酒井順子『女流阿房列車』読了。
緩いめの鉄女・酒井順子さんに、新潮社がいろいろ無茶な注文を出して、それを淡々とこなすという本。一日で都内の地下鉄を全部乗るのは辛そうだなあ。景色もないし。でも、この鉄女ぶりは、自分の者にも通じるような……鉄男と違って、寝ちゃ行けないポイントで爆睡、というのがとても近いかも。
高橋克彦『蒼夜叉』読了。
いわゆる伝奇ロマン系の本。殺人はあるが、これは怨霊の絡む話なので、ホラーであってミステリではない。日本最大の怨霊は崇徳院……そうなのかなあ。
蔵前仁一『スローな旅にしてくれ』読了。
タイトルから言っても古いのだけれど、ずーっとこういう旅を愛する人がいてもいいよなあ、と安心してしまう。そう、ちゃんとしたところに泊まると妙な罪悪感があって、小汚い安宿に倒れ込むと安らいでしまう。何でなんだろ。いたよねー、行く先々で有名なたちの悪い旅人。みんな、まだ生きてどこかをさまよっているのかしら。メーワクだけど、ちょっと懐かしくもある。
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