・梨園の貴公子~秋波~/ふゆの仁子 BBN
梨園の貴公子シリーズ、4作目。
書き下ろしの表題作と、雑誌に掲載された紫川による短い番外編が1篇。
ちなみに、1作目はドラマCD化されていて、森川智之さん×井上和彦さんという、キャスティング。
孝匡が怪我をしたのがきっかけに、お互いを思いやるのにすれ違う二人の想い。
好きだから、どんな君でも見たいという、浅葱。
好きだから、情けない姿を見せたくないという、孝匡。
どちらの言い分も、わかるなぁ。
私なら、どっちだろう?
どっちもだな。
しばらく距離を置いたほうがいいのかもしれない
会わなくても、忙しくても、お互いのことを忘れたことはなく、気持ちも離れることはなかった、二人。
愛しているからこその、試練。
これまでいろんなことを乗り越えてきた二人だもの、何があっても大丈夫だよね。
常磐と新キャラでライバルの豊満が演じた「勧進帳」。
石川県小松市にある安宅関所が舞台。
石川県の加賀地方に住んでいる私には、学校のバス遠足などで行ったことがある場所。
あと、毎年、地元の子供歌舞伎で「勧進帳」をしていることもあり、馴染みの演目。
その「勧進帳」が、ふゆのさんの文章がどういう内容かわかりやすく、かつ、演じている場面の描写がダイナミックで、すごく引き込まれていった。
やっぱり上手い人だよね。
えっちシーンもよかったし。
番外編の「間夫」。
根岸、激しい獣だったのね。
ラストの、あの意味大有りな言葉が、すごく気になる~
早く、次の巻を出して~っ!
今回も、ちゃらちゃらしたところがないまっすぐで硬派な内容だった。
★★★★
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