ANAの機内誌『翼の王国』で連載していたものを書籍化したものです。
前半は12編の掌編小説、後半は旅に関するエッセイ11編です。
小説はひとつひとつが数ページの短いものなのでストーリイを楽しむというよりは出来事の始まりと収束の形を追うといったものですが、吉田さんの小説力や上手さを感じるものばかりでした。
エッセイは海外体験かと思えばぎっくり腰になった話や家電量販店にテレビとDVDプレーヤーを買いに行く話もあり、面白くも肩透かしもありました。
印象に残ったのはブータンの回です。一度訪れてみたい場所ですが、常にガイドとドライバーがつくというシステムは面倒だなあ。
フランスと韓国のもてなしの違いもお国柄が出ているなーと思いました。個人的にはフランス方式のほうが楽です。
家電量販店の話はニヤリとしてしまいました。多分、こういうお客は多いんでしょうね。
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