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MOT(技術経営)

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MOT“技術経営”入門 (マネジメント・テキスト)

MOT“技術経営”入門 (マネジメント・テキスト)

  • 作者: 延岡 健太郎
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 単行本

   MOTって、恥ずかしながら知らなかったんですよね。ある会で、大学院の方からMOTを紹介されたのがきっかけでこの本読みました。

  なんでも、 技術経営(Management of Technology )とは技術を効果的に活用して経営を行うことだそうです。

  企業・組織においては技術の最先端に関する追究だけではなく、技術の役割を理解し活用するためのマネジメント力が不可欠となっているのであり、MOT 教育はこのようなマネジメント力の習得を目指して行うものとして位置付けられる。

  高度な専門的職業人の養成に特化した大学院である専門職大学院について、MOT 分野における社会的要請の高まりを受けて平成15 年度を皮切りに10 大学院設置され、今日に至っている。

  そうですよね。技術者の人は、どちらかと言うと技術志向が強くて、ビジネスや経営となると途端に弱くなる傾向があるように思っていました。これは、どうも日本企業全体の状況らしく、文部科学省が10年ほど前から、技術者用MBAとして推進しているそうです。

  じゃあ、MBAとどう違うのと言うと。

  MBA(Master of Business Administration)は、どちらかというと既存の製品やサビスパラダイムの下で、最大の利潤を上げるための経営資源の配分を考えることが中心となります。その教育の根幹は、そのために考え出された欧米の進んだ経営管理のコンセプトと方法論を、経営者に身につけさせるというところがポイントとなります。それに対して、MOTは、今はない新しい価値を世の中にもたらす、すなわちイノベーションによって、企業を発展させていく方法を考える。社会・マーケットの潜在的ニーズと、十分に活用されていない資源、特に技術資源を結び付けるにはどうすれば良いかを考えることが主眼となります。不確実性や創造性の管理といった方法論の確定しない分野が中心となります。

  富の経営がMBAで、富の創造がMOTという人もいます。

  MOTは、「MOT の概念的理解に関連する事項」「技術と社会」「企業戦略」「組織・人材、企業倫理」「ビジネスエコノミクス」「マーケティング」「会計・財務」 の7科目が基礎知識科目とされています。

  中核知識科目が「イノベーション・マネジメント」「知的財産マネジメント 」「技術戦略と研究・開発(R&D)マネジメント 」「オペレーションズ・マネジメント」の4科目です。

  ちなみに、早稲田MBAでは、「経営と技術」「経営と戦略」「人材・組織・リーダーシップ」「企業の経済学」「経済性分析」「マーケティング」「アントレプレヌールシップ」「財務会計」「管理会計」「ファイナンス」の10科目が必修です。選択では、「法務」などもあるのでしょう。

  という事は、MBAは、基礎+経済、財務、法務で、MOTは、基礎+イノベーション、R&D,オペレーションという風にいえるのかもしれません。

  ちなみに、私の現在の知見は、「マーケティング」「人材・組織・リーダーシップ」「企業戦略」「経済」が深く、「財務系」はそこそこというところでしょうか。

  MOTとMBAをおさえたければ、とりあえず、広く浅く「技術的なイノベーション、R&D、知財、オペレーション・マネジメント」と「法務」を学習するって感じですかね。

  
  78 books in 2013


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