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小市民的恋愛物語?【秋季限定栗きんとん事件 上】

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秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 文庫
■ヒトコト感想
前作で別れることになった小山内と小鳩。本作では、それぞれ別のパートナーを見つけ、新たな学生生活を始めるのだが…。新キャラであり小山内の新パートナーでもある瓜野が、小鳩とキャラがかぶっている。小市民でありたいという欲求はないのだが、思考原理が同じだ。小山内は小鳩に似たような男を選び、小鳩は新たなパートナーを小山内と比較してしまい、物足りないと感じる。

なんだかちょっとした恋愛小説風ではあるが、甘い話やかゆくなるような恋物語ではない。基本は連続放火事件の謎を追い、学内新聞に書こうとする瓜野と、何やら怪しげな動きをする小山内。そして、それに気づく小鳩という流れだ。小市民感はここへきて吹き飛んでいる。

■ストーリー

あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。―それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい…

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