気になった新聞記事を切り抜きとっておいては、読み返すことがあります。本、文章、料理、工芸など大きく分類をしておいて、しばらくたまると整理します。
夏休みに、随分前に分類した新聞記事を読み返していたら、「おおきなかぶ」の挿絵を描いた佐藤忠良さんの記事が数枚ありました。その中に絵本の記事もあったので、本屋で探してみましたが、そこにはありませんでした。この頃は、本の題名や著者名がわかれば、簡単にしかも無料で取り寄せることができますが、私は手にとって、中身を見てという方法が好きで、どこかへ出かけたついでに本屋に立ち寄るのが楽しみです。
でも今回は、佐藤忠良さんが手がけた仕事なので、取り寄せてみることにしました。
届けられた絵本は、「木」という絵本です。子どもが喜びそうな色彩はなく、鉛筆で描かれたものでした。一本の大きな木をじっくり見つめ、繊細かつ力強いデッサンは、小さな子どもたちだけでなく、絵を描き始めた小学校高学年の子どもたちにも参考にして欲しいと思いました。
私が強く心を惹かれたのは、木のこぶが描かれたぺーじです。「木のこぶから がまんのうたが きこえてくる。だまっているが うたっている 木のこぶこぶ むかしと いまが いっしょに いきをしている 木のこぶこぶ・・・・・」
木島始(きじまはじめ)さんが書かれた文と佐藤忠良さんの絵で、木のこぶが愛おしく思えました。そして、この絵本の最後のページは・・・
ぜひ、ご覧になって下さい。忘れられない1ページとなりました。
投稿者:ゆんたく