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【書評】ジェフリー・アーチャー『盗まれた独立宣言』

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アメリカの独立宣言がイラクのフセイン大統領によって盗まれて、それを取り返すというサスペンスです。  
盗まれた独立宣言〈上〉 (新潮文庫)

盗まれた独立宣言〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: ジェフリー アーチャー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1993/09
  • メディア: 文庫
 
盗まれた独立宣言〈下〉 (新潮文庫)

盗まれた独立宣言〈下〉 (新潮文庫)

  • 作者: ジェフリー アーチャー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1993/09
  • メディア: 文庫
  素直に面白い。 分析的に読むと、この作品は3つのパートに別れると思います。 1)メインとなる主人公のライン(最初は分離していた彼女のラインが合体する) 2)実際に独立宣言を盗むギャングのライン 3)アメリカに恥をかかせることを目的とするフセイン大統領のライン 前半はギャングのラインがメインとなり、後半は主人公が主となります。 ギャングのラインは最後でもう一回登場しますが、これは完全におまけですね。 ストーリーのつぼは、独立宣言に関する意外と知られていない小ネタと、いかにして独立宣言を盗むかというギャングの作戦だと思います。このギャングの作戦が練りこまれていて抜群に面白い。 本作の面白さは、独立宣言を盗むアイデアと目の付け所の勝利でしょうね。 そのアイデアを活かすための、様々なトラブルとそれを超える事前準備と作戦。こうした職人技もきっちり細部に活かされています。 ジェフリーアーチャーは様々な作品を発表していますが、『百万ドルを取り返せ』から始まるコンゲーム~ミステリのラインが一番の得意分野ではないかと、思いました。 とても面白かったです。

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