『道元:無師独悟の季節』
中島尚志(判事、印度哲学)
三一新書(1973)
釈尊と道元は同列。
大小便にも厳格な作法
人がもしわずかな間でも心身ともに仏と同じ状態で座禅するならば
世界はすべて仏の世界となり宇宙は残らずすべて悟りの風光となる
諸悪は為すなかれという規範ではなく
為すことができない可能不可能の問題でもなく
為すことがないという自在の領域の問題
道元:自己は有にあらず無にあらず
時は存在そのもの、存在は時そのもの
修行はただ修行するだけのもの
悟りを得るためのものではない
そこにただ悟りがある
生とはただ現在のみである
道元の生也全機現、日蓮や親鸞も同じくす
菩薩の行としての愛語
慈悲をもって相手の気持ちを考えてやさしい言葉をかける
真実のそのままを語る法身説法を採用し、
人によって変える随機説法を排斥。
とらわれない境地はとらわれた姿勢である座禅にある。
議論は理屈で言い負かしたり自分が引き下がるのはよくなく
ただ誰の非ともせずそのままにしておくのがよい。
自分のためではなくただ仏道のために仏道を行う。
☆☆☆☆☆
おそらく日本唯一の哲学者と言われるだけあって、
言っていることが難しい……
・今日の一言(本文より)
生と死は独立しており対比されるものではない。
삶과 죽음은 독립하고 있지 대비되는 것이 아니다.
生和死是独立存在的,不能对比。
Life and death are independent things, therefore they cannot be compared.
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道元:無師独悟の季節(三一新書)
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