13:18:46 suwa-jinja,akabane-kita 09/10/2013
あなたへの登場人物/ファラオのライン
だだちゃ豆を食べ続けたファラオに
口を開けたままままで可憐なままままで
四人の座席を向き合わせにするために
二人をひっくり返すので
王子様は善と悪の区別なく穀物と太陽を祝った
私立高校に入ったからには地獄の部活動を
止めさせない止められない
ミライはカコ カコはミライ
止めないは止めさせない 止められないは止めさせられない
待ち合いのラインに入って
逆さまとはどのようなものであるか利用者さんから
踊りを奪うことは出来ない
内線で支離滅裂な
隠語を
耳殻(みみがら)にする
じじは高校で部活してたの
孫娘はあたしにそう訊いた
なにか下書きがなければ
魂のぶら下がった骨を咥えて
走り去った犬を戻すことができないとでも
柔らかいのか
日々を死んで
悲しみや後ろ指などを殺して
ただ学問する
飲みきれない酒のことが生活が大事だった
鼻で媚薬を洗う
ファーイーストとは
もう云えない
米軍放送は涙眼の池袋や成増を薄口醤油にした
板橋や目白、雑司ヶ谷や弦巻町をこんにゃくにした
歌声よりも不倫のほうが
魂をより効率的に不在にした
グラフの張り出しや
帳面上の計算は
もっとも善良なへつらいの文化であった
あたしは文京高校に行きたかったが
赤城台高校に決まって
少し残念だった
目白小学校の
窃盗事件についてなんども呼び方を変えて
ファラオから学問をやり直さなければ
それはあれはこれはかれはきみはあたしは
卍について西欧人にいいえ東洋人にさえ説明することができない
キリスト教徒は風に吹かれたが仏教徒は雨に打たれる
詩と哲学と文化と侮蔑は海を渡り山を越えたが
ラインと(笑)とデジタル時計はきみを越えない
魔が差したと云う言葉もあるわ
五年四組の女教師は
あたしを放課後の図書室に呼び出して
そう云った
颱風も祈るかな
凄惨な香りで物語に入るのをためらう
雨も
有害も祈るよ
祈らないのはあたしがこれからラインに入って
きみに伝えること と云うこと
祈らない
くねが一匹
くねが二匹
くねが三匹
くねが四匹
くねが五匹
くねが何十匹
くねが何十何百匹
くねが何匹何十何百何千何万何億万何兆年何兆光年と数え
風も雨も
無害も
祈ることを確かめた
新幹線は大宮に着き
窃盗について
打ち切った
あたしは大宮で埼京線に乗り換えてまだ缶ビールを手放さなかった
くねくねがたくさんあたしの
抒情の耳殻に入り込んだ
窃盗の娘たちはみな祈るのだと信じていた