『最果ての図書館』の一室で女性が刺された。彼女は、最近現れた不思議な青年から、生まれ変わる前の自分について聞かされていた。それぞれの時代を生きる、殺しあう運命を課せられた男女のことを…。かつて「瑠璃城」と呼ばれた城に住む、閉じ込められた娘と彼女を守る六人の騎士の物語が、現代の者達によって紐解かれる。シリーズ第2弾。
物語の始まりは、いつからだったのか。とても困惑してしまった。時代の迷路に迷い込んだかのようで。
舞台設定が前作とは違うみたいで、既存キャラクタは登場せず。少し残念に思いつつも、今回の登場人物たちとその関係にとても惹かれた! 三つの時代が交互に語られていくなか、一番古い時代-少女と彼女を守る騎士たちの頃が一番好きだなぁ。(姫君と騎士という役が好きだけではない…はず。) それと、現代で繰り広げられる「生まれ変わり」の話と訪れた悲劇。それぞれの時代に通じる要素が浮かんできたり、かと思えばズレも見え始めて…悲劇から始まる「真実」は、一度では飲み込めなかったかも。ただただ、驚いた。時系列順に進まなかったのも、面白く読めた要因かも。
個人的に、登場する男女が、くすぐられる距離感で好きでした。前作の二人も大好きだったけれど。