、機関内に保存している文書を開示請求することが、権利として認められることとなった。ことの重要性は、特定秘密保護法の制定過程の文書を開示請求し、それをPDFファイル化して公開した毎日新聞による実践が最も雄弁に物語る(10月13日付電子版)。今や私たちは、特定秘密保護法を準備した内閣情報調査室に対し、内閣法制局が示した疑問点が何だったか知ることができるのだ。法制局は、秘密の範囲を拡大し、厳罰化を図ろうとする内閣情報調査室の立法の根拠が薄弱だとみていた。 このような開示請求も、そもそも文書が作成され保存されていなければ意味がない。情報公開の前に立ちふさがる、「文書を作らず、残さず、手渡さず」の霞ヶ関文化を打破するために制定されたのが公文書管理法だった。これにより、行政機関の職員には文書の作成義務が課され、ファイル管理簿への登載も義務づけられた。情報公開と公文書管理の二つが、この3年でようやく動き始めていた。 特定秘密保護法を危惧する声に対して政府は、特定秘密を載せた文書も行政文書なのだから情報公開請求が可能とし、また保存期間が満了すれば公文書管理法に従って国立公文書館等に移管されるから心配ご無用と述べていた。これらの答弁が、情報公開と公文書管理の現状からみて、いかに真理からかけ離れたものであるかについても、本書は詳細に解き明かす。権力を注視する極意を教える貴重な一冊といえるだろう。(加藤陽子評) ************ 公文書(記録)が「大切にされてこなかった」“背景”:加藤陽子東大教授 http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2012-03-06 ++++++++++++ 町村信孝「秘密保全」PT座長(日本記者クラブ会見)ビデオ http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2014-10-08-2 小林多喜二ら『特高』犠牲者の血と町村信孝PT座長の父 http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2008-05-04 「秘密」をアメリカ並みにしたいのなら、まずは「情報公開」の方から http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2013-11-15 戦後日本の構造をこれほどよく示す話を聞いたことがない (西山事件当事者談話) http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2014-10-09 videonewscom http://www.youtube.com/watch?v=JqIUh9V7hA4 秘密保護法ができれば政府の違法行為を暴くことは不可能に 日米密約を暴いた西山太吉氏が法案を厳しく批判 沖縄密約漏えい(西山)事件 http://bookend.blog.so-net.ne.jp/archive/c2305197846-1

あなたと宇宙とあなたの使命~潜在意識は知っている~

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あなたと宇宙とあなたの使命 ~潜在意識は知っている~ あなたと宇宙とあなたの使命.jpg 『「引き寄せの法則」は、 誰にでも平等に働き例外はない』 「引き寄せの法則」といえば、 イメージングですが、 イメージングで一番大事なことということを 例を挙げながら、 非常にわかりやすく書いてありました。 イメージングで一番大事なこととは・・・ 【スポンサーリンク】 イメージングをするとき一番大事なことは、 細かい場面や経緯をイメージするのではなく それが実現した時の「感情」に 集中することだそうです。 夢が実現した時の嬉しい気持ち、感動で涙が出る感じ 鳥肌が立つという感覚を先取りすると 脳はそれが起こったと勘違いして、 その現象を引き寄せるということが 起こるそうです。 今、自分がどんな仕事をしたらいいか どう振舞うのが成功か全くイメージ出来ない場合でも 自分が心地よく仕事をしているというイメージを 持つことでも、潜在意識がその人にとって 最もよい状況や仕事を引き寄せてくれるそうです。 早速、挑戦してみようと思います(*゚▽゚*) 【スポンサーリンク】

旅に行きたい!!6

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お久しぶりです

また少し、間があいてしまいました

旅本を紹介する企画

再開です

IMG_1175 (640x478).jpg 「ベトナムで見つけた」 祥伝社黄金文庫

                              文と絵  杉浦 さやか

 イラストレーターの杉浦 さやかさんの旅エッセイです。

 ベトナムの魅力を写真とかわいいイラスト、文章で綴った楽しい一冊となってます

 カラフルな内容に、旅に行きたくなること間違いなしです

 IMG_1338 (640x478).jpg クスクスと幸(サチ)

          珍しく2ショットで・・・

 IMG_1343 (640x478).jpg タワーで黄昏てみる・・・

 IMG_1344 (640x478).jpg クスクスも・・・

 IMG_1345 (640x478).jpg 気持ちいいわ~

 IMG_1346 (640x478).jpg よっこいしょっ

 IMG_1347 (640x478).jpg ふう~っ

 IMG_1348 (640x478).jpg 狭いトコ大好き

 IMG_1351 (640x478).jpg 足、ぶい~ん

                                なんか、かわいいポーズ

11/18発売文庫ピックアップ

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俺が生きる意味 6 新世界のレゾンデートル (ガガガ文庫 あ 9-7)

俺が生きる意味 6 新世界のレゾンデートル (ガガガ文庫 あ 9-7)

  • 作者: 赤月 カケヤ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/11/18
  • メディア: 文庫
クレイジーハットは盗まない 2 (ガガガ文庫 か 10-2)

クレイジーハットは盗まない 2 (ガガガ文庫 か 10-2)

  • 作者: 神無月 セツナ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/11/18
  • メディア: 文庫
スチームヘヴン・フリークス 2 (ガガガ文庫 い 7-2)

スチームヘヴン・フリークス 2 (ガガガ文庫 い 7-2)

  • 作者: 伊崎 喬助
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/11/18
  • メディア: 文庫
未確認未来少女 (ガガガ文庫 さ 8-1)

未確認未来少女 (ガガガ文庫 さ 8-1)

  • 作者: サイトウ ケンジ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/11/18
  • メディア: 文庫
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10 (ガガガ文庫 わ 3-16)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10 (ガガガ文庫 わ 3-16)

  • 作者: 渡 航
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/11/18
  • メディア: 文庫

バウドリーノ

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★満足度70点

バウドリーノ(上)

バウドリーノ(上)

  • 作者: ウンベルト・エーコ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2010/11/11
  • メディア: ハードカバー

バウドリーノ(下)

バウドリーノ(下)

  • 作者: ウンベルト・エーコ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2010/11/11
  • メディア: ハードカバー

読破したときは、「評価に困る作品だなぁ…
どうとらえていいものやら」…と、戸惑いました。

西洋社会にはびこった伝説は、概ね人為的なものであると皮肉った作品と受け取れたけど…もしくは純粋にピカレスクロマンとして、楽しんで執筆しただけかも。

前半はバウドリーノがフリードリヒに拾われ、その才覚で信頼を得て、フリードリヒや自分の師匠のためにの司祭ヨハネの王国を探しにいくこと誓うまでを描くが、それが長い長い。

フリードリヒの正妻に叶わぬ恋をし、パリに留学し五人の仲間と出逢い、司祭ヨハネからの手紙を政治利用するために捏造するまで終わってしまう(笑)
こちらはいつになったら旅立つのかと始終やきもき。

しかし仲間とのかけあいや、司祭ヨハネの伝説を肉付けしていくうちに話が大きくなっていき、ついには自分たちで造り出す物語と情景にうっとりする様は滑稽でもあり、読んでいるこちらも楽しくもある。
そうこうしているうちにヨハネの贋作は盗まれ、フリードリヒも謎の死を遂げてしまう。

下巻ではやっとこさ旅立つが、私は伝説に含まれている描写があまりに荒唐無稽なので、バウドリーノの虚言落ちかとヒヤヒヤしたよ!なんたってロード・オブ・ザ・リング並みの化物がわんさか登場するんだから。

しかし司祭ヨハネの直前まで迫っておきながら、結局果たせず、家族も持てなかったバウドリーノに愛着を感じることは確かで、最後見果てぬ夢のために旅立つところでは、なんとも言えない切なさが込み上げてきた。
結局、バウドリーノと五人の仲間の人生ってなんだったんだろう…、って。

バウドリーノとヒュパテイアの子供は生きているのか、バウドリーノは会えるのか…

しかしこの作品の趣旨は感傷的にさせることではなくって、なお現在伝わる聖遺物、特に聖杯などが善意の嘘によって現実化していく過程を楽しむものなんだろう。

また、実在の人物で謎の死を遂げたフリードリヒを密室殺人に仕立てあげ、最後の最後に真実が露見するくだり、フリードリヒが攻めて命名した町が生まれる過程もフィクションを織り混ぜて面白い。

聖杯を宝石がゴテゴテに飾り付けた金の杯ではなく、バウドリーノの父親が長年使っていた、ワインの染みたただの木の器にしたほうが「説得力があるではないか」にはニヤリとさせられました。

人間の創造力と想像力をシニカルな視点で描きつつ、果たしてそれを書いている自分も後世の大捏造者とするのも、やるよねぇ!
世界は同心円状に広がるメタフィクションかなのかも!?

高倉健さん関連のDVD・関連書籍

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高倉健さん関連のDVD・関連書籍です。

あさチャン!で紹介されたしかけ絵本専門店としかけ絵本 メッゲンドルファー あかまるちゃん クリスマスの足音 サファリ ヴェルサイユの庭園 不思議の国のアリス 音が出るしかけ図鑑 ジャングルのいきもの

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11月18日の「あさチャン!」のキテマスくんのコーナーのテーマは「親子で行きたい!こだわりの専門店」ということでした。

そこで紹介されたのが、鎌倉市で20代女性を中心に人気だという、しかけ絵本専門店の「メッゲンドルファー」。

そのお店にはおよそ600種類のしかけ絵本があるそうで、子供連れの親子でいっぱいになるそうです。

スタジオでも紹介されましたが、子供たちだけではなく大人も楽しめそうなしかけ絵本がたくさんありました。

私たちの子供の頃とは違って、今は絵本もいろいろあって楽しそうですね(笑)

●「あかまるちゃん」

by カエレバ

●「クリスマスの足音」
by カエレバ

●「サファリ」
by カエレバ

●「ヴェルサイユの庭園」
by カエレバ

●「不思議の国のアリス」
by カエレバ

●「音が出るしかけ図鑑 ジャングルのいきもの

庵野秀明『パラノ・エヴァンゲリオン』

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『パラノ・エヴァンゲリオン』 パラノエヴァンゲリオン.jpg 1995年~1996年の、TVシリーズ全26話放送終了直後になされた、庵野秀明監督とメインスタッフに対するロングインタビューをまとめた本です。もう一冊の『スキゾ・エヴァンゲリオン』とセットになっています(こちらも近日まとめをアップ予定)。 現在新劇場版エヴァが制作進行中ですが、この本はTVシリーズ終了と旧劇場版公開の前の間の期間に作られています。現在庵野秀明監督が54歳ですから当時は37歳です(若い!)インタビューの雰囲気も90年代っぽさが出ていて当時を知る人にとっては懐かしい一冊かもしれません。 ↓本書の構成です。 第一部 庵野秀明ロングインタビュー 第壱章 もう、僕は勉強しない 第弐章 ダイコンフィルム誕生 第参章 エヴァへの長い道 第四章 絶望は思うんだけど、そこからスタートです 第二部 『エヴァンゲリオン』スタッフによる庵野秀明〝欠席裁判″(後編) 第三部 私とエヴァンゲリオン 以下に一部および二部の内容をザックリ要約してみたいと思います。(三部は著者によるエヴァのたとえ話なのでカット)

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第一部 庵野秀明ロングインタビュー 第壱章 もう、僕は勉強しない ファンの批評について…一般のファンは表層的な方法論でしか語れない。同じ作り手・表現者の方が良い批評をする。(庵野秀明を分裂病と書いた)野火ノビタの批評良かった。 故郷…山口県宇部市。ド田舎。中学生までは学級委員をやったりと優等生だった。 家族…両親と7つ下の妹。兄弟関係は希薄。家は貧しかった。 最初に観た映画…爆発のシーンだけ覚えてる。 怪獣とヒーロー…ゴジラもガメラも仮面ライダーもそれなり。ウルトラマンは『帰ってきたウルトラマン』がグー。 宇宙戦艦ヤマト…家の白黒TVで観た もうぼくは勉強しない…地元で一番の進学校・宇部高にギリギリで受かる。入学式の時に「もう勉強なんかしない」と誓う。 76年~77年のヤマトブーム…『OUT』創刊二号のヤマト特集に衝撃を受ける。アニメファンが市民権を得たという感覚が初めてあった。しかし、劇場版では「こんなに周りに人がいるともういいや」と冷めてしまう。さらに続編『さらば宇宙戦艦ヤマト』では物語的に必然性のない特攻をする場面に笑っている。周囲は泣いていた。 高校時代…美術部の部長になって8ミリ映画を撮っていた。カメラはそれまで貯めた金をはたいて手に入れた。最初のアニメは大失敗。その後『ナカムライダー』というヒーロー物実写を文化祭でやって受けた。勉強は本当にせずマージャンにはまる。 第弐章 ダイコンフィルム誕生 ※ダイコンフィルムとは…1981年~1985年にかけて活動した自主映画の製作集団。後にエヴァをつくる会社『ガイナックス』の母体になる。 大学入試…現役時代は国立の教育学部を受験するが失敗。1年間遊ぶ。浪人2年目に親から「どこでもいいから入れ」と言われ、実技試験のみの大阪芸術大学に合格した。試験対策は宮崎駿監督の絵コンテを見て「こんな感じでやればいいのか」という程度だったが、後に教授に聞いたところでは、庵野氏の答案はかなり優秀だった。大学に入ってよかったことは後にダイコンフィルムやガイナックスの中心メンバーになる人達と出会えたこと。 大学時代…非常に優秀だった学生時代に作ったフィルムは今では伝説となっている。しかし学外での制作がどんどん忙しくなり、大学は放校処分。 ガンダムとの出会い…ガンダム放映開始と同時に衝撃を受ける。「ロボットもののエポック。グーでしたね」当時高価だったビデオデッキが家になかったため、テープを買うかわりに店のデッキを貸せという契約を電気屋と結んで録画した。 ウルトラマンシリーズ…特撮技術にプロ並みのこだわりを施しながら、ウルトラマンはウィンドブレーカーにペイントしただけの庵野氏というウルトラマンの8ミリを撮り始める。これはシリーズで3作になった。 ダイコン3・4…岡田斗司夫らと関わりダイコン3・4でアニメを制作した。大学の同じ寮で友人の山賀博之は『マクロス』の現場を手伝ってプロの手法を学んできたという。元々イベントが終われば解散する予定だったダイコン3を恒常化してできたのがダイコンフィルムである。 決別…ダイコンフィルムで『ウルトラマン』を制作している時に行き詰まりがあった。庵野氏の責任問題が発生し、監督してきたウルトラマンの企画を取り上げられるということがあり深く傷つく。そんなグループはいやだと、東京へマクロスを手伝いに行った。 第参章 エヴァへの長い道 板野一郎…スタジオぬえでマクロスの手伝いをする間、板野一郎に出会い影響を受ける。庵野氏が「師匠」と言うのはこの板野氏ともう一人宮崎駿監督だけである。 宮崎駿…ダイコン4が終わった頃には、大学を放校処分になっていた。そこで、ダイコン4で描いた原画をカバン一つにつめてトップクラフトの宮崎駿監督のもとを訪れる。結果、庵野氏の実力を認めた宮崎監督によって『風の谷のナウシカ』における巨神兵のシーンの原画として大抜擢される。(普通、動画で経験を積んだ後に原画を担当する。上京したばかり、初参加の庵野氏が原画を担当するのは常識ではありえなかった)当時、家がなかったのでトップクラフトに寝泊まりした。本書刊行当時でも東京に借りたアパートには年数回しか帰っていないという。(さすがに2014現在では既婚なので家に帰っているのだろう…) 庵野氏は宮崎監督を第二の師匠。すごい人と話す。 高畑勲…その後『火垂るの墓』の現場に参加。船を資料に基づいてリアリティを追及して描いたのに、編集で黒く塗りつぶされていた。 ガイナックス結成…ダイコン時代の仲間が中心になってガイナックスが作られる。『王立宇宙軍・オネアミスの翼』の製作に参加し、伝説となっている有名なロケット発射シーンを手掛ける。 フーテン…『王立』が終わったら解散という話だったガイナックスが解散しないため距離を置き、フーテン生活をしていた。 『トップをねらえ!』…ガイナックスに戻って監督した。初の商業監督作品。ヒットした。 『ふしぎの海のナデァイア』…NHKで放送した。ヒットしたが孫請け状態だった会社は赤字だった。 『蒼きウル』…エヴァの前に山賀氏が監督となって立ち上がった企画だが凍結されてしまった。ここで「自分でやるしかないんだ」と『エヴァ』へと動くことになる。 第四章 絶望は思うんだけど、そこからがスタートです 綾波レイ…庵野氏の深層心理に一番近い。自分としては全然思い入れがなく、途中存在を忘れていた。7話には思い出して1シーン、レイのカットを足したことも。 孤独感…孤独感はあまり感じていなかったが、人間に興味がなかった。動物も植物も嫌いで肉や魚も食べない。 人間ドラマ…人間ドラマなんてそう簡単に描けるものではない。自分にも全然できていないという意識がある。フィクションで描くのは才能が足りないのでエヴァのキャラクターにはすべて自分が投影されている。その意味でエヴァはノンフィクション・ドキュメンタリーに近い。 ヒットについて…「あたるアニメはない。あたったアニメがあるだけ」。エヴァもまぐれ当たりだと考えている。利益は頑張ってくれたスタッフにできるだけ還元している。そうすることで、賃金体系など問題が多いアニメ業界を変えていきたいと考えているが、エヴァは特殊事例と思われ「ガイナックスは金をばらまいている」など心無い批判も出ている。 恋愛…自分は好きな女にはフラれるタイプ。女性に母親を求めてしまう。心の穴が大きいので恋愛だけでは埋まらない。結婚した人は「薄まってしまう」と考えている。創作は「飢え」である。 発言…最近色々な人から誹謗中傷を受ける。自分が幸せならそれでもいいが、自分は幸せを感じていない。成功した気分も味わっていない。幸福でなく、現実感がない。庵野氏自身が他人を批判する時は自己批判の側面もあるが、わざとそれが分からないように話すので妬まれたりする。 エヴァTV最終26話の画面がピキーっと割れてキャラクター全員がパチパチ拍手して主人公を祝福するというラストは、どうしてそうなったかという一番の理由は言うつもりがない。誰にも核心は話さず「…まあ、その部分は僕と一緒に墓の中ですね」

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第二部『エヴァンゲリオン』スタッフによる庵野秀明“欠席裁判”(後編) 出席者 大月俊倫“スターチャイルド”レーベル・プロデューサー 貞本義行『エヴァンゲリオン』キャラクターデザイン・漫画家 佐藤裕紀 ガイナックス広報部長 鶴巻和哉 TV版『エヴァンゲリオン』副監督 摩砂雪 TV版『エヴァンゲリオン』副監督 なぜ主人公は男なのか…最初、庵野監督は主人公を女にすることにこだわっていた。まさかあんなに女々しい男になるとは思わなかったが、村上龍の『愛と幻想のファシズム』に影響されたのではないか? 「逃げちゃダメだ」について…庵野監督の当時の心情が説明なしに入り込んでしまっている。 父親と母親(1)…最終2話について、最後の引き出しを開けていて、次を考えない・普通ではできない作り方で、他の人間ならもっと楽な道を選ぶ。一方、父と子の葛藤というテーマは描き切れていない。 父親と母親(2)…庵野氏は当時流行っていた、男性にとって都合のよい女性が母親的に接してくれるという作品が「気に入らん」と話、父性的な話をやりたかったが、ゲンドウが人間になっておらず、父性の欠如した作品になってしまった。 父親と母親(3)…エヴァを観ていると実は母親との葛藤の方が大きいと思われる。インタビューでは母親について一切語らなかった。 父親と母親(4)…庵野氏らの世代から美少女しか描きたくないという人が出始めた。業界的には美少女を主人公にするのは営業的な側面も大きいが… 父親と母親(5)…第20話のサルベージの回の解釈では意見が分かれる。 庵野秀明は「変われる」のか?(1)…庵野氏は変わらなきゃいけないという強迫観念があるが、一方でそんなに変わるつもりがないのでは?頭の中で考えるだけで現実の自分を変えるつもりがないので最終回のような極端な観念劇が出てくるのでは? 庵野秀明は「変われる」のか?(2)…庵野氏は太宰治的な人間。絶対変わらない・自閉はだめだと言いながら自閉じ向かっている。 最終回の自己啓発的な展開は、夜中に部屋に訪れた庵野氏に貞本氏が話したところ、そのまま素直に作品に出してしまった? シンジはなぜ乗ったか?(1)…シンジがエヴァに乗る理由づけは完全には成功していない。怪我をしたレイが登場する必然性もなく、「男だったらここで乗る」という場面演出のためである。1話は非常に高いテンションであり、摩砂雪氏は本当にこのまま最後まで行けるのか?と危惧していた。 シンジはなぜ乗ったか?(2)…ガンダムの1話を仔細に分析した庵野氏はこれは絶対に越えられないと話していたという。 綾波レイの微笑み…6話でレイが笑うコンテが出来た時点で庵野氏はエヴァは成功だ、と睨んでいた。その後レイが死んでリセットされたり、シンジがエヴァに乗ることを拒否して再度乗る展開が繰り返されたりと、エヴァは反復の物語である。 最終二話について…25話ができた時点では「俺って天才」と言っていた庵野氏だが、放映後は「なんでこんな変なものを俺は作ったんだ」となっていた。 出演声優にとってもエヴァは特別な作品であり、25回の脚本を読んで泣いていたり、いまだに冷静に振り返れない作品だと話したりしている。 オタク批判…庵野氏はエヴァンゲリオンの成功によって神格化されている節がある。身近なスタッフは庵野氏はそういう人間でないと感じている。 自殺願望…たびたび自殺願望を口にする庵野氏だが、スタッフはまともに相手にしない。「絶対に自分で死ねない人間」だと確信している。 最後に…庵野氏の笑えるエピソード・バカ話をしながら仕事をする姿などが暴露される。

庵野秀明『スキゾ・エヴァンゲリオン』

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『スキゾ・エヴァンゲリオン』 前回の記事でご紹介した『パラノ・エヴァンゲリオン』とセットの本です。 スキゾエヴァンゲリオン.jpg ↓本書の構成 第一部 第壱章 僕たちには何もない 第弐章 物語の終わらせ方 第参章 創作とはオナニーショウである 第四章「デビルマン」とエディプス・コンプレックス 第二部 『エヴァンゲリオン』スタッフによる庵野秀明“欠席裁判”(前篇) 綾波レイとはなにか? 以下に第一部の内容をザックリ要約します。基本的に庵野秀明監督の発言部分の要約です。

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第壱章 僕たちは何もない ・『エヴァ』はオウムと共通点が多く、同時多発的な存在だった。 ・一方的に質の低い文句を言うだけのアニメファンが嫌になった。皆テレビに依存している。 ・『エヴァ』は自分の鏡となって返ってくるような作りになっている。情報量がやたらと多いし、見た人の投射がそのまま返るようになっている。 ・庵野氏の世代は共通の体験がTVしかない「何もない世代」 ・『エヴァ』のキャラクターは全員、庵野氏の人格をコアにしてできている。その意味で『エヴァ』は庵野監督のプライヴェートフィルムである。 ・宮崎駿監督について、『ナウシカ』は良かった。巨神兵のシーンを手伝っている。『トトロ』くらいまではよかったが、その後はつまらなくなった。(当時公開前だった)『もののけ姫』は期待している。 ・『ふしぎの海のナディア』はNHKから「『ラピュタ』をやってくれ」のような形で仕事がきた。最初は嫌だった。NHKの希望を可能な限り取り入れながら、出来るだけ排除して徐々に崩し、結果的には全力投球した作品となった。 第弐章 物語の終わらせ方 ・『エヴァ』の制作後半はスケジュールががすさまじいものだった。「あそこまで「もった」ことが軌跡」。スタッフのメンタルや熱意に頼ってしまった部分が大きく、それに見合う報酬も出せていなかったため、監督としてはアンビヴァレンツな感情を持っている。 ・第19話が制作班最後の総力戦だった。そこまでしたスケジュールがもたなかった。 ・シンジ君は昔の庵野さんか、と聞かれるが、シンジ君は「今の僕です(笑)」14歳の少年を演じるほど自分は幼いと庵野氏は語る。 ・『エヴァ』のラストは一応ハッピーエンドの体裁は取っているが、両義的である。 ・全てはコピー・コラージュ・模倣であって、オリジナルなものがあるとすればそれはその人の人生しかない。「人生をつっこむ」ことでただのコピーではないものになる可能性がある。 ・『エヴァ』の終わらせ方はこれまで小説や映画、アングラ演劇では試されてきたが、TVアニメでそれをやったのは庵野監督が初めてである。最終回には監督本人が実写で出る案もあったという。 ・こどもが見るものであったとしても毒は混ぜるべき。そうしないと耐性がつかない。もっとも全てがエヴァのような作品だったら困るとも思う。 ・『エヴァ』は庵野監督が初めて一から自分で作った作品。自分にとってチャレンジだった。終わらせ方は、広げた風呂敷をちぎって捨てた終わり方。 第参章 創作とはオナニーショウである 再び、宮崎監督作品について――「『紅の豚』はもうダメです。あれが宮崎さんのプライヴェート・フィルムみたいですけど、ダメでした。僕の感覚だと、あれはパンツを脱いでいないんですよ。なんか、膝までずらしている感じはあるんですが、あとは足からパンツを抜くかどうか」 ・「自分のリアリティなんて自分しかないんですよね。うけなきゃもう裸で踊るしかない。」 ・父が片足の身体障害者だった影響か、自分の作品に出てくるメカもどこか壊れていないと好きになれない。エヴァもよく奇形になった。 ・コンテはぎりぎりまで描かない「神様が降りてくるのを待つ」「来た!!」という感じの時がある。 ・止めで済むところは全部止めてしまって、動かすところは動かす。最小限の仕事量で最大限の効果を目指している。 ・ロボットが出てくるアニメーションとしてはガンダムの1話が最高。なぜロボットに少年が乗るのかというところが自然。エヴァはそこをテンションの高さでうやむやにしてしまった。 ・皆、俺を褒めてくれという考えが頭にあってアニメを作っていたが、そういう自分が嫌でもあった。それを意識せずに作ってあとは知ったことかとやったが、実際に非難があるとやはり辛い。 ・この先は「降りてくるのを待つしかない」「あと10年生きて庵野さんはやっぱり『エヴァ』が最高だったねって言われるのは仕方がないと思う。」 ・作中のネルフは現実世界ではアマチュア集団としてのガイナックスである。世間ではジブリのメタファと勘違いされるむきもあった。

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第四章 「デビルマン」とエディプスコンプレックス ・村上龍の『愛と幻想のファシズム』のゼロが好き。 ・村上龍も自分と同じで依存心が高く何もないすごく情けない人だと思う。 ・『エヴァ』もシンジが父親を殺して、母親を寝とるエディプス・コンプレックスの話。 ・加持がスイカを育てる幸せも、ある種の幻想だが、全ての幸せがイリュージョンだということを認識すれば、幻想に逃避する瞬間の本人は本当に幸せなのかもしれない。 ・制作中は精神分析の本を乱読して傾倒した。 ・エヴァのエントリープラグはマジンガーZのパイルダ―オンをいまふうにやってみた。 ・死海文書は非公開の部分があるところがよかった。 ・本放送の時点で作画ができていたのが12本。フィルムまで完成していたのはわずか数本。オンエアが始まった時にもう崩壊が見えていた。 ・『王立』『トップ』『ナディア』の時とかに文句を言って来た過去の嫌みな連中というイメージがゼーレ委員会にはあった。 ・永井豪からの影響が大きい。『エヴァ』には『デビルマン』のイメージが影響している。また、マンガ『ナウシカ』の7巻も高く評価して影響を受けている。 ・自分も他人も、世間もアニメファンもアニメ業界もあいまい。日本全体もあいまい。そのあいまいさが嫌だった。それで、自分と世間のボーダーをつくってみたいというのがある。作中ではATフィールド。 ・自己言及が行き詰るのは仕方ない。自分たちの世代のヒーローであるとんねるずも、基本パロディをやっている。パロディから始めて自分のものを乗せていくしかない。 ・『エヴァ』放映終了後、鬱が激しくなって自殺念慮が出たりして大変だった。 ・アニメ監督の仕事は基本的に上がってくるカットに対してOKとNGを判断すること。手を抜こうと思えばいくらでも抜ける。 ・NGを出してもやり直していいものを作ってもらうほどギャラを出していない。 ・エヴァを観た人の感想はその人の本質的な部分。心理学的にその人の本質が見えてくる。

【V6】雑誌 掲載情報☆更新〜19、22日発売 岡田准一さん、森田剛さん、三宅健さん

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今日届いた本

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楽天市場のショップから、大島弓子さん「キャットニップ」1巻が届きました。 プリンセスゴールドとフラワーズ増刊も届きました。 フラワーズ増刊はしばらく買ってなかったんですが、今号には赤石路代さんの「エンジェル・トランペット」番外編が載っていたので購入しました。 プリンセスゴールドは河村恵利先生が久々の戦国物でした。 でも来月はまたお休みみたいです。 寂しいなあ。

【嵐】雑誌 掲載情報☆更新〜19日発売追加 相葉雅紀さん、櫻井翔さん

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絶望の裁判所 (講談社現代新書)

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       絶望の裁判所 (講談社現代新書)    新書 – 2014/2/19発売    瀬木 比呂志 (著)    ⇒絶望の裁判所 (講談社現代新書)  <内容(「BOOK」データベースより)>  本書は、一人の学者裁判官が目撃した  司法荒廃、崩壊の黙示録であり、  心ある国民、市民への警告のメッセージである。  <著者について>  瀬木 比呂志  瀬木 比呂志(せぎ・ひろし)  一九五四年名古屋市生まれ。  東京大学法学部在学中に司法試験に合格。  一九七九年以降裁判官として  東京地裁、最高裁等に勤務、アメリカ留学。  並行して研究、執筆や学会報告を行う。  二〇一二年明治大学法科大学院専任教授に転身。  民事訴訟法等の講義と関連の演習を担当。  著書に、   『民事訴訟の本質と諸相』、   『民事保全法〔新訂版〕』   (ともに日本評論社、後者は春ころ刊)  等多数の専門書の外、関根牧彦の筆名による  『内的転向論』(思想の科学社)、『心を求めて』  『映画館の妖精』(ともに騒人社)、  『対話としての読書』(判例タイムズ社)があり、  文学、音楽(ロック、クラシック、ジャズ等)、  映画、漫画については、専門分野に準じて  詳しい。 ----------------------  <関連記事>  『まやかしの国家賠償制度』を証言してくれた  救世主 瀬木比呂志氏の「絶望の裁判所」  http://trial17.blog40.fc2.com/blog-entry-335.html

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