「エコロジーを始めたからといって、
地震や津波の予防になるわけではない。
だが、震災が、これから世界が進むべき道を
暗示してくれた。
われわれちっぽけな人類が、どうあがこうが、
大自然には勝てない。
勝てると思うのは、おごりだ。
地球は人類のためだけにあるものではない。
われわれは、地球と共に生きなければいけない。
そのために、最もふさわしい生き方は何か、
今一度、じっくり考えなおしてみるべき時が
来ている。」 (本文中)
最後の方に、この小説の核心があったように思います。
震災後に書かれた小説を、何冊か読んで感じた事は、
どれも、脱原発を!・・という事でした。
自然からの警告を、無視すべきではない。
私も、そう思います。
量産の為に、薬剤を混ぜ込んだ飼料を食べた鶏は、
本来の生き方からはかけ離れた成長を遂げ、
無残な最期を迎える。
利益を追求する為だけに、
進められた技術は、
やがて異常なものとなり、
崩壊する。
フリーエコノミー&エコロジー、略してFEE。
人里離れた山奥の神山田村。
FEEのリーダーとして君臨する民人。
金を使わない暮らしを目指し、
自給自足での生活をする。
規則のない自由さは、いつしか秩序を乱し、
混乱が生じる。
民人の真の目的は何なのか。
民人の本当の姿とは・・・・・。
↧