・ローカル線で行こう!/真保裕一 講談社
廃線間際の赤字の3セクローカル線の新社長は、なんと、31歳の新幹線のアテンダント! 痛快鉄道再生ミステリー。 おもしろくて止まらず、真夜中なのに、一気に読んじゃいました。 新社長になった篠宮亜佐美(31歳独身)が、魅力的。 なんといっても、バイタリティーがある。 3セクにありがちな、公務員や議員や首長のことなかれ的な考えとは、まったく違う。 アイディアを次々に出し、実行する。 社員を巻き込んで。 しかも、地元出身で、この「もり鉄」のことを俗に言うライナス毛布だと思っている愛着心。 そして、ワケアリな恋をしていたという、現実ぽいところ。 この篠宮の奮闘に、ことなかれな周囲の人たちも、奮闘する。 けれど。 うーん。 妨害は、壮大だけれどありがちな理由(3セクなので)。 そこがなぁ。 ラストの章の鉄道祭りの実況は、ハラハラしたよ。 JR七尾線の沿線沿い(駅まで徒歩5分。うちの裏は線路)に生まれた時から住んでいる私には、鉄道は身近な存在。 毎日、電車の音を聞いて生活している。 だから、こういう話は、好き。 ★★★★↧