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電子書籍と紙の本

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 電子書籍の普及で紙の本がなくなるだろう、という意見には真っ向から反対である。  パソコンやタブレットで本を読もうが、紙で本を読もうが、文字という表象と、眼~網膜~脳の回路はほぼ同一である。だから、感動や理解も同じと言い切れるだろうか。  例えば絵画の場合。図録で見ようが実物を見ようが、色彩の組み合わせや構図はなんら変わりない。だからといって図録で十分、感動が伝わるという人はいない。  例えばワインの場合。グラスの違いで味は大きく異なってくる。中の成分はなんら変わりないのに。  本の場合も、同様であろう。  内田樹が言っているように、手の感覚も大事である。小説ならどのへんを読んでいるか、実は手の感覚が読書に大きな影響を与えている。本好きは、紙が好きという意見も同感である。  個人的にはバックライトの状況で読むのは理解の仕方がまた異なってくる印象を受ける。  また細かな事だが、自身はあまりエコなほうではないのだが、電気を使用して読むという行為になんらかの抵抗感も生じる。


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