奇祭がテーマの6つの短編が入っています。作者は、古田新太さんが所属する劇団☆新感線の座付作家である中島かずきさん。彼の舞台や脚本をいくつか観たり読んだりしたけど彼らしいと言えば彼らしい作品でした。
中はテイストのかなり違う6つのお話が入っていて、私のお気に入りは「祓え相撲」。ボロアパートに住む貧乏学生の私の家に、ある日突然相撲取りと行事がやってきて悪霊を祓うために家の中で相撲を取り始めるってお話なんですね。もう本当に馬鹿馬鹿しくて笑えました。「世にも奇妙な~」とかが好きそうなお話だと思いました。
ジンっとしたのは「山すべり」と「おんなばしら」かな。どちらも、戦前~30年代の九州の炭鉱町でのお話。切ないけど、キリっとしたお話で読み心地としては抜群でした。
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