第五章 真実
此処は日本の地方都市・・タンは懐かしそうに・・或る記録を見ている・・・・。 タンにとって・・最も大切な・・アンドロイドの記憶だ!
物心が付いた時・・タンの傍に居たのは・・・召使いらしい? アンドロイドがいるだけだった・・・・。中々・・教育熱心なアンドロイドで・・勉強も生活も厳しく躾けられた。良く怒られ・・良く褒められた。
タンの周りには・・・同年代の子供どころか・・人もなく・・・ずーっとアンドロイドと二人だけで生活を送っていた。
タンが人間で言う・・20才の頃・・アンドロイドは良く・・故障する様になった。 アンドロイド自身・・自分の体を直していたのだが・・タンは修理を良く手伝う様になった。
アンドロイドの調子が良い時は二人で・・メトロポリタンへ良く出掛けたりした・・タンは科学の勉強・・アンドロイドはタイムマシーンの補修部品を捜していた。
或る日の事・・・アンドロイドが姿を消した・・? タンは前から・・アンドロイドに・・きつく・・言われていた事があった。
アンドロイド「もし・・いつの日か・・私の姿が見えなくなったなら・・あの扉を開けなさい! でも・・私が居る間は・・決して入っては駄目ですよ・・決して!!」何度も念を押された・・禁断の部屋が在ったのだ。
タンのそばを・・一日たりとも離れた事のない・・アンドロイドの姿が・・・2週間・・現れない? タンは禁断の部屋の扉を何度もノックしたが・・何の反応もない?
タンは・・決意して・・その扉をこじ開ける事にした!! バァーンン!!!
そこには・・・机に横たわる・・アンドロイドの姿が在った。。。
タン「セバスチャン・・・セバス・・セバス・・・・・オイ! どうした・・? 起きろ・・オイ! 動け・・セバスチャン・・どこがオカシイ??? 何か言ってくれ・・。セバスーぅううううううううううううう!!!」
ピクリとも動かない・・・アンドロイド!・・ふと・・机の上を見ると・・・タン宛てらしき・・手紙が置いてある。
手紙「タンへ! 私は・・そろそろ・・寿命です・・もうすぐ・・動かなくなるでしょう。 今まで色々・・きつく言ったり・・怒ったり・・・ごめんなさい!
でも・・・これは・・全て・・貴方を想っての事・・・悪く思わないで下さいね。 それにタンは甘やかすとスグに調子に乗ってしまうタイプだったから・・・・。
私は・・北問田博士によって・・あなたを育てる為に作られた・・・アンドロイドなのです。 大きく・・成長しましたね! 何とか・・当初の目的はクリア出来たみたいです・・・・。
あなたは・・・生きて行ける・・・もう・・大丈夫! 私が居なくても・・・。 でも・・心配しないで・・今・・あなたの目の前にプログラムがあるでしょ!
これは・・私に代わって・・これからもあなたを支える為に作られた・・プログラムなの・・・。 博士があなたに贈る・・・最後のプレゼントよ!
頑張って・・・完成させて・・・・・・・・・・・・・私の・・・・・タン。 貴方の未来が・・素敵で在ります様に・・・・・・。」 こう書かれて・・手紙は終わっている。
タンは・・・ただ・・ただ・・息を詰まらせて・・・・泣いていた・・・・愛しそうに・・・アンドロイドを見つめながら。
物心・・付いてから・・今まで・・・セバスチャンとずーっと二人だけだったのだから・・そのセバスが・・・死んだ。
後に・・・タンはプログラムを完成させ・・・3Dホロスコープ型セバスチャンが生まれたのである!!!
続く!笑
byなりぼ
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