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ヨブ記 16章1~22節

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<大地よ、わたしの血を覆うな、わたしの叫びを閉じ込めるな。このような時にも、見よ、天にはわたしのために証人があり、高い天には、わたしを弁護して下さる方がある。(18.19節)> 創世記4章、<カインが弟アベルに言葉をかけ、二人が野原に着いた時、カインは弟アベルを襲って殺した。主がカインに「お前の弟アベルはどこにいるのか」と言われると、カインは「知りません。わたしは弟の番人でしょうか」と答えた。主は「・・・お前の弟の血が土の中からわたしに向かって叫んでいる。・・・」と言われた。> 「カインに殺されたアベルの血は、土の中から神に向かって叫びました。流された血は復讐を求めて叫ぶので、加害者はそれを土で覆って封じ込めようとするものです。ヨブは殺されたわけではありませんが、そのことを想定しつつ、自分の無実を求める叫びをかき消すなとエリファズに訴えます。」井上牧師はそう書き出される。 財産を失い、子供たちを失い、自らもひどい病にかかってしまったヨブの前から多くの人が去ってしまった。その中にあって3人の友人はヨブを励まし慰めようとそれぞれの国からやって来た。彼らの言葉は貧しく、その善意は空回りした。 ヨブは、彼らを「敵」と呼び、「神がわたしを餌食として怒りを表されたので、敵はわたしを憎んで牙をむき、鋭い目を向ける。彼らは大口を開けて嘲笑い、頬を打って侮辱し、一団となってわたしに向かってくる」と言った。 そして「わたしの手には不法もなく、わたしの祈りは清かったのに。わたしの祈りを、叫びを、閉じ込めようとするな」と言った。 悩みは大部分、自分の言い分を人が判ってくれないことへの不満だ。だから、悩みには「あなたもあなたよ。自分は正しい」と思うところを正しなさいと言ってしまうので、エリファズたちの気持ちがよく分かる。 ヨブは3人の友人たちの言葉をよそに、神こそ自分を理解され、自分の弁護人であり、この傷を包んで下さるお方だと言った。そして徹底的に痛めつけられる厳しい神の中に、真の友なる神を見いだし仰ぎ見て涙を流した。

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