<かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド> 本書はこの叢書の一冊。 新本格の第一人者・有栖川先生による物語です。 将来は推理作家になりたい上月秀介と、 刑事になりたい二宮優希、本書はこの二人の物語です。 事件の真相は、思いも寄らぬ所にあって、これにはびっくりした。 殺人現場の密室、アリバイ、そしてミステリには定番の「絵図」 実にうまく繋がっていて、当然ですが大人も楽しめます。 ところで、優希の母親である二宮ミサトの言葉が良いですねえ。 有栖川先生自身がこれから作家を目指そうとしている 読者へ語っているかのようです。 登場人物でもう一人際だって良いのは島谷良明。 郷土史家ですが、宇宙人を信じていて妙な格好をしている陶芸家。 なぜ妙なふりをしているのかに個人的に気に入りました(苦笑 しかし文庫化まで10年か・・・長いなあ。 詳しく覚えてないですが、本叢書が創刊された時は ハードカバーでの発売だったような。 ジュブナイルも対象とするのであれば、単行本販売より、 ノベルズ等、より手に入りやすい価格が良かったような気がします。 (勘違いでしたらごめんなさい。)
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