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砂の王国 上・下 荻原浩

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砂の王国(上)
著者: 荻原浩
出版社: 講談社
価格: ¥ 1,785
発売日: 2010/11/16
砂の王国(下)
著者: 荻原浩
出版社: 講談社
価格: ¥ 1,785
発売日: 2010/11/16
以前、読もうと思ってなかなか読めなかった小説です。 やっと読めました。 上・下巻の完結なのですが、 続編がありそうな、 続きを知りたくなるような結末です。 証券マンからホームレスへ転落した山崎。 寒さに耐えながら、その場しのぎの生活。 生きるために、必死に食べ物を探す。 ある公園で出会った同じホームレスの仲村、 そして、しがない占い師・龍斎。 彼らと接していくうちに、 ふと、思いついた山崎の計画とは・・・。 仲村は、長身で、顔の造りが物凄く整っていて、 しかも、人を引き寄せる不思議な魅力を持つ。 一方、龍斎は、言葉巧みに、人の悩みを引き出し、 確信に迫るというインチキ占い師なのだが、 人を見抜く鋭い眼がある。 この二人の才能を生かした事業・・・。 山崎は、「大地の会」なるものを立ち上げた。 教祖を仲村改め大城、師範代、龍斎改め小山内、 そして事務局長として山崎改め木島。 すべては、大地から生まれ、大地へ還っていく。 すべての源である大地を崇め、心身の調和、 そして、生きることへの活力を培う。 3人から始めた「大地の会」だったが、 次第に会員数も増え、有名になっていった。 そんなある日、ある会員に、インチキがばれてしまう。 会員は、脅してきた。 その会員の突然の事故死。 山崎の知らない所で、何かが動いていた。 次に狙われたのは、山崎だった。 完全な裏切り行為だった。 教祖、師範代が居れば、大地の会は存続可能だ。 悪の道へ、私利私欲への道へ行くのを拒んでいた山崎は、 排除の対象となった。 信頼する教祖の命令は、絶対だ。 会員たちが、山崎の命を狙う。 逃げ惑う山崎に、降り注いだ一筋の光。 それは、以前、教団の裏を知り、 去って行った若者のブログだった。 教団の反対派として、 圧力にも負けずに立ち向かっていた。 誰も信じられなくなっていた山崎だったが。

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