とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。若手職員・掛水は、地方振興企画の手始めに、人気作家に観光特使を依頼するが、しかし……!? お役所仕事と民間感覚の狭間で揺れる掛水の奮闘が始まった!(Amazonより抜粋)この著者の作品は、少しご無沙汰となりました。いや、他の著者よりはご無沙汰感は少ないですね。 期待通りの、いい意味でも悪い意味でも「有川作品」です。あまり興味がわかないような題材を面白く調理していて面白いのですが、少女漫画ばりの恋愛要素が少々邪魔になっているような。まあ、他の作品でも同じなんだろうと思うのですが、何冊も読んだ分お腹いっぱいになるのが早いですね。公務員の姿がステレオタイプなのも少々気になります。また、この著者独特な表現も相変わらず多用されていて、そんな意味ですべてが「有川ワールド」というところでしょうか。 「民間感覚」であれこれダメ出しする作家・吉門さんは、まんま有川さんなんでしょうね。題材が題材だけにあまり盛り上がらずに終わりましたが、盛り上がらなくても十分面白かったし、逆に盛り上がっちゃうようなエピソードを入れたら白けたかもしれません。
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県庁おもてなし課
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